押印廃止

2020年12月23日に公布された「押印を求める手続の見直しのための国土交通省関係省令の一部を改正する省令」により建築基準法施行規則が改正されたことを受け、2021年1月1日以降申請・届出が行われる確認・検査申請等に関する書類については、押印不要で手続きができることになった。

【日本ERIのサイトから】

押印が必要なのは、構造計算安全証明書の構造設計者印ぐらいなもので、随分と思い切って押印廃止にしたものだ。2021年になつて確認申請を何度か出してみて思った。

「押印廃止ってヤバクねぇ」

容易に私文書偽造同行使が可能なのだ。有資格者は、知らないうちに名前・登録番号・免許番号を使われる可能性がある。知らないうちに責任を負わされないか・・・

建築関係者の中には、「押印廃止」について手放しで「楽になった」と評価する向きもある。、申請関係書類の押印そのものもシャチハタ以外はOKで、多分に形骸化していた面もあるが、書類の押印について厳格な人や法人も存在する。

私の自身の経験から言うと。図面や図書への押印は特別な「職責印」を使っていた。

以前、指定確認検査機関に勤め始めた頃、先輩に言われた。「職責印は認印でない事、フルネームの職責印を作り、会社の机の中に入れておかず、必ず持ち歩く事」「それが自分の身を守る」 担当者ならともかく、決裁者は常に責任を負わなければならない。押印は責任の所在を明確にする。