一条戻り橋

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一条戻橋(いちじょうもどりばし)は、京都市上京区の、堀川に架けられている一条通の橋である。

単に戻橋ともいうそうだ。

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オカルト愛好者の聖地だそうだ。

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戻り橋から南をみる

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遊歩道から見た戻り橋

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794年の平安京造営のときに架橋され、橋そのものは何度も作り直されているが、現在でも同じ場所にある。一条通は平安京の一番北の通り「一条大路」であり、洛中と洛外を分ける橋でもあったそうだ。

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現在の橋は1995年(平成7年)に架け直されたもので一条戻橋の近くにある晴明神社には、それ以前の一条戻橋を実際の部材を使って再現したミニチュアがある(上の写真)

安倍晴明は十二神将を式神として使役し家の中に置いていたが、彼の妻がその顔を怖がったので、晴明は十二神将を戻橋の下に置き、必要なときに召喚していたという。

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81 まちづくりフェスタ ! 2013 @ 東池袋地区補助第81号沿道まちづくり協議会

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7/27(土)は、まちづくりフェスタ!2013@東池袋地区補助第81号沿道まちづくり協議会が開催された。

私は 仕事があったので朝のうちだけ顔をだした。

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都電荒川線に沿って整備される道路の為に立ち退きになつた空地でフェスタは開催された。

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各催しものの配置。

昨年よりは、かなりバージョンアップされたイベントになっている。

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起震車

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ミニSL

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防災会社さんも単独で出店

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ユルキャラ

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これは準備中の関係者

「東京箱庭鉄道」 原 宏一著  -1

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最近、原宏一のファンになり著作をまとめて読んでいる。

建築事務所のサイトで こうした本を紹介するのは場違いかも知れないが、原宏一の「東京箱庭鉄道」は、小説の中に具体的な路線案が三案も地図入りで出ており、何れも魅力があり東京の「まちづくり」に有益だと思う。

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上の地図は その中の「新宿路線案」

新宿の都庁・新宿駅南口・新宿三町目・歌舞伎町・新宿高層ビル街を周回する4kmの路線案で、ビルの三階ぐらいの高さを「ゆりかもめ」のような新交通システムで結ぶというビジネス街と歓楽街を結ぶ魅力溢れる路線案で なんだか乗客も多く見込めそうな=収益性も高そうな案。

近接ビルの三階部分に駅をつくり、直接乗り入れたりすると近未来的な立体的都市構造が出来上がる。

その昔、新宿西口の大学近くから歩き、西口の小便横丁で安酒を飲み、先輩に歌舞伎町まで走らされた事を思い出した。歌舞伎町に着いたころには結構酔っ払ってしまうのだが、西口と東口は近くて遠いというか、新宿大ガードまで迂回するので結構遠いのだ。

事業予算400億円だけど経済波及効果も高いし、東京都がその気になれば出来そうな路線だと思うし、実現して欲しいものだ。

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上の地図は「世田谷路線案」

東急田園都市線・二子玉川駅と小田急線の成城学園駅を結ぶ4kmの路線案

昭和44年まで二子玉川駅と砧本村駅までの2.2kmは、東急電鉄砧線として線路があった。

東京都というところは、中心に向かって縦軸の電車や道路があるが横軸に結ぶ電車や道路が少ない。こういう横軸を結ぶ交通網の整備は必要だ。

新交通システムでなくても、例えばコミュニティーバスなんかでも良いかも知れない。

太子堂三丁目地区・まちづくり見学会 -3

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三太通り沿いにあった公園

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ここにも手動ポンプ ということは防火用水がこの地下にあるということか。

