「京都市建築法令実務ハンドブック」(H24.1.1)での「避難上有効なバルコニー」の取り扱い。
「解釈編」
避難専用バルコニーでない場合は、3m2以上という取り扱いを示している。
建築法務/ 建築ストック再生・活用 /長寿命化/ 環境建築 / 建築設計監理 / ㈱寺田建築事務所・一級建築士事務所
避難上有効なバルコニーを設置することによって、2以上の直通階段の設置緩和、重複距離の制限の緩和が適用できるが、建築基準法の条文上では「避難上有効な」という判断基準が明確でなく、その目安として「建築物の防火避難規定の解説(2012)」47頁が採用される。
この「建築物の防火避難規定の解説(2012)」で目安としている2㎡以上は躯体芯か有効寸法かと聞かれた。
一応 「バルコニーの面積」だから躯体芯 床面積の算定基準に依れば良いのではと答えた。
若い設計者に
あのね、バルコニーに何を置くの?
エアコン室外機・給湯器・避難ハッチ・物干し金物・台所からの排気ルートは避難梯子の正面にならないように配置するし、吸気口の位置も考えた?
それから金属製の手すりなら控えの位置も考慮しないといけないよ。
実施設計や監理をあまりしたことがない設計者らしく 彼は口をつぐんだ。
バルコニーにそれらをプロットしてみたら、2㎡というのがどれだけ狭いかわかるよと答えた。
ビューローべりタスジャパンの編集した「確認申請・面積高さ算定ガイド」には、避難ハッチの部分の面積を除くという考えもあると言い添えた。