「くそじじい と くそばばあの日本史」大塚ひかり著

もう かなりのjijii(爺)になってきたので「終活」などと言っていたら、70代、80代のお兄様お姉様方に「まだまだ。これから」と叱咤激励された。

最近、読む本は女性が書いた本が多い。

この本の著者である大塚ひかりさんも、この本の他に「本当はエロかつた昔の日本」とか「うん古典・うんこで読み解く日本の歴史」「エロスでよみとく万葉集」など きわどい切り口の著作が多数あるが、総じて女性の方が男よりも視点が柔軟のような気がする

筆者によると「くそ」とは「パワフル・ワード」なのだそうだ。「くそ」とは異臭をはなつもの、腐ったものなどのマイナスの意味と肥しのように物を生みだすパワーというプラスの意味もあるそうだ。

そういえば、歳をとって記憶力は衰えたようには思うが、判断力や問題解決能力は益々冴えわたってきたように思う。これは歳を重ね経験が蓄積されると伸びていくものなのかもしれない。まあ口は悪い方だから「あのくそ爺」と影では言われているのだろうが。

今、映画が上映されている葛飾北斎が「富嶽百景」(1834年)を出したのが75歳。

私が小学生の時に夢中になった「南総里見八犬伝」(1841年)は、滝沢馬琴が75歳の時に完成させている。

四世鶴屋南北が「東海道四谷怪談」を発表したのが71歳。

貝原益軒が「養生訓」(1713年)を書いたのは84歳のとき。

杉田玄白が「蘭学事始」(1815年)を書いたのが83歳のとき。

後世に残る本を書けるのは、やっぱり爺になってからかも知れない。