2014年に三浦綾子文学賞を受賞した河崎秋子氏の「颶風の王」(ぐふうのおう)を読んだ。とはいっても読み終わったのは、かれこれ1ケ月前になる。感想を書く時間が取れなかった。
一応このブログに感想を書いた後、書棚に移動することにしているので、ディスク廻り、ベッドの廻りが本で一杯になってきたので書いておこうと思う。
この本は、河崎秋子氏の長編第1作らしいが、6世代にわたる馬と人との交感を描いたまるで「ルーツ」のような本。
「颶風」(ぐふう)とは「強く激しく吹く風」との意味らしく、四方から吹きまわしてくる風を、昔 中国では台風等の熱帯低気圧の風を「颶風」と言っていたとの事だが、現代では用いられていない。
この本に登場する主人公達の描き方がとても魅力的だ。馬に命を救われたミネ。馬によつて命を与えられた捨造。自分が救い出せなかった馬に心を残し続ける和子。最後の一頭となった馬との遭遇により新な視野を得るひかり。
北海道は豊かで美しいだけではない。厳しく残酷な顔の自然という面も持っている。
河崎秋子氏の本を読むと、自然と野生というものを失ってしまった人間へその本分を問いかけてくる。
河崎秋子氏のまだ読んでない本が3冊机に置いてあるままだ。並行して読んでいる歴史書もあるのだが、仕事が混んできたので・・・
本中毒だからな。本をくれ、本を