太子堂三丁目地区の再開発と道路の拡幅工事を見て来たけど、結局は国有地をUR都市機構が譲り受けて民間事業者に売り分譲マンションを建てたただけという印象を持つた。

それなりに条件をつけただろうし、道路の整備もしたのかも知れないが。

三太通りの道路拡幅にして、新しい木造三階建てが建ち並んでいるが、道路拡幅以外の何がまちづくりの成果としてあるのだろうか。

そんなことを疑問に思った。

再開発では借地・借家人のほとんどは その町に住み続ける事はできない。

豊島区の東池袋と南池袋のこれまでの再開発事業では94%が転出を余儀なくされている。

太子堂三丁目地区・まちづくり見学会 -1

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雨の中、豊島区都市整備部 地域まちづくり課主催の「まちづくり見学会」に参加してきた。

事例見学地は、世田谷区の太子堂三丁目地区。

上の写真は国立小児病院の跡地に建てられた住友不動産のグランドヒルズ三軒茶屋。このフェンスに囲まれたところが防災空地らしい。

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参加者は、27人 その内住民は6人。私達は、夫婦で参加した数少ない住民参加者。

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隅の方に公園整備

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防災倉庫と消防用水(?)手動ポンプ

地域の防災と消火設備

地域のまちづくり協議会で、地域の防災と消火設備に関する勉強会があった。

もっとも 案内は「放水銃勉強会」

講師は、豊島区内に本社がある消防防災会社の中央理化工業㈱の営業部長さん。

「地域の防災と消火設備を考える」というレジュメや各種資料を用意してくれていて、「こんなの知らなかった~」という新しい知識を得る事が出来た。

木造密集地域・不燃化特区の地域の防災をどうするのか、防災設備の整備は住民にとって緊急的なテーマだ。

東池袋の超高層ビル街によるビル風、消防車が入れない細街路が網の目のように走り、古い木造住宅が連続する街。火災の延焼を食い止めるのは大変な地域だ。

その中で、街の中に放水銃を設置し火災の延焼を抑えようというアイデアが生まれ、放水銃の勉強会開催につながった。

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2012年より東京都内では、消火栓の地域防災での使用が許可された。消火栓は道路にあり本来は消防隊が使うのだが、東京消防庁はスタンドパイプを使った初期消火を紹介している。上の写真が「スタンドパイプ+媒介器具+消防用ホース+無反動槍」の組み合わせ。

このセットには、消火栓蓋を開ける器具も付き、消防用ホースも細く軽い、開口の転落防止対策も考えてある優れもの。

これなら多少訓練すれば 地域住民が初期消火に参加できるだろうが、成人男子が主体でないと扱いは大変かもしれない。

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スタンドパイプの後ろ側に写っていたものの正面写真が上記の写真で、これは「街かど消火栓」という簡易水道消火装置で、ありそうで なかった水道水を使った消火装置。

すでに性能評定を取得している。

どうもホース先端のノズルに特徴があるらしいが、これなら子供、女性、元気な老人でも初期消火に参加できるように思える。

その他に、「街かど消火栓」をリュックに詰め込んだ「街かど消火 ハリアー」というコンパクトな商品もあって、消火設備も色々とあるのを知って、とても新鮮だった。

いずれの商品も水道水、消火栓という既存インフラ依存の消火設備。

確かに低コストなのだが、いざ大震災の時に都市のインフラは果たして大丈夫なのだろうかという疑問がよぎる。

東京都は、大震災でも70%は断水がないと言っているのだが、にわかには信じられない。

それにして今回の勉強会は、地域の防災と消火設備について考える良いきっかけになった。  “地域の防災と消火設備” の続きを読む

バイオクライマティックデザイン

「たまでん」こと多摩電力合同会社が屋根貸しオーナーに呼びかけた条件。

屋根貸しオーナーの方へ
多摩電力合同会社が建物所有者様と話し合い、最適な屋根貸しの条件を個別に設定させていただきます。
建物所有者様とは条件が整い次第、多摩電力合同会社と賃貸借契約を結んでいただきます。
設置後した太陽光は発電設備は固定価格買い取り制度のもとに、多摩電力が電力会社に全量売電します。また、設備のメンテナンスは多摩電力が行います。

