沖縄県×防衛省@行政不服審査法

報道によると、沖縄県の翁長雄志知事が名護市辺野古の米軍新基地作業を停止するよう求め、従わない場合は岩礁破砕許可を取り消すことがあるとした指示(3月23日付)に対して、防衛省沖縄防衛局は24日、林芳正農水相に行政不服審査法に基づく審査請求書と執行停止申立書を提出した。

これを聞いて、役所対役所で行政不服審査法に基づく審査請求や執行停止申立をするのか?

そもそも行政不服審査法の目的は、行政庁の違法、不当な処分など公権力の行使について「国民に対して広く行政庁に対する不服申立てのみちを開くこと」で「国民の権利利益の救済を図る」(第1条)とある。

行政間での話し合いができないのかと思った。

今の政府は、沖縄の民意を代表する翁長雄志知事と面談しなかつたりと、名護市辺野古基地問題での強権的な対応が目に余る。

通常、行政不服審査法に基づく審査請求は、国や地方自治体といった行政機関による処分に不服がある個人や組織が、処分取り消しを求めるために行うもので、行政間の審査請求などあるのかと驚いた。

さて、農水省の審査委員会は、どう対応するのだろうか。政府の圧力が加わるから裁決までのスピードも速いのだろうな。

建築審査請求では、昨年東京都内の特別区建築審査会で建築審査請求が棄却された案件に対して近隣住民が2014年11月に国土交通省に再審査請求と工事の執行停止をもとめているが、4カ月余りたっても何の進展もみられないと聞く。

建築基準法第94条第2項には、「建築審査請求を受理した場合は、1月以内に裁決しなければならない」あるが、これは訓示規定だからと、まったく無視されている。

民間人が審査請求するとチンタラしているとしか思えない審査請求。さてどうなるのか興味津々。