「省エネサポート」の固定頁を設置しました

いよいよ、来年2021年4月より非住宅300㎡以上の建物の省エネ適合性判定、住宅等の設計者の説明義務が施行されます。

皆さん 準備はオッケーですか?

弊社も特別な営業はしていませんでしたが、従来より省エネ計算のサポートや既存建物の断熱改修設計を手掛けていました。

省エネ計算も現在は、色々な計算ルートがあります。弊社はもともと標準入力法を主として採用してきましたが、モダル建物法が改良され全非住宅建物に採用出来るようになり、設備や環境の専門的な知識がない人も容易に計算できるようになりました。そうしたなかで弊社は集合住宅を中心に省エネ計算サポートを続けてまいりました。

本年11月に、建築物省エネ法適合性判定資格者となり、その事をお知らせすると弊社が省エネサポート業務を行っていると知る建築関係者が意外と少なかったので、少し宣伝をすることにしました。

そこで「環境・防災」の固定頁から分離して「省エネサポート」の固定頁を設置しました。

複雑な形態の建物は積分を駆使し外皮を正確に算出します。また集合住宅の全戸省エネ計算とか煩雑な業務を主として行っています。さらに既存建物の断熱改修で図面が無いものは、各種環境調査を含めた業務を行っています。

普通の省エネ計算サポート会社に嫌がれるような建物は、御相談ください。

壁面緑化

北浦和の住宅街を歩いていて見つけた、とあるマンションの壁面緑化。

壁面緑化も1階部分だけだったら、維持管理も 比較的容易か

リノベーションの手法としても有効かもしれない

建築トラブルを避けるための本 -3

「Q&A 建築訴訟の実務-改正債券法対応の最新プラクティス-」編集代表・岸日出夫、編集・古谷恭一郎、比嘉一美。新日本法規刊

この本は、ちょつとマニアチックな本。というのも元・現判事さん達が執筆した建築訴訟の実務書だから。しかも2020年3月初版の新しい本。

東京地裁と大阪地裁の建築事件集中部において蓄積された事件処理のノウハウを提供して建築関係の訴訟と調停の審理モデルを提言している。プラクティスというのは「手法」とでも訳したらよいのかな。

訴訟を提起する側の本ではなく、審理する側の本なのだが、これが結構役立つというか、面白い本。

2001年(平成13年)に東京地裁と大阪地裁の調停部が従来の建築調停事件のほか建築訴訟事件も取り扱うことになり建築事件集中部が発足した。専門的知見や独特のノウハウを要する建築訴訟は、知財訴訟や医療訴訟と並んで、訴訟追行と審理・判断に多大な手間暇がかかり審理期間が長くなりがちな訴訟類型と言われている。

東京・大阪という大きな地裁に建築専門部が出来たと言う事は、それだけ社会的に建築関係の訴訟が増えたことが背景のひとつだと思う。それから彼此20年間に蓄積されたノウハウが公開されている。

医療訴訟等の専門訴訟では 弁護士と医師・薬剤師・看護師等がチームを作って弁護団を形成していたが、建築関係訴訟も弁護士と建築実務者とのチーで対応することが増えつつあるように思える。まあ、どんな勝てるチームをつくれるかが、これからの課題でもある。専門訴訟は、弁護士なら誰でも良いわけでなく、それなりに経験も必要。依頼者が相談する弁護士を選択する目が大事だと思うのだが。

建築トラブルを避けるための本 -2

「新・建築家の法律学入門」大森文彦著、大成出版社刊

これは2012年11月初版の本で、著者は中央建設工事紛争審査会委員等数々の要職を務めておられる他、「四会連合協定建築設計・監理等業務委託契約約款の解説」の本も書かれている弁護士・一級建築士の大森文彦氏。

