相模原

3/28、書類提出の為に相模原市役所に行ってきました。市役所の前の桜の芽は、都心よりまだ固いように思えました。風は少し冷たかったですが陽射しは暖かく、何よりも空気が清浄で気持ちが良かったです。

相模原に降り立ったのは始めてです。

JR横浜線の車窓から見えた広大な敷地は、米軍の相模総合補給廠で平成26年に17haが日本に返還され、平成27年に35haが共同使用となったそうです。でも全体面積は196.7haと書かれていますから、返還されたのはほんの一部分なんですね。

これから相模原の北側部分がどう開発されていくのか興味深いところです。

相模原と言えばキャンプ座間の周辺は、歩いたりバスで基地の周辺を巡ったことがあります。

もう40年以上前の学生時代です。

そのころキャンプ座間の日本返還が浮上し、「設計第5」という教科でキャンプ座間の跡地計画が課題になりました。履修者が自由にグループをつくり計画を作成しました。

私が属したグループのテーマは、キャンプ座間は「野外環境教育の場」にするという提案内容で、色々と調査し計画を作成の後にプレゼンし「A」評価を貰いました。友人達のグループは「スーパー農場」だったような記憶があり、同じく「A」評価を貰っていましたが、「都市農業の再生」というテーマはとても良かったと思っていました。

戦後70年が過ぎても米国に従属し、米国の顔色を窺いながらの政治・経済から脱せれない。なんともなんとも・・・

「歴史的建築物活用ネットワーク」第4回会議

横浜で開かれた「歴史的建築物活用ネットワーク」第4回会議~歴史的建築物活用の新しいルールづくり~に参加してきました。

全国各地で建築基準法第3条第1項第3号に基づく条例制定化の動きが拡がってきていることが感じられる集まりでした。今回の集まりは、主催者によると全国各地の行政職員が参加している他、設計者等の参加も多くなった集まりだったようです。

「歴史的建築物の保存活用に関する最新動向」について報告する工学院大学の後藤治教授。

京都市、神戸市、横浜市、福岡市に次ぎ、歴史的建築物を次世代へ継承するための条例づくりが各地で拡がり、2016年度は川越市、鎌倉市が新たに条例を制定しました。各自治体ごとに歴史的建築物活用の課題を解決するための目的や運用の仕組みが異なり、多様な事例が生まれ始めてきていると感じました。

「歴史まちづくりに関する最新動向」について報告する東京大学の西村幸夫教授。

各地の事例報告は、京都市、横浜市、川越市、鎌倉市から報告がありました。とりわけ先駆的な取り組みを進めている京都市の「京町屋を建築基準法適用除外する際の包括同意基準の制定について」の報告は興味深かったです。建築審査会の包括同意基準は安全基準が3つのステージで構成されていて、ステージ1は「法及び条例への適合を求めるもの」、ステージ2は「既存不適格の継承を認めるもの」、ステージ3は「法又は代替基準への適合を求めるもの」で技術的基準はよく整理されており とても参考になります。

弊社は、歴史的建築物のうちの近代建築(比較的規模の大きい戦前のRCの特殊建築物)の保存・再生・活用に関わってますので、全国各地の動向は気になるところでした。

会場からの質問も多く、とても内容が充実した集まりでした。

国立新美術館 -3

ミュシャ展の行われていた2E企画室の天井、今回撮影可能エリア

「スラブ叙事詩」後ろ側に撮影可能エリアが設定され

今回5枚の絵画が展示されていました。

「ロシアの農奴制廃止」1914年作

「イヴァンチツェの兄弟団学校」1914年作

「スラブ民族の賛歌」1926年作

左「聖アトス山」1926年作

右「「スラブ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」

1926作(未完成)

国立新美術館 -1

国立新美術館に行ってきました。

開館してから10年経つのに来るのは始めて

お目当ては建物ではなく「ミュシャ展」です。

平日の午前中でしたが国立新美術館は混んでいました。

ミュシャ展と草間彌生展と人気のある企画展が開催されているからでしょうか。春休みですものね。あちこちで卒業式が行われています。

コア東京3・2017 東京都建築士事務所協会

毎月、東京都建築士事務所協会「コア東京」と「日事連」が郵送されてきます。

定期機関誌を毎月発行するのは大変な労力がかかっているのだろうなと予想できます。関係者の皆様に感謝しながら、このカラー印刷の機関誌印刷代・郵送代に随分と経費がかかっているのだろうなWEBサイトを充実させれば事足りるのではないかと思いつつ「コア東京」をパラパラとめくりました。