【想定する建物所有者様】

・公共施設(学校、幼稚園、他)
・民間の学校法人様
・団地の管理組合様
・自社ビルや工場をお持ちの企業・団体様
・商業施設やインフラ施設をお持ちの企業様

【建物所有者様のメリット(例)】

建物所有者様は、基本的に自己資金負担ゼロで太陽光発電設備を設置でき、以下のメリットを享受することができます。

・屋根貸し賃料
・非常用電源の確保
・契約満了時の設備の譲渡
・最上階の直射日光遮蔽効果
・地域貢献/環境貢献

【募集条件】
以下の条件をすべて満たす建物所有者様が対象になります。

1)太陽光発電設置用として概ね20年間の貸し付けが可能であること
2)太陽光発電設置が可能な屋根面積が150㎡以上あること
 (※但し、北面および太陽光発電の設置しに際し、障害物がある場合を除きます)
 (※150㎡未満の屋根を複数まとめて150㎡以上として申請いただくことも可能です)
3)屋根の日照条件が良好なこと
4)多摩地域(八王子、稲城、町田を含む)に位置していること
5)集合住宅の管理組合の場合、理事会・総会等の正式な手続き・手順を踏んで合意が得られていること
6)債務不履行により、所有する資産に対して差押命令、保全差押または競売手続き開始決定がなされないこと

上記条件をご確認の上、一部条件に当てはまらないことや不明な点があっても、多摩電力が無料相談をさせていただきますので、まずは一報ください。

http://tama-den.jp/?page_id=18

建物所有者様のメリットとして建物所有者は、基本的に自己資金負担ゼロで太陽光発電設備を設置でき、以下のメリットを享受することができるとしている。

・屋根貸し賃料/・非常用電源の確保/・契約満了時の設備の譲渡/・最上階の直射日光遮蔽効果/・地域貢献、環境貢献

その昔、学生時代に民家の調査研究や歴史的建造物・歴史的景観の保存に関わり、環境と建築という問題については、いつも脳裏を離れないテーマだった。

昨今の学会では、「その地域の自然に合致し、地球環境を維持できる、人間に快適かつ悦びを与える建築デザイン」(バイオクライマティックデザイン)と言っている。

これらをどのように実現していくか。

「既存建築物の再生と活用」というテーマで業務を行っている当事務所でも「バイオクライマティックデザイン」は、必要不可欠な領域だ。

 

「たまでん」が、動き始めた。

「たまでん」は、玉川電車ではないよ、「多摩電力合同会社」の事。

5/24の朝日新聞朝刊に、主に多摩電力の第一号発電所、市民ファンドの取り組みを紹介する記事が掲載されていた。

 

市民よ集え 太陽光発電

マンションやビルの多い都市の屋上を使って太陽光発電を広げていこうと、市民がつくった多摩市の発電事業会社が、市民ファンドの募集をしている。市民ファンド型の太陽光発電は、北海道などの地方を中心に進んできたが、首都圏では初めて。都市型モデルとして注目される。事業を広く知ってもらおうと、28日には新宿でトークイベントを開く。

◆多摩発、ファンド式で出資募る

◇屋上利用「都市型の手本に」

「きっかけは、原発事故。東京で消費するエネルギーで、福島があんな目にあった。もう『東京だから』『土地がないから』とは言っていられなかった」

多摩市内にある「多摩電力合同会社」(愛称・たまでん)の山川陽一代表(74)は振り返る。

同社は、地域で環境問題やまちづくりに取り組んできた人たちが集まって設立。水力や風力などの選択肢のなかから、「自分たちの力で、継続していけるものを」と団地やマンションの多い「多摩ニュータウン」で屋根を借りて発電することを考えた。

国の固定価格買い取り制度が昨年7月にスタートして以来、市民ソーラーは首都圏でも増えている。だが、「私募債」を活用して、少人数でお金を出し合う形が中心。不特定多数の人に参加してもらうファンド方式は、市民主体の事業ではハードルが高いと、敬遠されがちだった。