建築設計業務・工事監理業務の法的解析等、判例ケースが多く実務上でも大いに役立つ。

初心者向けとは言えないが、四会契約約款に関わった大森文彦弁護士の本なので、建築実務者が法律問題を深く理解できるように配慮されている。

さらに紛争解決システム、工事請負契約の概要、責任施工の法的解析の章もあり盛沢山の内容になっています。

日常的に頼りにしている本です。

建築トラブルを避けるための本 -1

建築実務者の人に是非読んでもらいたい一冊が「判例で学ぶ・建築トラブル完全対策」日経アーキテクチュア編・2017年4月初版

建築実務者にとって建築トラブルを避ける上で参考になる判例が提示されている。事件の概要と主な争点、裁判所の判断とそこから得られる教訓を弁護士が解説しており、色々な事件を網羅していて、しかもわかりやすいと文章だと思う。

日経アーキテクチュアに取り上げられて掲載された記事をまとめた本なので、社会的に話題になったトラブルが中心。

この中で紹介されている東日本大震災で東京町田市のショッピングセンターのスロープが崩壊し死傷者が出た刑事事件。2016年2月に東京地方裁判所立川支部で構造設計者に禁固8カ月、執行猶予2年の1審で有罪判決。2審で逆転無罪判決。

この事故で生じた損害を巡る民事訴訟の1審判決は、スロープ崩落原因は「設計3社の過失」として約7億円の賠償命令を下した。が係争はまだまだ長引きそうだ。

 民事訴訟の原告は店舗所有者の米コストコの日本法人と保険契約を締結していた欧米の保険会社2社で、請求総額は約12億5000万円に上った。

 被告側は、設計を統括し確認申請などを実施した意匠設計事務所、構造設計の再委託を受けた構造設計事務所A、そしてコストコ側から特命を受けて構造の変更設計を手掛けた構造設計事務所B、施工を元請けした大手建設会社だ。

尚、日経アーキテクチュア最新号 2020年11月12日号でも「特集 法令違反の代償」として特集を組んでいる。

【内容】
・法令違反の代償 それでも不正に手を染めますか?
・確認済み証偽造で損害2億円超 開き直る 「設計者」 に怒り心頭
・本誌が報じた建築界の不祥事 免震偽装に施工不備、噴出するコンプラ問題
・ベルヴィ香椎六番館 JR九州などが杭未達で謝罪 全戸買い取りなら約16億円
・パークシティLaLa横浜 建て替え関連費用509億円 施工者が責任の押し付け合い
・レオパレス21 118億円の債務超過に転落 「前言撤回」 連発で信用失墜
・不正の温床 「企業風土」 の変革を デジタル技術の活用も


現実のトラブルはドロドロしていて、しかも地味なので本には書けない事も多い。


日本橋を見守ること100年あまり

日本橋三越本店の正面脇に鎮座されているライオン様

よく見ると愛くるしい お顔です。

この像が誕生したのは大正3年(1914)とのことです。

この「ライオン像」の注文主は、三越百貨店の基礎を築いたとされる当時の支配人、日比翁助。その日比が百貨店開設の準備のため欧米を視察したときにイギリスで注文したものと書かれています。
ロンドンのトラファルガー広場にあるネルソン記念塔の下の4頭の獅子像がモデルとされ、英国の彫刻家メリフィールドが型どり、バルトンが鋳造したもの。
完成までに3年の歳月を要したこの仕事はイギリスの彫刻界でも相当な話題となつたとか。

もう100年あまり、日本橋、東京を見続けている。

国立歴史民俗博物館

今年は、仕事で東京-成田を何度も行き来したのに、中々 佐倉の国立歴史民俗博物館に行くことができなかったが、ようやく寄ることができた。

「何年ぶりで来ただろうか」と妻(パートナー)に聞いたところ、子供達が幼稚園ぐらいのときだから、かれこれ35年振りということだった。

城跡の公園は、紅葉でとても美しかった。

是非見ておきたかったのは、企画展「性差(ジェンダー)の日本史」

私のような歴史好き、古代史マニアには常識みたいな事なのだが、前方後円墳の時代、女性首長は数多く存在していたことは古墳遺跡の発掘調査で明らかで、当時の女性の地位は、男性とほぼ変わらないと言われている。その代表的存在が邪馬台国女王・卑弥呼。

