懐石 近又

「懐石 近又」は、京都の典型的な町屋造りで2001年に国の登録有形文化財に指定されています。建物自体は明治20年代と聞きました。

階段

座敷は七室、そして坪庭と、裏庭があります。京のど真ん中に残った町家で、和の世界満載の建物です。和の心、「わび」「さび」の世界を楽しめる空間です。
 錦小路に近い、京のど真ん中にありますが思いのほか静かです。そしてとても便利な立地にあります。

トイレ脇の照明

コロナ前までは宿泊も出来る「京町屋オーベルジュ」でしたが、現在は宿泊は休止しているそうです。コロナ禍で宿泊者がなかったことで槙の浴槽が使えなくなった事と、人手不足もあるとの事でした。

建物を見せていただいたあと、御主人とおかみさんが見送ってくれました。

「祇園祭の宵山見ていかれないんですか」

「混むから早々に帰ります」

と観光客で混雑してきていた京を後にして東京に戻りました。

上賀茂神社2023

高松での打合せ・調査を経て、翌日岡山で打合せ。帰路京都に途中下車して上賀茂神社に御参りしました。

この日、ラッキーだったのは神馬の出社日だった事。毎月1日が出社日だが7月だけは15日ということで、毎年上賀茂神社に御参りしているが、始めて神馬にあうことが出来た。

神馬に人参をあげてきました

本殿

源光庵

京都北区にある曹洞宗の寺院・源光庵

ここは「悟りの窓」「迷いの窓」というのが有名なお寺です

また伏見城遺構の血天井というのも有名で、慶⻑5年7⽉(1600年)徳川家康の忠⾂・⿃ 居彦右衛⾨元忠⼀党1800⼈が⽯⽥三成の軍 勢と交戦し討死、残る380余⼈が⾃刃して相 果てたときの恨跡が天井板に使われています。

左が「悟りの窓」右が「迷いの窓」

まあこんなものかと

詩仙堂 -3

庭を歩く

詩仙堂からは「古び」の美学を感じます

侘び寂びというのは、

現代ではひとつの言葉として語られますが

本来は別の美意識です

縁側の柱は、角が取れてまるくなり

板は、浮造りのように木目が立っています

ときの移ろいを感じ受け継ぐことができます

 所謂「古民家再生」「町屋活用」という現場

最近、幾つか見ましたが

基礎も土台も柱も新品に置き換えられ、

古材の利用は梁材のみというところが気になりました。

構造体の8、9割がたが新材

それが本当に「再生」とか「活用」といえるのだろうかと

詩仙堂 -1

江戸時代初期の文人 石川丈山の山荘跡

現在は曹洞宗の寺院でもある。

妻は 以前来たことがあり、

とても良い庭だと聞いていました。

玄関上は3階建ての「嘯月楼」

タクシーの運転手さんに上賀茂さんからの行先を詩仙堂と告げると

本当に京都が好きなんですねと言われます

「清水寺や金閣寺は あれは京都ではない」と

以前乗った運転手さんに言われました。

まだまだ外国人があまり来ないところはあります。

漢詩が好きな婆ちゃんのセレクトだと

知らない世界に連れて行かれます。

京都なり田・上賀茂本店

上賀茂神社一の鳥居の東側は、室町時代から上賀茂神社の神官が住んだ住居「社家(しゃけ)」がよく保存されています。

賀茂川が上賀茂神社境内を流れ、明神川と名前を変え各社家の前を流れています。

またここは「上賀茂伝統的建造物群保存地区」です。

「社家」で見学できる建物として「西村家庭園」があります。

その社家群の手前にすぐき漬で有名な「京都なり田・上賀茂本店」があります。

ここのすぐき漬けは、過度に発酵が進んでおらず酸っぱくなく、ほどよい酸味で私のすぐき漬けに対して持っていたイメージを修正してくれました。

石畳み

店内の様子

色々な京漬物を売っています。

京都なり田

旧京都市立清水小学校 @ 映画の中の建築

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昨年2015年8月8日に公開された「日本のいちばん長い日」には、多数の戦前の建物がロケ地にされている。

