この本は、個人書店・私設図書館・ブックカフエなど、国内の様々な「本のある空間」を訪れ、その空間を「実測」し、立体的な図に起こし1冊にまとめた本。
かってあつた小さな地域密着型書店は次々と閉店してしまう時代に、新しい形で人と本の出合う拠点をつくり運営している個人書店・私設図書館・ブックカフェがある。それらに身を置くことでどんな空間体験がもたらされのか、著者の探求の旅の成果。
この10年もっぱらアマゾンで本を購入することが多い者としては、この本で取り上げている「本のある空間」には、大変魅力を感じる。
最近、見せてもらった仕事関係者の自邸(写真)は、壁面全体が書籍棚で その広い空間の中にベッドが置いてあり、人を羨ましいと思う事はあまりないが、この時はとても羨ましく思った。
本屋さんになりたいと思ったことはないが、「本に囲まれた空間」は希求してきた。しかし、残された本の行き末を考えると暗澹たる気持ちになる事もある。