ふと気が付くと、周りの実務を担っている人達は、電気も設備も構造も、そして私達も、みんな古希を過ぎている。仲間内の最高齢者は80歳になったという。
しかし皆現役で図面を書いているし、計算し、打合せや現場確認、行政打合せをこなしていて とても元気だ。
それでも集まれば 仕事をしていられるのは、あと5年ぐらいかなと話している。
「若い人を育てなかった あんた達が悪い」とか「あんた達、年寄が若い者の邪魔をしているんだから、早く引退しろ」とか陰口を叩かれているが、皆 多くの仕事を抱えていて忙しい。
建築業界は全ての分野で「実務ができる技術者」は不足していて、若い人たちには人気がないようだし、実務に習熟してくると、業界の川上に行き、末端の実務技術者にはならない。
生活はできるけど、ベンツとかジャガーを買って乗り回す余力はなかったな。一部の建築デザイナーさんは、多分に見栄もありそうだけど、結構乗り回している人がいるのに。
若い人には、実務ができる建築技術者が圧倒的に少なくなるから、これからの建築業界はブルーオーシャンだよと言っている。
きちんと図面(絵ではない)を書くことが出来て、各種計算もこなせて、現場にも理解がある実務ができる技術者・建築士ならばねと。