「特積み」市街化調整区域の開発行為

「特積み」とは、貨物自動車運送事業法第2条第2項に規定する一般貨物自動車運送事業のうち、同上第6項に規定する特別積合せ貨物運送を行う事業の事。

法的には、都市計画法第29条第1項第3号に規定する「公益上必要な建築物」に該当するのだが、ほとんどの自治体が条例で特別積合せ貨物運送事業に係る開発行為の諸手続きが必要としている。

今不動産会社から流れてくる物件情報には、市街化調整区域の物件で特積み条件付きのものが目立つ。運送事業者のなかでも「特積み」の認可申請を検討する一般貨物事業者が増えていると聞く。

特積み事業者の特権は、市街化調整区域の開発行為。

市街化調整区域の開発行為は、都市計画法第34条各号に立地基準があり、物流施設の建築は容易ではないが「特積み」だけは可能性がある。

あくまでも可能性であって市街化調整区域の開発行為にはクリアーしなければならない他の法律が沢山ある。安易に考えている不動産事業関係者も多いのが現状。

特積みの申請は国土交通省運輸局自動車交通部貨物課になるが、特積みによる開発行為は計画地を所管する都市計画課に条例に基づき、一般的には最初に相談票を提出する。その相談票が特積みに該当するか否か国土交通省運輸局自動車交通部貨物課に照会され、その回答後に事業者へ「相談結果通知書」により通知する。このあたりの手続きフローは各自治体で多少異なる。

市街化調整区域の開発行為は、都市のインフラが整備されていなところが多いので開発行為の申請は容易ではない。大概は農地なので農地転用許可が必要となる為に結構なハードル。規模によっては都市計画審議会の決定が必要なものもあり、汚水雑排水等の排水経路・排水同意。青道・赤道の存在もあり、それらの廃止、付替え等の業務も発生する。結構面倒くさい。

今 弊社はコロナ禍のもと東京と埼玉で二拠点業務となっているが、埼玉でのつながりでは、物流と生産施設の話題が大半。