「建築ストックの活用・再生テクニカルセミナー」講師

久しぶりに人前で喋ってきました。木造住宅のストック再生に取り組んでいる住宅医協会の関東住宅医ネットワーク・スキルアップ講習会のひとつとして企画されたセミナーです。私の題目は、非木造の建物の「建築ストックの活用・再生テクニカルセミナー」とあるように、建築ストックの活用・再生について建築法規・設備・構造等の建築技術面から語るといった内容です。

昨今のリノベーションブームでソフトからアプローチしたセミナーは多く開催されているようですが、ハード面から総合的にアプローチしたセミナーはあまりないと思います。

セミナーの内容は下記のようなものです。

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1. はじめに : 事務所紹介、お願い
2. 現状とこれから
3. 基礎調査編
3-1. 資料調査
3-2. 既存不適格建築の場合
3-3. 工事完了検査済証が無い場合
(建築基準適合性状況調査、国交省ガイドライン調査と法第12条第5項報告等)
4. 詳細調査編
5. 事例編
5-1. 増築
: 平面増築 / エレベーター増築 / 入れ子増築 / 減築 /
5-2. 用途変更
: 事務所→有床診療所 / 物販→飲食店 /事務所→簡易宿舎/ 工場→物販店 /
5-3. テクニカル調査
: 遵法性調査 / 変状(劣化)調査 / 有害物質調査
5-4. 耐震診断・補強設計
5-5. 実現しなったプロジェクト  : 違反是正/用途変更工事費/耐震性
6. 留意事項 : 幾つかの法的事項の再確認/内部階段設置/内部ELV設置/その他
7. 小規模建物のテクニカル・デュ-デリジェンス
7-1. 概要
7-2. 劣化度合による修繕費の算出(事例 : アパート)
8. まとめ

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参加者は35名ほどでした。休憩を入れて3時間。ちょつと内容が総論的だつたかも知れません。

現役時代は終わった仕事を振り返る余裕がありませんでしたが、今回のような機会をいただき概ね過去5年程の仕事について整理することができました。自分でも結構面白いことやってきたんだなと~と思っています。

実は今、現役時代よりはるかに労働時間が長いのですが、それでも過去の仕事を振り返れるのは、現役時代は中間管理職としての業務がとても多かったことを物語っています。

何時ぽっくりいくかわからないから、最初で最後のセミナーだと言っていますが、機会があれば 次世代に継承していける場をまた持ちたいものです。

懇親会・二次会と行き若い人達と色々と話す機会を得て楽しい一日でした。