今号の気になった記事は「VOICE from editor」の記事でした。ようするに巻末の編集後記ですね。加藤峯男さんの建築法規の変遷、ストック活用に即した法体系の見直しの思いが記載されていました。

そこには加藤峯男さんが一級建築士を受験した1970年の建築基準法法令集・赤本と現在2016年度版の赤本の厚さが比較された写真が掲載されていました。頁数で言うと5倍になっていると指摘されていました。

「建築基準法の基礎的規定や意味合い」を若い人が理解していないと加藤峯男さんが嘆くのはわかりますが、その一因は大学や専門学校での建築法規の履修が戦後一貫して軽視されてきたからだと思います。1970年頃も大学では建築法規は2単位で現在もほとんど2単位だと思います。社会が複雑化しそれに対応し法令もこれだけ増えてきたのに、資格受験のための建築法規の学習では試験が終われば忘れてしまいます。しかも試験技術が最重要な要素である現代の資格試験では建築法規の基本を学ぶことには無理があると思います。

やはり設計実務を通じて徐々に全体像が掴めてくるのだと思います。

指定確認検査機関に勤めて審査をしていれば建築基準法と関係規定には詳しくなりますが、建築プロジェクトの遂行においては消防法や都市計画法などのあまたある法令・条例を読み理解しなければなりません。

建築法規を学ぶとしたら、やはり大学教育の中で学ぶ時間を増やさないといけないのではないかと思います。そしてどういうカリキャラムが必要か、よく考えないといけないと思います。

加藤峯男さんは「既存ストックを円滑に活用できるように法体系を見直す」必要性を訴えていますが、建築関係者は大概思っているのではないでしょうか。

どう改善するべきか建築関係団体から具体的な提起が必要になっていると思います。

内閣府・規制改革会議での業界関係者の意見等を読んでますと「床面積1000㎡以下は用途変更確認申請は不要として欲しい」等の意見もみられますが、業界関係者の利便や都合ではなく建物を使用する人の安全性に配慮した建築法規の改正が必要だと思います。

私見としてはストック活用に伴う建築基準法改正案はありますので、いずれ発表する機会があるかもしれません。

省エネ適合も かれこれ10年前に話題になりました。施行は本年4月1日から随時実施され やがて300㎡以上の建物は省エネ適合が必要となるでしょう。

ストック活用の法令も見直されることは歴史的必然だと思います。

「耐震改修事例に学ぶ実務者講習会」東京都建築士事務所協会主催

東京都建築士事務所協会主催の「耐震改修事例に学ぶ実務者講習会」に参加してきました。上の写真は本年度版のテキストです。

耐震改修事例の紹介は下記です。

  1. 都営住宅・青木あすなろ建設特許・摩擦ダンパーを用いた制震ブレース工法
  2. 集合住宅・矢作建設工業特許。ピタコラム工法フレームタイプ
  3. 事務所ビル・オイルダンパーブレースによる制震補強・耐震スリット
  4. 集合住宅・下階壁抜け柱のSRFシートによる耐震補強
  5. 市庁舎コンバージョン
  6. 集合住宅・PC外付けフレーム

事例1、2、3はガチガチの構造的説明で専門用語が多くてわからないところが多かったのですが、他の事例は、コンバージョンの一部としての耐震補強や耐震補強工事の施工上の問題点・苦労話でよく理解できました。

事務局によると参加者の4割が意匠関係者ということでしたので、内容も構造技術者しか分かり合えない内容だけでなくしたのかもしれません。耐震改修というと建築主や管理組合の人達に、専門的な判断をどう伝え、理解してもらえるか苦労しますね。

大規模な事例が多く、しかも一般的な工法が少なかったので もう少し中高層の建物の補強方法を知りたい思っていたら、過年度のテキストにそれが掲載されているということで事務局の方に頂戴しました。

これは過年度のテキストで「耐震診断と補強設計の要点」「補強設計マニュアル」という、知りたかった事が満載されていました。

これは平成27年のテキストで(実物は青い表紙)「耐震診断と補強設計における課題」は役立つ内容でした。

弊社は、ストック活用の一部として耐震診断・耐震補強に関わりますので、調査方法や耐震補強工法の選択に関心があります。こうした実務者向けの無料講習会に参加することができただけで事務所協会に加入してよかったなと思えました。

