「東京の老舗を食べる」安原真琴著

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この本を買ってみようかと思ったのは、挿絵が富永祥子さんだつたから。

富永さんは、工学院大学建築学部建築デザイン科教授であり建築家、そして時々漫画家という多面的な才能を持つ人で、昨年2015年建築学会賞・作品賞を工学院大学弓道場・ボクシング場で受賞した話題の人。

本全体としては出来は悪くはない。グルメ本というより江戸より継承された食文化を東京の老舗飲食店にかいまみることができるという食文化史的な紹介本と言ったらよいだろうか。

建築の道を歩んでいる人は、こういう老舗飲食店に足を運ぶことで伝統的な建築に触れることができる。ただし、その店その店固有の味付けがあり全ての人の口にあう味かどうかは別物で、色々と食べ歩いて自分好みの店を見つけ出さなければならない。

せっかく東京の老舗飲食店が紹介されているのだが、池波正太郎の本を読んだ時のような食べに行ってみたい。自分で作ってみたいという気持ちにはなれなかった。

それはほとんどのグルメ本、飲食店紹介記事に言えることだが・・。