工事の着手 -2

「工事着手の時期」は、既存不適格の適用の有り無しと絡んでくる。

「工事の着手」は、建築基準法では定義化されていない。

建築基準法第3条第2項には、改正された法の施行又は適用の際、

  1. 現に存する建築物若しくはその敷地
  2. 現に建築、修繕若しくは模様替の工事中の建築物若しくはその敷地

「1」は、工事完了検査済証を取得していて使用が開始されている場合。「2」工事中の場合で、ここで「工事の着手」時期が問題になることがある。あるいは工事着手時期の操作が発生する場合がある。 「法改正の施行日が建築確認の受付後か、あるいは確認許可後の日でも既存不適格扱いとなるか」という質問を受けたことがあるが、改正法令の適用を受けない場合の基準時は、既存建物の場合は、一般的には建築確認申請許可日が基準時となるだろうか。

尚、「基準時」は、令第137条に規定されており「法第3条第2項の適用を受けない期間の始期をいう」のだが、令第137条に掲げる規定ごとに抽出しないといけないので、中々厄介なのだ。