埼玉建設新聞12月2日号に掲載されていた矢板久明・直子×森山高至さんの対談が示唆に富んでいる。
日本には次世代に残すべき名建築が数多くあるが、これまでもこれからも建て替えが進んでいる。
葛西臨海水族園、原宿駅舎、宮城県立美術館等の存続が危ぶまれるニュースが流れてくる。
そうした歴史的建築物の建替横行に、どう抗していけばよいのだろうか。
矢板さんが常に意識しているのは「クラッシック」だと語る。
クラシックとは、「時代に生まれて、次の時代も生き続けるであろう王道のデザイン」。クラシックの考え方は長寿命につながり、奇をてらったものやファッションではなく時代として残っていく建築。
やがてはクラシックになるべき現代建築が、わずか30年~40年程度の寿命で壊されていく。惜しい。人で言えば「余人をもって代え難い」。唯一無二の歴史的建築物を残すために声をあげよう。