ワークマン式「しない経営」土屋哲雄著

最近は建築関係の法令にどつぷり漬かっていたので、専門的な本以外を中々読み進められなかった。

この本は、昨年秋に出版された4000億円の国内空白市場を切り拓いたと言われている(株)ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏の本です。

JIjiiが今更経営の本なんて思うかも知れませんが、最近読んでいるのは経済学と経営学の本が主流。宇沢弘文さんの生涯をたどりながら20世紀の経済学を論じた「資本主義と闘った男・宇沢弘文と経済学の世界」佐々木実著は、とても面白く、ここ数十年の経済理論を牽引しながらも今や凋落の理論・新自由主義の経済学の生い立ちを詳しく知ることが出来た。また早稲田大学の入山教授の「世界標準の経営理論」も、約30の経営の標準理論が展開されていて楽しく読めた。

そうした中で、脇道的にではあるが遭遇したのがこの本で、気楽に読めるかなと思っていたら、とても共感できる部分があり、自分たちに置き換えて色々と思いめぐらせることができた。

自分達もJiJiiとbabaaしかできない事をやろうと常日頃話し合っている。たとえ零細家族経営の会社でも経営を持続していくためには いろいろと工夫も必要だし、ましてやこのコロナ禍で世の中が、どんな風に変化するか予測すら難しい。

社員がExcelを活用していることやアンバサダー・マーケッティング等 とても参考になった。

この本の中でペンシルベニア大学のアンジェラ・デックワークス教授の「やりぬく力」(GRIT)紹介していた。「やり抜く力の要素」

1,Guts (ガッツ) 困難に立ち向かう「闘志」

2,Resilience(レジリエンス) 失敗してもあきらめずに続ける「粘り強さ」

3,Initiative(イニシアチブ) 自らが目標を定め取り組む力「自発」

4,Tenacity(テナシテイ) 最後までやりとげる「執念」

これらはトップダウンで体育会的に強用されても成功しない。自発性が必要だ。振り返つて見渡せば勉強のできた人・高学歴の人が仕事ができるわけではない。意外と高卒で頑張ってきた人が財をなし、社会的地位もある場合が多い。専門とは異なる分野の本は刺激が強い。