日本のいちばん長い日 ロケ地

その中のひとつで記憶に残っていたのがこのシーンに使われていた建物

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映画の中では、陸軍軍事課・軍務課・情報局オフィスのシーンで使われた。

徹底抗戦を叫ぶ青年将校達が作戦を立案したり、東条英機に徹底抗戦を促されるシーンのロケ地。映画の中では、わりあい重要なシーンの背景になつている。

そのシーンのロケ地が、「旧京都市立清水(きよみず)小学校」。「きよみず」と言われるとピンとくるでしょ。そう「清水寺」の近くにあった小学校。

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この建物は、昭和8年に竣工し平成23年3月に閉校した御年83歳の老建築。

しかし、この建物なかなか風格がある建物で、メンテナンスが行き届いていたのか状態が良い。京都市から耐震診断の報告書が公表されているがIs値もそんなに悪くない。

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映画の中で一番多く登場する講堂

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階段

実は、この建物 2004年「京都市資産有効活用基本方針」に基づき、2016年にプロポーザルが行われ事業者が選定される予定だ。立地的にホテルやブライダル施設への転用が計画されている。一方、民間事業者に賃貸することに対して地元の人たちの反対意見も多いようだ。

ぶらり京都街中 -2

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 四条河原町

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鴨川

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高瀬川

若い時見に来た安藤忠雄のタイムズはどこだったかなぁと探したら

場所を勘違いしていたことに気がついた。

タイムズは三条通りと木屋町通りの角だった

高瀬川を見ていたら心穏やかな気持ちになり、

しばし川に沿って歩いてみた

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高瀬川と鴨川の間にある京町屋を改装した一軒家レストラン

スコルピオーネ吉右(きちう)

京野菜を使ったイタリアンらしい

このあたりで足が疲れたので市バスに乗り京都駅に

新幹線に乗り北九州市に移動した。

ぶらり京都街中 -1

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 京都での仕事が思いのほか早く終わり、

烏丸御池から京都駅にむかって、ぶらりぶらり街なかを歩いた。

上の写真は三条通りの中京郵便局

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イノダコーヒー本店・三条通りから少し入る

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京極かねよ・鰻の店

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ろっくんプラザ新京極六角公園

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寺町通りの古美術・版画の大書院

浮世絵が沢山売られている

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久しぶりに錦市場を覗いて歩いた。

焙煎中の番茶の香りに誘われて、100g購入

京都三条通りを歩く -5

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   京都文化博物館・別館(旧日本銀行京都支店)

  東側

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建物は煉瓦造り

設計は辰野金吾とその弟子長野宇平治による。

1906年(明治39年)に竣工し、

1965年(昭和40年)まで日本銀行京都支店として使用された。

1969年(昭和44年)国の重要文化財に指定。

建築面積884.4m2(別館本体)・181.0m2(旧金庫棟)

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別館内部は見る時間がなかつた。

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格式あり

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別館西側

この辺りは地下鉄烏丸御池駅から歩いた方が近い

ところで、この三条通りに面する一帯は、

商業地域・防火地域・容積率400%・建ぺい率80%

職住共存特別用途地域・三条通界わい景観整備地区(歴史遺産美観)