それにしても連日講習会にに参加していると毎回設計事務所時代の同僚や指定確認検査機関時代の同僚と顔を合わせます。中には、しばらく連絡が途絶えていた人もあり近況を伝え合えることができました。やっぱり、引きこもりは良くないなと思ったところです。

設備設計一級建築士定期講習

今日は終日、設備設計一級建築士の定期講習でした。かれこれ一年前に更新講習の案内が来ていたのに忘れていて、3月31日までに定期講習を受講しなければならないのに 気がついたら東京で開催される最後の講習、3/9確認サービス主催しかありませんでした。

三年毎とはいえ、最近の法令改正の要点を全体的に再確認しておくのは必要なことだと思いました。又「確認審査で指摘されることの多い不備事項」や「既存不適格について」は、とても役に立つ内容でした。

ただ、設備設計に関する科目は、あまりにも建物が大規模で 採用されている設備技術も最先端すぎて、たぶん遭遇することはないと思いましたので一般知識として聞きました。内容は、カタカナ語と略アルファベットが多すぎて、なんだかチンプンカンプンでした。日本語で表現できるものは日本語で表記して良いのではないかと思いました。

  • アンビエント (室全体)
  • タスク(人の居るところ)
  • VAV(変風量制御)
  • VWV(変水量制御)
  • VRV(変冷媒量制御)
  • BCP(事業継続性)
  • デマンドレスポンス(エネルギーインフラの供給状況に応じて、ビル側の需要量を調整制御する)
  • GSHP(基礎杭利用型地中熱ヒートポンプシステム)
  • PMSM(二巻線式永久磁石同期電動機)

以上が今日初めて聞いたカタカナと略アルファベットでした。

知識だけでは仕事を遂行できないのですから、もっと規模の小さいもので実践的な知恵が身につくような講習が必要なのではないかと思いました。

終了考査もテキストのポイントから40問出題されるだけの形式的なものですから20分で終わってしまいました。

 

京都なり田・上賀茂本店

上賀茂神社一の鳥居の東側は、室町時代から上賀茂神社の神官が住んだ住居「社家(しゃけ)」がよく保存されています。

賀茂川が上賀茂神社境内を流れ、明神川と名前を変え各社家の前を流れています。

またここは「上賀茂伝統的建造物群保存地区」です。

「社家」で見学できる建物として「西村家庭園」があります。

その社家群の手前にすぐき漬で有名な「京都なり田・上賀茂本店」があります。

ここのすぐき漬けは、過度に発酵が進んでおらず酸っぱくなく、ほどよい酸味で私のすぐき漬けに対して持っていたイメージを修正してくれました。

石畳み

店内の様子

色々な京漬物を売っています。

京都なり田

遮熱措置

倉庫業の登録は10種類に分類されますが一類倉庫は、求められる構造基準が厳しい分、保管可能な物品の種類も多くなっています。危険物及び高圧ガス、10℃以下保管の物品を除いた全ての物品の保管が可能です。

一類倉庫の施設設置基準は、倉庫業施行規則運用方針(H14.3.29付け、国総貨施第25号)に詳しく記載されていますが、その中に表題の「遮熱措置」(則第3条の4第2項第6号)があります。

既存の自己用倉庫を一類倉庫として登録申請するためには施設設置基準を満たさなければなりませんが、その中の一項目である「遮熱措置」の規定は、屋根・外壁・開口部の平均熱貫流率が4.65W/㎡・K以下となるようにしなければならないと定められています。

熱貫流率、熱伝達率、熱伝導率等、建築の環境計画を学んだ人なら基本的な事を知っていれば容易に計算できますが、外皮の平均熱貫流率が4.65W/㎡・K以下というのは、結構緩い基準のようにも思えます。

私の試算では、屋根が折版の場合は断熱ペフt=4mm、外壁は角波サイディングに石膏ボードt=9.5程度があれば平均熱貫流率は満足するようでした。

もつとも運用方針でも、天井がある場合や準耐火構造の屋根、外壁の場合は適合しているものとして扱うとありますから、さほど厳しい基準ではないということです。