だが、山川さんらは「多くの市民からの心のこもったお金で地域の発電所をつくり、広げていきたい」と、こだわった。昨年9月に環境省の委託事業に採択されたこともあり、学識者や行政、金融関係者を交えて検討を進められるようなった。

計画では、市民から募った出資を元手に、多摩ニュータウンを中心に多摩地域全域の公共施設やマンションの屋上を賃借りし、太陽光パネルを取り付ける。今年度中に、出力計1千キロワット分を目標にしている。

必要な資金3億円のうち、半分に当たる1億5千万円は地場金融機関からの融資でまかない、残りの半分を市民に「たまでん債」として購入してもらう方針で、4月に募集を始めた。

山川さんは「エネルギーを消費するばかりだった東京から発電していくことで、全国の都市部のモデルにしていきたい」と話す。

28日には新宿区歌舞伎町のロフトプラスワンでトークイベント「東京に『市民発電所』を」を催す。ゲストは、ノンフィクションライターの高橋真樹さんや保坂展人・世田谷区長ら。問い合わせは、多摩エネ協(042・357・0335)。日曜日は休み。

(市川美亜子)

http://www.asahi.com/area/tokyo/articles/MTW1305241300001.html

 

母体は、多摩循環型エネルギー協会(略称:多摩エネ協)で、多摩で自然エネルギーの普及を目指す市民参加の取り組み。

環境省が平成23年度から、地域の関係主体が参画できる再生可能エネルギー導入事業の円滑な立ち上げのための事業化計画策定手法の確立に向けて、モデル的な地域の取り組みを支援する「地域主導型再生可能エネルギー事業化検討業務」を行い、全国から業務を担う事業者を公募・選定していたが、多摩エネ協は同業務の平成24年度募集に応募し、同年9月に採択された。これを受けて、地方自治体、金融機関、商工会議所、学識経験者、地域住民等で構成される協議組織を立ち上げた。

それが「多摩市再生可能エネルギー事業化検討協議会」。

この取り組みの事業主体が「たまでん」。

原発や化石燃料依存から自然エネルギーの活用の面だけでなく、建築的にも「既存建築物の再生と活用」という点で私は、注目している。

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「まちづくり」と景観条例 -2

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豊島区は大規模再開発プロジェクトが、このところ めじろ押しである。

上の図は、豊島区庁舎が移転する役場+分譲マンションが合体した「豊島区再開発プロジェクト」のサイトから借用したものだが、左側に池袋東口。右側に護国寺があり、中央部分の青い部分が豊島区庁舎の移転先である。

分譲マンション部分の展示場がまもなくオープンするが、模型を見たところ再開発ビルは迫力あるスケールで壁面緑化なども採用しているようだ。

サンシャインシテイの右側に造幣局東京支局があり すでに埼玉県への移転が決まっており、その跡地は再開発される。

上図、中央に都電荒川線があり、その軌道に沿って「補助第81号線沿道まちづくり地区」がある。ここに東京都の不燃化特区が指定されており、以前から幾つも再開発プロジェクトが立ち上がっている。

又、造幣局の南側にも木造密集地帯があり、「造幣局南地区」まちづくり意向調査(アンケート)が実施されている。

上の写真を見ると さも緑のネットワークが形成されているように見えるが、雑司が谷霊園と護国寺があるから緑が多いように見えるだけ。

実感として街路樹も含めて緑のネットワークが出来ているとは思えない。

雑司が谷霊園は霊園内に幾つも道路があり、通勤、買い物、散歩と周辺住民の生活の中で開かれた霊園だが、それに対して護国寺は閉ざされた空間領域という感じがする。

個々の再開発プロジェクトが連立し、今後大きく街の景観がかわり、環境が変わっていくことだろう。

今すぐ、総合的な景観形成の指針が必要とされている。

環境面で言えば、東池袋4丁目・5丁目地区は、サンシャインシテイ・ライズタワー等の西側の再開発ビル=高層ビルのビル風に以前から悩まされている。

冬場の乾燥期で風が強い時に火災が発生すれば 見る見るうちに延焼し、場合によっては文京区側にも延焼範囲が及び家屋が焼失する危険性も孕んでいる。

「まちづくり」において道路整備も必要だが、街に必要な防災対策は、そのソフト面の整備も含めて必要不可欠で緊急性を帯びている。

 

