公共建築は「共有財産」

埼玉建設新聞12月2日号に掲載されていた矢板久明・直子×森山高至さんの対談が示唆に富んでいる。

日本には次世代に残すべき名建築が数多くあるが、これまでもこれからも建て替えが進んでいる。

葛西臨海水族園、原宿駅舎、宮城県立美術館等の存続が危ぶまれるニュースが流れてくる。

そうした歴史的建築物の建替横行に、どう抗していけばよいのだろうか。

矢板さんが常に意識しているのは「クラッシック」だと語る。

クラシックとは、「時代に生まれて、次の時代も生き続けるであろう王道のデザイン」。クラシックの考え方は長寿命につながり、奇をてらったものやファッションではなく時代として残っていく建築。

やがてはクラシックになるべき現代建築が、わずか30年~40年程度の寿命で壊されていく。惜しい。人で言えば「余人をもって代え難い」。唯一無二の歴史的建築物を残すために声をあげよう。

NHK・愛知発地域ドラマ「黄色い煉瓦-フランク・ロイド・ライトを騙した男」

たまたまNHKオンデマンドで見た「黄色い煉瓦⁻フランク・ロイド・ライトを騙した男」が面白かった。安田顕の鬼気迫る演技がすごかった。

フランク・ロイド・ライトは、旧帝国ホテルの設計にあたり外壁を赤い煉瓦ではなく「黄色煉瓦」を求めた。当時の日本では黄色い煉瓦を焼くことができたのは愛知県常滑の久田吉之助しかおらず、帝国ホテル側は久田に黄色い煉瓦の製作を依頼するが・・・

歴史的建築物は、建築家の名前だけが独り歩きするが、それに関わった幾千・幾万の人達の人生が閉じ込められている。建物を解体してしまえば建物に封じ込められた魂が飛散してしまい、もとには戻らない。このドラマは そんなことを教えてくれた。歴史的建築物は、地域の遺産であり安易に解体することが いかに愚かなことかと

NHKドラマ

「生きづらさについて考える」内田樹

11/27、池袋で毎日新聞社のセミナー「内田樹・生きづらい時代を生きる」をパートナーと二人で聞いてきた。

内田樹さんの本は、今まで幾つか読んでいたが、生声を聞いたのは始めて。

合気道をやっているからか69歳とは思えない活力がみなぎった声とスタイルにビックリ。お話も生き生きとした実体験や映画の事を交えて展開していくので思想論・教育論がストンと入った。

あっというまの90分だった。

この本は、数カ月前に買ってあったが全部読み切っていなった。本の途中に赤鉛筆が挟まっていたまま。他所で買った本だったが、今回内田樹さんにサインをして貰えた。

『生きていくことで最も大事なのは、ニュートラルで選択肢の多い、自由な状態に立つことです。それはできるだけ「オープンマインド」でいることと言い換えることもできます。オープンマインドこそは、学ぶ人にとっても最も大切な基本の構えです。』(注・オープンマインド=偏見のない心)

物の見方考え方に関わることは、パートナーと一緒に聞いて、読んで会話することが大事だと思っている。だから「いつも一緒だね」とよく言われる。

IKEBUS(イケバス)

真っ赤な電気バス「IKEBUS(イケバス)」が、いよいよ運行開始のようだ。

池袋の路上で見かけたIKEBUS。デモンストレーションかな。

IKEBUSは、乗車定員22名の小さなバス。池袋の中心繁華街を走る。デザインは水戸岡鋭治さん。ちょつと車内を覗いてみたが結構作りこんでいる。

運行エリアは、池袋東口を運行するAルート(赤線)と西口と東口を結ぶBルート(青線)の2系統。繁華街を巡る場合は、多少利便性が良くなるかも知れない。

良く考えてみると私にとっては、散歩外出コース。区役所や銀行とか買い物をしながら、いつもぶらぶら歩いている道。Aルートだと30分から60分程度。

もともと豊島区内では、コミュニティバスの要望が区民から出されていた。長崎、千早、千川等の住宅地と繁華街を結ぶものだったが、幾度も検討されたが実現することはなかった。

「IKEBUS」は住民向けというより、どちらかというとビジター向け、もしかしたら、池袋を訪れる6割の埼玉県民の為のエリアバスとなるかもしれない。都内他区のコミュニティーバスとは、似て非なる物となってしまった事が残念で仕方がない。

ikebus

筋肉少女隊「LOVE」

意外と好きなんだ筋肉少女隊・大槻ケンヂの歌声が。

11月6日に通算20枚目のオリジナル・ニュー・アルバム「LOVE」が発売された。

筋肉少女隊も結構いい歳になった(大槻と内田は53歳)が相変わらず、日本のロック界では異彩を放つている。この「LOVE」のアルバムには、大人の落ち着きなどみじんも見せない。ブルース的なものや歌謡曲みたいなものまで楽曲が実に豊富。自由で多彩というか「はっちゃける」感が溢れている。

