先に挙げた陣内秀信先生の著書を基軸本にすると、当然イタリアに関係する本を読んで理解を深めようとする。
そうした関連で、この「世界はラテン語でできている」を読んだ。
「ラテン語」は、イタリア半島中西部の古代ローマで産声をあげ、古代ローマの勢力拡大に伴って通用する地域を広げた。その後もヨーロッパの書き言葉として使われ、現代のフランス語、スペイン語、ポルタル語、イタリア語、ルーマニア語等の元になった。また英語の語彙にも影響を与えている。と書かれている。
実際、現代でもラテン語は身近な存在であり、世界史、政治、科学、現代、日本という領域でラテン語が、どう関わっているか解説されている。
イタリアでは、現在でも高校ではラテン語が必須教科と聞いた。イタリア人はラテン語知識に自負があり、ラテン語に対するこだわりは強いようだ。
多分、ラテン語は世界を席捲した偉大な言語、ヨーロッパを築きあげたという文化的な誇りという意識がイタリア人には根強いのだと思う。
古代ローマと日本に共通するメンタリティは、多神教がベースの社会組織だということ。
「ラテン語を通じて世界の解像度が上がる」と書かれていたが、この本を読むとそれがよく理解できる。