 

 

「まちづくり」と景観条例 -1

建築プロジェクトの許認可・届出業務をするようになって、様々な行政の条例に接するが、かなり行政によって条例の内容に温度差があると感じるもののひとつに景観条例がある。

例えば、豊島区には「アメニティ形成条例」という景観条例がある。

届出の対象建築物が、

「新築、増築、改築、移転、大規模な修繕、大規模な模様替え、外観の過半にわたる色彩の変更」については、延床面積(地階を除く)が商業地域は800平方メートル以上、その他の地域は600平方メートル以上で、地階を除く階数が3階以上で、共同住宅で住戸数が15戸以上のものと比較的大規模な建築物に限定されている。

http://www.city.toshima.lg.jp/machi/machizukuri/002223.html

練馬区の景観計画では対象建築物は、

「新築、増築、改築、若しくは移転」「外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更」で、高さ10m以上又は延床面積が500m2以上。敷地面積500m2以上となっており、住宅街が多い練馬区の地域性を反映したものとなっている。

千葉県の市原市の場合は、

届出対象が地盤面からの高さが10mを超える建築物。建築面積が1,000m2を超える建築物となっている。

景観条例の内容についても色々と異なるが、練馬区の景観ガイドラインを見ていると中々きめが細かいなと感じる。

練馬区全域の景観の構造や特性を踏まえて四つの景観軸と三つの景観ゾーンを分けて景観形成基準を定めているところには感心した。

それらと比較して豊島区の「アメニティ形成条例」は大雑把というか、抽象的概論はあるが実態的にどれだけ景観形成に役立つか疑問に感じる。

私の参加している「まちづくり協議会」の中でも、不燃化特区の中での景観形成(色彩の一体性)が机上に上がったことがある。

地域・地区の景観を制御し、一体性のある街並みを作っていく方法として、「地区計画」(建築基準法)、「建築協定」(建築基準法)、「景観条例」(景観法)などがあるが、景観条例で不燃化特区内の景観形成を図っていくのも一案であるという発言をしたことがある。

そういえば豊島区のアメニティ形成条例に「アメニティ形成賞」というのかあったが、今は財政的理由で中断しているが、是非復活して欲しいものだ。

 

「エメラルドネックレス」

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この間、浅草雷門前から台東区のコミュニティーバス「東西めぐりん」に乗って、台東区役所・東京文化会館・東京国立博物館・寛永寺・谷中霊園・千駄木まで行き、そこで文京区のコミュニティーパス「B-ぐる」に乗り継いで文京シビックセンター(文京区役所)まで行ってきた。

そこから都バスと都電で帰宅した。

車窓から街の風景を楽しむことができた。車でも走った事のない道をコミュニティーバスは走り、新しい発見もあり ちょっとした小旅行気分だった。

この日は、風がとても強い日で途中下車はしなかったが、穏やかな季節がきたら一日券(300円)で、途中下車をしながら施設巡りをして楽しんでみようと思っている。

両方とも乗車賃が100円で、いろいろな文化財・史跡・施設を結んでいる。

まるで「ネックレス」のようになっていると感じた。

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都市の「ネックレス」で思い出したのが「エメラルドネックレス」

何十年も前の、確か学生時代に都市計画の授業か、それとも都市計画の本を読んで、どこかにしまわれていた記憶が蘇った。

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 【めぐりん の路線図】

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【B-ぐる の路線図】

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都市計画家 フレデリック・ロー・オルムスレッドがアメリカ・ボストンの公園やパークウェイを結んだ公園システムのことが「エメラルドネックレス」と呼ばれている。

