4/1から非住宅2000㎡以上の省エネ適判が始まり、今日2件の省エネ適判の事前申請を提出してきました。連休明けにもう1件省エネ適判の事前申請を提出しないとなりません。今晩はつかの間のオフ。ブログに投稿する余裕がちょつとできました。
建築物省エネ法における非住宅建築物の計算方法については、「標準入力法」「モデル建物法」「主要室入力法」があります。
【モデル建物法】
建物用途毎に建物形状や室用途構成などを想定したモデル建物に対して、評価対象建物全体の外皮や設備の仕様を適用した場合のPAL*及び一次エネルギー消費量を算定して評価する簡易な計算方法です。
【標準入力法】
評価対象建築物の室毎の面積や外皮・設備の仕様を入力して計算します。
BELS認証取得など詳細な数値が必要な場合は、実際に建つ建物の面積・形状に仕様を当てはめて計算する標準入力法を採用しす。入力に時間がかかり設備の知識も一定程度必要です。
「モデル建物法」は、「標準入力法」よりも計算方法は簡易ですが、一般的には1割ほど安全側(不利側)の評価結果になります。「モデル建物法」でクリアできない建物でも、「標準入力法」で計算する事でクリアできる場合も有ります。
【主要室入力法】
小部屋などの主要でない室の入力を省略できる計算方法ですが、主要室選定の条件が複雑で適用が難しい場合があり、実務的には使いづらくあまり使われていないと聞きます。計算支援プログラム(WEBPRO)は標準入力法と同じです。
【モデル建物法か標準入力法の選択】
建物の図面を見た時に、モデル建物法か標準入力法で行うか判断しないとなりません。入力作業量がかなり違いますので見積額・報酬も異なりますし、省エネ適判の申請料も大きく異なります。
通常 建物の用途が単一(飲食店・事務所・学校・物販店等)あるいは2程度であり、建物形態が単純であればモデル建物法。建物用途が多数の複合建築物であれば標準入力法の方が逆に入力が簡単であり、説明資料の作成も簡単ではないかと個人的には思っています。ましてやモデル建物法のような大雑把な計算方法で本当にいいのかしら??とも思うので、出来ればすべて標準入力法でやりたいところです。
とは言え趨勢は「モデル建物法」になっていく事でしよう。政策的にも省エネレベルを安全側に誘導できるのですから。BELS認証が必要な建物や特殊な形状なものなどが「標準入力法」を採用することになるのではないかと思います。
ともあれ省エネ適判が始まり、その混乱の渦の中にいます。建築確認申請と同時並行って結構疲れます。