しかしながら古墳時代中期になると女性の地位が大きく変化して首長は急速に減少する。その背景は韓半島をめぐる軍事的緊張だっただろうと考えられている。ただ地域社会においては女性の地位は高かっただろうと推定されている。

ジェンダー区分は、律令国家の成立とともに確立し、近代化とともに政治の世界から女性は排除され、爺達が支配するようになる。今や現代日本の政治の分野では5爺の時代とさえ言われている。

詳細は自分の目で確認してください。「性差の日本史」企画展は、12月6日まで開催。

ともかく意欲的な企画展で、久しぶりに展示物をよく見た。

それにしても国立歴史民俗博物館は広い。じっくり見ようと思ったら丸一日は必要だ。若い時の記憶では平気だったと思っていたが、今回は途中でへばってしまい、近代と現代は見ないで帰ってきた。6つの展示室の中、4つしか見なかったことになる。

いま、企画展の本「性差の日本史」をじっくり読み直している。とても面白い。

吾輩はロボットである。名前はまだない。

先日、杉並区役所を訪れた時、見慣れぬ機械が1階ロビーで動き回っていた。

NECネッツエスアイ株式会社の自律走行型案内ロボット「YUNJI SAIL(ユンジ セイル)」活用サービスで、東京都杉並区の「AI 搭載ロボットによる庁舎案内業務実証実験」の『本庁舎内各課への案内・誘導』に採択。都内自治体としては、庁舎内で自律走行型案内ロボットを活用した初めての取り組みで、実証実験は、杉並区本庁舎1階にて11月10日(火)から11月27日(金)まで実施されるそうだ。

但しこのロボットは、Beijing Yunji Technology Co., Ltd.という中国製。聞くところによるとレンタルで10万円/月ぐらいとか。

身の回りにロボットが増えてきたな。我が家でも掃除ロボットの「オーチャン」が活躍しているし。

ニックネームはまだないらしい。つけてあげたらいいのに。

群馬県立舘林美術館 -1

 マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」のように、紅茶に浸したマドレーヌの味から不意に蘇る幼い時の記憶。そんな記憶の断片を呼び起こす装置は、人により異なるが、私の場合は多くが本だ。

「風景の中の階段-高橋靗一の建築」もその一つだった。

 もう四半世紀も前に出版された本だ。その頃は、まだ設計を生業にしていて結構真面目に建築に取り組んでいたのだが、何を作ったらいいかわからなくなった時期があった。ようするにスランプ状態に陥っていたのだが、ひたすら本を読むことに逃げ込んでいた。そんな時に、この本を読んで救われたというか、力を貰った記憶が蘇ってきた。

 当時、建築雑誌では第一工房・高橋靗一さんの作品を眺めていたが、実作品は見たことがなかった。

「風景の中の階段-高橋靗一の建築」が出版されたのは1996年で、「群馬県立舘林美術館」が開館したのは2001年(平成13年)なので、この本には収録されていない。そういえば群馬県立舘林美術館は、見に行ったことあるなと思い出した。

2008年のことだった。

以下掲載する写真は、全て2008年11月23日に撮影したもの。

【配置図は、群馬県立舘林美術館HPより】

週刊文春・WOMAN

妻(パートナー)から「この本面白いよ」と言われ読んでみたら、とても刺激的な内容で面白かった。若い女性の裸写真満載の近頃の週刊誌の類は買うことはないし、たまに手に取っても一部の記事を読む程度だったが、この週刊文春・WOMANは読みどころ満載だった。

ひとつは、台湾のデジタル担当大臣 オードリー・タン氏と音楽家の岡村靖幸氏との対談「幸福への道」。パートナーもこの記事を読みたくて買ったらしいが、オードリー・タン氏 性別は「無」。ジェンダーは男女だけではなく「両方」も存在しないと言う。さらに台湾はトランスカルチャーの国だと言う。日本も古代は、多種多様な文化を取り入れて受容するトランスカルチャーの国だったと思うが、現代では価値感が一元的になってる傾向が強く、日本にいると息苦しい。35歳のデジタル大臣を抜擢した台湾という国に、以前より増して関心を持った。

