準耐火建築物 -2  イ-2準耐

準耐火建築物とは、耐火建築物以外の建築物で、主要構造部が準耐火構造(法2 条9 号の3 イ)又はそれと同等の準耐火性能を有するもので、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸等を有する建築物のことをいいます。

このイ-2準耐は、一般的な木造準耐火建築物の仕様です。

H30年の建築基準法の改正で令第107条の2の準耐火性能に関する技術的基準は、ほとんど変わっていません。

平成30年改正法第53条第3項第一号で準防火地域内の耐火建築物等、準耐火建築物等の建蔽率が1/10緩和されていますので、準防火地域内の木造2階建戸建て住宅は、従来は防火構造で建築可能でしたが、より防耐火性能の高い準耐火建築物等にする傾向は高まると思います。

 

 

準耐火建築物 -1

■準防火地域内の制限(H30改正前法第62条第1項→法第61条)

法第61条・令第136条の2により、準防火地域内の3階建て以下、500㎡を超え1500㎡以下の建築物は、準耐火建築物にしなければなりません。

下記の表は、戸建て住宅の場合です。

H30年の建築基準法の改正で法第62条第1項は、法第61条となり「防火地域及び準防火地域の別並びに建築物の規模に応じて政令で定める技術的基準」である令第136条の2の内容は、改正前とは全く異なるものになっています。

延焼防止性能の基準は二通り用意されていて、「イ」は旧法の技術的基準。「ロ」は延焼防止時間を規定しています。

準耐火建築物には、以下の4つの種別があります。

・準耐火建築物(イ-1): 木造3階建て共同住宅(木三共)、主要構造部は60分準耐火構造
・準耐火建築物(イ-2): 主要構造部45分準耐火構造
・準耐火建築物(ロ-1): 外壁耐火(自立できる構造等)
・準耐火建築物(ロ-2): 主要構造部不燃、主として鉄骨造

4種別に共通してるのは、延焼の恐れのある部分の開口部は防火設備の設置が必要だという事です。

この中で都市の多層階住宅で一般的なのは、イー2準耐とロ-2準耐です。