「法令に基づく申請」@行政不服審査法

「法令に基づく申請」は、行政不服審査法第2条で不服審査の対象となる「不作為」についての定義として 規定されている用語だが、「法令に基づく申請」についての明確な定義はない。

「申請」については、行政手続法第2条で以下のように定義されている。

「法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を 付与する処分(以下「許認可等」という。)を
求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされ  ているものをいう」

ここから「法令に基づいて行政庁に諾否の応答義務がある場合に、 行政庁にその応答を求める行為」と考えられる。

ここで法令、条例や細則等に基づく各種の届出が「法令に基づく申請」にあたるかどうかは議論が分かれるところ。

建築確認申請で言えば、例えば「中高層予防条例」。

これは建築関係規定ではないが、お知らせ看板=標識と報告書を提出する。条例によって規模で期間を規定しているが、例えば確認申請受付の30日前に提出するとか、何月何日に確認申請を提出してくださいと副本に記載される。またその日付を確認して指定確認検査機関は受付するようにしている。

建築関係規定ではないが行政と指定確認検査機関の紳士協定で、さも関係規定のように運用されているのが実態だ。

行政は、中高層予防条例は関係規定ではないと言う一方。実際には関係規定と同様な運用を建築主、設計者、指定確認検査機関に強いている。

これをダブルスタンダードという。