現在のボストンは、いたるところで このネックレスが寸断され 当時の輝きは無いそうだ。

都市の中の点と点を結ぶコミュニティーバスに「ネックレス」の役割を持たしたら、地域の生活にも観光にも寄与する。

実際 台東区のコミュニティーバス「めぐりん」が観光に果たす役割は多いように感じる。文京区のコミュニティーバス「B-ぐる」は生活密着型という印象を持った。

残念ながら 豊島区には コミュニティーバスがない。

施設づくりや道路整備だけでなく、コミュティーバスを是非 運行してもらいたいと思う。

公開空地@日本都市センター会館・平河町 -1

JA共済ビルとは貝坂通りを挟んで反対側にある日本都市センター会館の公開空地

この公開空地は、貝坂通りとプリンス通りを結ぶ通路をつくり、そこにアルコーブのように緑地を配しているところに特徴がある。

ともすれば街を分断しがちにな再開発が 通りと通りを結ぶ通路によって連続性を保ち、界隈性を作り出している。

貝坂通リから 通路を挟んで左側が日本都市センター会館、右側が全国都市会館

可憐なフイリヤブラン

「建築とまちづくり展2012『あらためて生活の豊かさを問う』―地震・津波・原発災害を体験して―」@新建築家技術者集団東京支部

10/28(日)知人から案内がきていたので、豊島区役所近くで開催されていた「建築とまちづくり展2012『あらためて生活の豊かさを問う』―地震・津波・原発災害を体験して―」(新建築家技術者集団東京支部主催)を見に行ってきた。

会場では、「被災地への支援と復旧・復興」、「エネルギー利用、原子力依存からの脱却と環境共生」、「安心・安全のまちづくり」などのテーマにわけて展示してあった。

私が一番関心を持っていた被災地支援を報告するパネル展示では、生活再建のために早急に実施すべき制度上の課題に再建資金の拡充や復興事業による支援格差の解消などをあげ、住民が納得するまで話し合う場と時間を確保するなど「住民の力を引き出すまちづくり」が被災地再生の基本だということを示していた。

学生時代から新建(新建築家技術者集団)とは、付かず離れずの関係だったかなと思うけど業務のかたわら彼らが一生懸命活動されているのは敬服している。

同会場2階で小池俊夫風景展が開かれていて、豊島区内の町角の風景画を楽しんできた。

 

公開空地@JA共済ビル・平河町

平河町のJA共済ビルの北側、平河町レジデンスの前に位置する東京都総合設計制度による公開空地。

平河町レジデンスは地上18階、地下2階、総戸数117戸の高級マンション(賃貸?)

公開空地を示す看板 (設置を義務付けられている)

石たたみ

植え込みと石たたみとのエッジ部分

さりげなく野草的な植物が植えられている

都市の中の緑地@JA共済ビル・平河町

永田町の砂防会館から麹町に向かう道、貝坂通りに面したJA共済ビルの外溝

江戸時代 平河町は武家屋敷が連なる緑豊かな城下町だった(本当かは知らない)と本に書いてある。

1863年に長州藩は下関海峡を渡る米国商船を襲い、翌年英・仏・米・蘭の四カ国連合軍から砲撃を受け、長州軍は壊滅した。

世に言う下関戦争である。

この講和に長州藩から抜擢されたのが、高杉晋作(正史)、杉孫七郎(副使)、伊藤博文(通訳)であったが、このJA共済ビルは杉孫七郎の屋敷跡である。

永田町(南側)から麹町(北側)に向かって道は下がっている。

北西の平河町レジデンスにアプローチする階段

どこかで見たことがある気がするが、しゃれた階段になっている。

ちなみにJA共済ビルと平河町レジデンスからなる街区は、「みどりコート平河町」と名づけられているらしく2011年2月に竣工した。

設計監理・日本設計

施工・竹中工務店

 

