シロアリの生態@住宅医スクール2014

「防蟻対策の実務~シロアリ駆除と予防法の事例」と題する阪神ターマライトラボ代表の水谷隆明氏の話を聞いてきた。

住宅医スクール2014の一講座

シロアリの生態から始まり駆除や予防法について、まとまって専門家から話を聞くのは初めてだった。

ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリとそれぞれ生態が異なり、それぞれに応じた駆除方法や予防法があるとの事。

「シロアリは多数の個体によって集団(コロニー)を形成していますが、各々の個体が各々の役割担いながら高度な社会生活を営んでいます。
この各々の個体を階級(カースト)といいます。
シロアリは集団生活を行い、親が子を育て、成長しても共同生活を行い大きな集団となっていきます。
 生態学的にみると『真社会性』と言われる状態です。これは下記の3つの特徴を有しています。
 (1) 同じ種類の複数個体が協同して子供を育てています。
 (2) 生殖を行う個体と生殖を行わない個体がいます。
 (3) 親世代と子世代が共存しています。」(阪神ターマライトラボのサイトより)

 

駆除にしても予防法にしても、ただ薬剤を散布すればいいというものではなく、シロアリの家屋への浸入パターンを読み、適切な方法で対応するということをパワーポイント100枚ぐらいで丁寧に説明してもらい、シロアリに対する認識が変わった。

点検できる高さの床下を確保して定期的な点検ができるようにする等、薬剤に頼らないシロアリ対策・設計上の工夫が必要とのこと。

アカデミックな視点を持つ実務者の話しは面白い。阪神ターマライトラボでは、シロアリを飼育し生態や薬剤効果を今も実験中との事、詳細は、以下の阪神ターマライトラボのサイトに詳しく掲載されている。

http://homepage2.nifty.com/hanshin-termiteslabo/index.htm