【NHK クローズアップ現代 2023.01.23より】
東京は、現在200以上の高層ビルが建設される大改造のまっただ中。都内繁華街に出かけると あちこちで超高層ビルが建てられている。
大きく新宿・渋谷エリア。日本橋・八重洲エリア。虎ノ門・麻布台エリア。品川・浜松町エリア。湾岸エリアがある。
こうした市街地再開発事業には、街場の設計者は ほとんど関わりがない。
むしろ街場の設計者が多くかかわるクライアントは、こうした市街地再開発事業・高層ビルの建設ラッシュの影響を受けている。周辺地域の既存低中高層オフィス・店舗は空室が増え、テナント収入の減少という問題を抱えている。また周辺部の既存商店の生業が成り立たなくなっており既存商店街も存立の危機に立っている。
さらにビル風、ビル熱といった温暖化のリスクもある。東京大改造の影響で内陸部の埼玉の気温が上昇しているというデーターもある。
東京は、今後どのような都市になっていくのか。東京大改造の舞台裏に迫ったのが2023年1月のNHKのクローズアップ現代だった。
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4737/#p4737_01
それから1年。
2023年は神宮外苑の再開発が社会問題化し、麻布台ヒルズを始め完成した市街地再開発事業も多く、光と影が明確になってきている。
こうした市街地再開発事業には、都・国・地方の補助金が毎年1000億円ぐらい次ぎ込まれているという試算もある。業界内では、補助金という税金が注がれないと市街地再開発事業はできないとさえ言われている。
この問題は真剣に取り組まないと、もしかしたら「東京ディストピア」が将来待ち受けているかもしれないと思う今日この頃。