屋外広告物第三種地区に指定されている

これから西側の烏丸通りに面する新風館は以前見たことがあるので

烏丸通りから西側も今度ブラブラしてみようと思う。

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それにしても京都の「田の字地区」は中々面白い

京都のお寺や神社もいいけど、

「田の字地区」は魅力がいっぱい詰まってる。

京都三条通りを歩く -4

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日本生命京都三条ビル

1914年(大正3年)に辰野・片岡建築事務所の設計

によって建てられた旧建物の一角を残して

1983年(昭和58年)左側部分を建て直した。DSCF1632_R

1914年(大正3年)の、このレトロな部分が登録有形文化財となっている

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煉瓦/石張り2階建て

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1983年(昭和58年)に増築された部分のエントランス

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増築部分エントランスの上部

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背景は、1983年(昭和58年)増築部分

京都三条通りを歩く -3

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  昼食を兼ねて一休み

チャイナカフェ・柳華(ryu-ca)

柳と竹に出迎えられて石畳のアプローチを抜けると

モダンな空間が広がる。

とてもハイカラ中華料理店

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2階はイタリアンレストラン

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冷やし坦々麺を食べた。

スイーツとか中国茶のメニューも充実しているようだ

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こんな現代的な商空間の建物も

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勿論 こんな京町屋もあちこちに

そういえば蕎麦屋さんが目についた。

京都の人は蕎麦が好きなんだろうな

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京町屋あり、レトロあり、モダンありの

たまんない空間が連続している

京都三条通りを歩く -2

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家邊徳時計店(登録有形文化財)

1890年(明治23年)に建てられた木骨レンガ造り2階建。

1階の三連アーチ。

二階は少し奥まっている。

全体に赤煉瓦が黒く変色していて、歴史を感じる佇まい

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三条通から少し横道に

京都デザインハウス

2009年にできた安藤忠雄建築研究所設計の「NIWAKA(俄)ビル」

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旧不動貯金銀行三条支店〔現SACRAビル〕

関根要太郎・日本建築株式会社の設計

1915年(大正4年)12月
煉瓦造り3階建て

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正面のこの雰囲気は、大正初期に流行した

ウイーン・セセッションの影響を受け

直線幾何学的なデザイン

当時の銀行は、ずいぶんモダンな建物を作ったものだ。

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京都三条通りを歩く -1

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 京都市役所から寺町商店街を抜け、三条通りをブラブラしてみた。

そこにはガイドブックには、あまり載っていない、

大人の空間が展開されていた

レトロな建物と現代的な建物が織りなす景観

上質な店舗

にぎわいのある界隈があった。

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1928ビル(旧京都大毎会館)は、

武田五一の設計により1928年(昭和3年)に建築された。

アール・デコ風の鉄筋コンクリ-ト造3階建で、

毎日新聞の社章に由来するバルコニーの形状や

玄関左右のランプカバ-の意匠に特徴がある。

1998年までは毎日新聞社京都支局として利用され、

現在はギャラリー・レストラン・多目的スペースとして活用されている

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タリーズのカフェテラスの正面がこの外壁

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住所:京都府京都市中京区三条通御幸町海老屋町、

同区三条通御幸町東入弁慶石町

京都市役所本館

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役所調査の為に京都市役所を訪れました。

午前10時半に市役所の担当者のアポを取っていたので

朝6時に自宅を出て東海道新幹線で移動

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京都市役所は、武田五一が意匠設計を監修した建物で、

東半分は1927年(昭和2年)に、

西半分は1931年(昭和6年)に完成しました。

 東西に長くシンメトリーの外観、

縦に長いアーチ状の連続窓など、

横のラインと縦のラインを組合わせた変化に富んだ庁舎。

現役の市役所であり京都の顔でもあります。

 中央に時計塔を持つ鉄筋コンクリート造り4階建て。

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東側・ ホテルオークラ側

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正面玄関

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それにしても京都は暑かったですね。

午後には30度を超えていたようですが、

 市役所職員によると、まだ序の口で

あと一か月もすると本格的な「京都の夏」を迎えるとか

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1階正面ロビー

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京都市役所本館 東半分1927(昭和2年)/西半分1931(昭和6)年
設計 : 武田五一、中野進一、京都市営繕課
施工 : 松村組・松井組・山虎組
京都府京都市中京区御池通河原町角

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