耐用年数評価の現地調査

鉄筋コンクリート造の既存建物(築43年)の実質耐用年数評価を日本建築センターに依頼した。その現場調査を行い実際にコンクリートコアを採取する箇所等を現場で決めた。

上記の写真は、鉄筋探査機(電磁波レーダー)で鉄筋のかぶり深さを計測しているところ。この箇所は5cmと計測できた。

赤い紙テープは鉄筋の位置

内部の空調機械室

この日は、日本建築センターから3人、非破壊検査会社から3人、弊社、クライアントが調査に参加。

コンクリートコアは圧縮強度試験、中性化試験をする他、塩化物調査用、含水率調査用、じゃんかがある箇所、両面打放コンクリートの箇所等、耐久性調査だけでなく建築病理学的に興味がある箇所も抜くことにしたら、凡そ30カ所になった。こうした調査の際に建築病理学的な見地からの調査を加味すると後学の為の資料が蓄積できる。

築43年の既存建築物をあと20年利用したいという場合は、この実質耐用年数評価・調査はしなかったかもしれない。43+20=63年なので建築学会でいう一般的なRC造耐用年数60年~65年に相当するから。だが30年~35年というと43+30=73年~78年なので、対外的なエビデンスとして必要だろうと判断しクライアントに説明し了解を取り付けることができた。

クライアントの担当部長説明から始まって、社長・役員・技術顧問が並ぶ中で必要性をプレゼンした。ここに至るまでには結構隠れた苦労があるのです。

斫り箇所の中性化状況の確認は5箇所だけ、非破壊検査会社の人は現場での中性化試験はやったことがないというので、アナログ経験者である私がやることにした。

フェノールフタレン液だけは、新しいものを買ってこよう

そういえば何年か前に、現場での中性化試験をやったはずと思い、自分のサイトを検索してみた。8年前にやってました。

この記事を書いたら、「大田区の町工場の親父(社長)みたいだ」という最高の誉め言葉をもらったのを思い出した。

これに追記するとコンクリート粉を飛ばすエアダスターと、濡れた場合の為にぼろ布が必要だったはず。準備せねば。

現場でのコンクリート中性化試験は科学の実験みたいで楽しいですね。

正確に記しておくと現場での中性化試験は、コンクリートを斫り鉄筋を露出させて、その腐食状況を確認するのが第一の目的。日本建築学会「建築保全標準・同解説IAMS3-RC」によれば、鉄筋の腐食グレードと腐食状態は5段階あると書かれている。