新しいもの、変わったものをお店の中から狩猟する臭覚が優れている妻が面白かったと、背後に来て渡して行った本。1時間ぐらいで読めると言っていたが、半日ぐらいかかった。私は本を読むのが遅いのだろうか。
刑務所には看守などの役割を担う刑務官だけでなく、教育専門官や福祉専門官(社会福祉士)、医師や看護師などの医療スタッフ。作業療法士や管理栄養士が在籍しているそうだ。
病院や学校だって給食があるのだから、ムショだって当然 集団調理があり管理栄養士が配置されているのは何となく予想できた。
ただ女性の刑務所管理栄養士は少ないらしい。
この本は何も知らずに刑務所の炊場(調理場)に飛び込んだ女性管理栄養士と、料理初心者の男子受刑者たちの給食作り奮闘記。
滅茶苦茶面白かった。
知らなかった事を知ることは興奮する
食生活と犯罪には因果関係があるらしい。岩手大学名誉教授の故大沢博さんの研究が紹介されている。低血糖症と犯罪の関連性やジャンクフード症候群について、それらが暴力や無気力、感情コントロールができないことにつながる可能性を指摘されている。
ヒトの身体が食べ物で出来ている以上、思考や行動を司る脳を作るのも食べ物。そのことを意識しなければならない。
空腹を満たせばよい、簡単で安ければそれでよいという「エサ」的な考え方では、「心身ともに」健康ではいられない。
妻が年老いてから食と食品衛生について学び直した関係で、随分と感化されている。