二つ目は、脳科学者の中野信子氏とエッセイストの内田也哉子氏との家族について考える対談。中野氏の「本当の自分なんてない」「私達はいろいろなペルソナ(人格)をバラバラに持っていて、そのバラバラな自分がモザイクのように融合して一つの形になっている。」「そのペルソナは学習して獲得している」この対談も刺激的だった。

三つ目は、作詞家の松本隆氏の「ずっと韓流ドラマが好きだった」。実は私も韓国映画、ドラマは若い時から大ファンで、特にイ・チャンドン監督の「オアシス」「ペパーミント・キャンディー」という名作を観てさらに好きになった。他の監督作品を観ても秀作が多く流石「演芸の国、演芸の民俗」だと感心していた。最近は「愛の不時着」「梨秦院クラス」で第三次韓流ブーム到来とも言われているが、とにかく監督・脚本家・俳優のレベルが高いし、層が厚い。

四つ目は、檀ふみ氏と高樹のぶ子氏との対談「今こそ伊勢物語を読むべき理由」。高樹のぶ子氏の「小説伊勢物語 業平」は現在も並行読みしている本。寝ながら読むにしては分厚く重たい本なので中々進まないが、著者の裏話がとても面白い。

五つ目は、プロデューサーの五箇きみたか氏とマンガ家の田中かつき氏とタレントの原田たいぞう氏の「コロナ時代もサウナでととのう」のサウナ談義。「ととのう」は「整う」「調う」、そして仏教用語の「斉う」で、これは薪を三つあわせて燃やす形から来ているとの事。ブッダも淋浴後、木の根元に座って悟りを得たとある。悟りを開くためにサウナに行かねばならぬ。

とにかく読みどころ満載。週刊文春・WOMAN  あっぱれ。

「小さな企業が生き残る」金谷勉著

以前、テレビ番組で知った町工場再生のパートナーである金谷勉さんの「小さな企業が生き残る」を、いろんな本と並行的に読んでいた。

「小さな会社でも”強み”は必ずある!!」というメッセージは、時々くじけそうになる心に勇気を与えてくれる。

今夏、弊社としては大きなプロジェクトのプロポーザルを逃し少し気落ちした。爺婆の小さな小舟で鯨を採りに行き手ぶらで帰ってきた焦燥感のようなものに一時期苛まれた。まあ結果として収穫もあったのだが・・・。

そういった反省もあり「爺婆でしかできない事」をしようと思った。その時、この本を思い出して読み、この本に書かれている処方箋を基に「自己分析」をすることができた。結果として「ソーシャルワーカー」になる「社会の為に働く」ということが、残された時間のテーマになりそうだ。

金谷さんが主宰するセメントプロデュースデザインのサイト「コトモノミチ」での紹介記事を転載しておく。

『弊社セメントプロデュースデザインは、広告やweb の制作を行うデザイン会社とし活動する中、各地域における町工場や職人との出会いの中で、小さな企業が直面する危機を見てきました。
その危機を脱するために自社の強みを生かしながら新たな商品作りの可能性を行い、アイデアとデザインと販売をサポートしながら、その企業の業績を上げ続けています。
「日本のモノづくりの課題を、互いに解決し合える方法はないだろうか」を常に考え、下請けの小さな町工場や職人でも、生き残る「手」を提案し続けています。
この本は、「生き残るための12の手」という実例 をテーマに、具体的な解決方法を踏まえ、「小さな企業が生き残る」術 をまとめています。日本の企業の約9割と言われる中小企業のための書籍です。』

「建築トラブル」の固定頁を設置しました。

 「建築法務」の固定頁から分離して「建築トラブル」の固定頁を設置しました。昨今増加してる「建築トラブル」の御相談に対応したものです。尚、メールでの御相談は無料ですので、「問い合わせ」メールから御相談いただければ幸いです。

 現在、東京・埼玉・千葉と大きく移動することが多く、固定電話にかけられても連絡が、かなり遅くなりますので、携帯電話にお電話をいただきたいと思います。(代表固定電話より携帯電話番号の案内をしております。)