これまで普及していた「フッ素塗膜の屋根」と「フッ素塗膜の金属サイディング」は、将来にわたり供給されなくなる恐れがあるそうです。フッ素塗膜は順次、ポリエステル塗膜へ切り替わる見通しとか。フッ素系塗膜に比べてポリエステル塗膜は対候性が大夫落ちると聞いていたが・・・。
供給事情は、昨今の木材(ウッドショック)や住設の問題と全く異なり、フッ素を生産する過程で温室効果ガスのフロンが発生しますが、地球温暖化抑制のため、元々、フッ素の生産量は世界的に制限されていたようです。
一方、フッ素は鋼板だけではなく、半導体関連部材にも用いられています。
コロナワクチンの普及による経済が活性化されたこと、電気自動車(EV車)などで用いる半導体の需要が急激に高まったことで、フッ素の奪い合いが発生しています。
半導体の需要はコロナ感染症とは関係がなく、さらに高まり続けます。
また、フッ素の原材料が採掘できる主な生産国は中国であり、中国のEV車の普及に伴い、フッ素の入手がわが国では困難な状況になります。
そのため、建築業界で用いられているフッ素は今後、ほぼ供給されなくなる見通しだとの事。
金属サイディングとしては有名なイソバンド・表面が鋼板で新材がポリイソシアヌレートフォームとかロックウールで外壁耐火30分(非耐力壁・延焼外)で、工場とか倉庫の外壁材として重宝していたのが、そのうちフッ素系塗装のものは受注中止になってポリエステル塗装のみになるとの事。高層ビルに使用していたフッ素樹脂鋼板等も今後は使えないようだ。
首都圏は 大型物流施設の建設ばかり目立つ昨今。買占めかと思っていたらそういう事でもなさそうだ。