「木密地域不燃化10年プロジェクト」学習会@豊島区

東京都は、23区内で木造密集地域12地区を「不燃化推進特定整備地区」に指定し、豊島区では東池袋4・5丁目地区が指定された。

この地域は、池袋サンシャイン・造幣局の南側にある都電荒川線を挟む両サイドで有楽町線と首都高速が走る日の出通りから春日通りまでの住宅地域。

この地域は、すでに都電荒川線に沿って補助幹線(補助81号線)に指定されており、都電の両サイドは建物の解体が進みつつある。

「木密地域不燃化10年プロジェクト」
不燃化特区制度の先行実施地区について

平成24年8月31日
都市整備局

 都は、特に甚大な被害が想定される木造密集地域のうち、地域危険度が高いなど、特に改善を図るべき地区について、区からの提案に基づき、都が不燃化特区に指定し、不燃化を強力に推進することとしており、本年6月に、11区12地区の応募がありました。
各区から、従来よりも踏み込んだ主体的で責任を持った提案がなされたことや、木密対策の緊急性、重要性等を総合的に勘案し、今般、12地区全てを先行実施地区とすることとしました。
今後、都は各区からのこれらの提案を受け、区と整備プログラムを作成するとともに、不燃化特区制度を構築していきます。

先行実施地区
墨田区 :京島周辺、鐘ヶ淵周辺東
品川区 :東中延一・二丁目、中延二・三丁目
目黒区 :原町一丁目・洗足一丁目
大田区 : 大森中
中野区 :弥生町三丁目周辺
豊島区 :東池袋四・五丁目
北区 : 十条駅西
荒川区: 荒川二・四・七丁目
板橋区 :大谷口

葛飾区: 四つ木一・二丁目

江戸川区: 南小岩七・八丁目周辺
※参考資料 先行実施地区位置図(PDF形式:710KB)
※参考資料 各区の提案区域(PDF形式:2.35MB)

今後の予定
平成24年9月~ 各区からの提案内容に応じ都が関与して整備プログラムを作成し、地区ごとに順次公表
平成24年11月頃 不燃化特区制度(案)の公表
平成25年3月 不燃化特区制度の創設、不燃化特区の指定
平成25年4月~ 整備プログラムの実施

 本件は、「2020年の東京」への実行プログラム2012において、以下の目標・施策に指定し、重点的に実施している事業です。
目標1 「高度な防災都市を実現し、東京の安全性を世界に示す」
施策1 「震災対策に集中的に取り組み、地震に負けない都市を造る」

この日の学習会は、当初予定されていた豊島区地域まちづくり課は参加せず、NPO法人区画整理再開発対策全国連絡会議・事務局長の遠藤哲人氏のスライドをまじえた講演のみとなった。

この地域には、すでに計画が明らかになっている街区が幾つかあり春日通りに面した住友不動産による高層マンション街区。地権者が区画整理組合を作る再開発。日の出通り側の旧都バス車庫跡地の利用計画など。

都の「木密地域不燃化10年プロジェクト」は再開発を10年で仕上げてしまおうという性急な計画で あれこれと逡巡しているとあっという間に再開発が進みそうだ。

防災都市は良いけれど、建物を耐火構造にすれば事足りるというものでもない。再開発地域では土地を持っている人達は、再開発後もかろうじてそこに住み続けられるが(統計によると6割程度らしい) 借地借家人の9割以上はその地域をさることになる。

この地域は子供も多く、休みの日は路地に遊ぶ子供達の声で賑やかだ。子ども会、隣組、町内会活動が活発で、神社の祭礼のみこしや冬季の夜回り等も町会で行なわれている。また高齢者の一人暮らし世帯も多い。何と言っても古くから住んでいる人が多いので近所の人が防犯などに目を光らせている下町的なコミュニティの残っている地域だ。まぁそれが「うざい」という人もいるのだろうが・・・。

そうした地域コミュニティを一旦崩壊させてしまうのが再開発なのだが、箱物だけの計画で防災都市は作れるのだろうかという疑問が残った。