「シネドラ建築探訪」文・イラスト 宮沢洋

元日経アーキテクチュア編集長の宮沢洋さんが綴る映画やテレビドラマという映像の中で描かれた建築家や建築。

建築家に焦点をあてているのは興味深い。さらっと読めた。

これまで観た映画やドラマも沢山紹介されていて新鮮味は少なかったけど、この映画の主人公の建築家をこういう視点でみるのかとか、切り口が面白かった。

NHKの土曜ドラマになった横山秀夫氏の小説「ノースライト」。このドラマで「Y邸」がリアルに映し出されるのだが、こんな住宅が物語の中とは言え「平成すまいの200選」に選ばれ、作品と呼べる住宅なわけないだろうと思っていたが、宮沢氏もそのことを思っていたらしく「ノースライトでコンペをやろう!」と書いていた。

見たことが無かつた映画では「ホテルローヤル」というラブホテルの社会性を描いた作品に興味を持った。U-NEXTで見れるらしいのでカードを買ってこよう。

この本では取り上げられていないが、Netflixで観た漫画家の小山愛子さんの原作ドラマ「舞妓さんちのまかないさん」にも、師匠格の建築家と若い建築家が登場し、舞妓さんと織りなす心模様が挿入されていた。下世話だけど京都で仕事をしていると祇園で接待されることもあるのかなと・・・まあ ちょつと羨ましかった。是枝さんが総合演出したという、このドラマはちょっと消化不良かなとも思ったけど。

映画の中で描かれた建築といえば、私は第一にゴダールの「軽蔑」の舞台となった、イタリア・カプリ島に建つVilla Malaparteを思い出す。

この事は、本ブログでも取り上げた事がある。

ヴィラ・マラパルテ -1 / Adalberto Libera

最近、又 ゴダールの映画を観直している。若い時以来だから半世紀ぶりくらいにゴダールの世界に触れている。最近は古い作品なのでDVDも一本1000円ぐらいで買えるので、少しコレクションしようかなと思う。