彼らの不条理で幻想的な詩世界には惹かれるものがある。

アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」

愛読書「ゴールデンカムイ」は、コミック第19号になった。シリーズ累計1000万部を突破したという。昨年2018年には手塚治虫文化賞を受賞した。アイヌと明治期北海道・極東を舞台としたコアな漫画が、最初は こんなにヒットするとは思ってもいなかったが、野田サトルさん本当に良かった。

さて本書は「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者でありアイヌ文化研究者の中川裕さんのアイヌ文化の入門書のような本です。

アイヌ文化には、現代でも実に有意義な知恵が満ちています。

今回とても面白いと思ったのは「チャランケ」です。これは、争いごとが起こった時の解決法で、何かコタン「村」の中でもめごとが起こった時、あるいは他所のコタンの人と争いになった時、双方から代表が出て「チャランケ」が行われる。チャ「口=言葉」ランケ「下ろす」といのが語源だそうで、つまり弁舌で行う。自分の方がいかに正しいかを双方が論じ合い決着をつけるとの事です。

「判事」にあたる人がおらず、当事者だけで争う形式で、どちらかがもうそれ以上言う事がなくなるか、体力が尽きてもう弁論することができなかったら負けというルールだそうです。相手が論じている最中に口を挟んだら負けとか、頭にきて席を立ったら負けと言うような付随ルールもあるそうです。

知力・体力・忍耐力を競う戦いというところは、現代の係争事案と同じだと思いました。

このようにアイヌは「争いは言葉で解決できる」「言葉の力を大変重要視した」人達だということに感心しました。

その他にも現代に通じるアイヌ文化から学ぶべき点は、沢山あるのですが、特にコミックの毎巻の表紙カバーの袖に書かれている

「カント オロワ ヤク サク ノ アランケブ シネブ カ イサム」

(天から役目なしに降ろされた物はひとつもない)

というアイヌの世界観には感動します。

神無月

【「三国志展」で見た五層穀倉楼・後漢時代の墓の副葬品】

いつの間にか10月・神無月になっていた。

神様は、みんな出雲に行ったのだろうか・・・。

8月末で依頼されていた仕事の山が越え、9月は結構自分の時間が取れた。すなわち遊べた。

「三国史DVD全95巻」を二週間で見終え、また好きな国内の歴史書をまとめて読むことができた。(奈良・平安時代)

そのせいで、ウサギの目になってしまった。

建築の専門書を読んでも あまりアイデアは湧かないが、その他雑多な本や映画等から得られるものは多い。

少しエネルギーをチャージできたので、また動き出そう。

と つぶやいていたら

10月に入りたてつづけに新しい仕事が入ってきた。

「果報は寝て待て」か

受動喫煙対策支援事業

他人のたばこの煙(副流煙)を吸ってしまう「受動喫煙」

これによる健康への悪影響が問題とされており、受動喫煙防止対策が広がりつつあります。

望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わります。 2018年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立し、2020年4月1日より全面施行されます。

飲食店や事業所など多くの人が利用する施設は、2020年4月から原則屋内禁煙となり、 分煙等の対策が必要となります。(専用の喫煙室内のみ喫煙可能)

受動喫煙防止対策を行う際に費用の一部を支援する「受動喫煙防止対策助成金」も受けられます。

東京都では、都内の中小飲食店・宿泊施設が行う受動喫煙防止対策を支援する事業を実施しています。

2019年4月1日から実施している喫煙専用室等の設置に対する補助金について、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)に規定される飲食店についても対象として実施している。

【補助対象中小飲食店のうち、以下に該当する事業者】

東京都内の飲食店(個人又は中小企業が経営し、大企業が実質的に経営に参加していない店)であり、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1項に規定する風俗営業(料亭、バー等)及び同条第11項に規定する特定遊興飲食店営業(ナイトクラブ等)

【補助対象事業及び補助上限額・「喫煙専用室」・「指定たばこ(加熱式たばこ)専用喫煙室」の設置】

・1施設につき、400万円上限

【補助率】

・客席面積100㎡以下の中小飲食店が行う事業  補助率10分の9
・客席面積100㎡を超える中小飲食店が行う事業 補助率5分の4


東京都・受動喫煙防止対策支援補助金


この支援事業の一環として、東京都から東京都建築士事務所協会に客席面積算定の調査が委託され、弊社も今年春に調査会社として登録したところ8月、9月と毎月1件の調査依頼があり現地調査・実測・面積表を作成して提出しています。

まだ飲食業の方々にも、こうした補助金があることは周知徹底していないようなので利用されると良いと思います。

「こども六法」

もらった図書券があったので孫娘の絵本でも買いなと娘に渡したら、この本を買ったと連絡がありました。小学生でも読めるように工夫された身近な法律の本だと言う事です。私はまだ中身を読んでいませんが、今話題の本(アマゾン・ベストセラー1位)だそうです。

著者は、教育研究者の山崎総一郎さん。まだ20歳代ということですがエネルギッシュな活動をされています。

この本の価格を抑えるためにクラウドファンディングでお金を集めたそうです。

こどものときから身近な法律知識を学び、基本的知識を得ることは大事だと思います。今も昔も学校教育の中で身近な法律知識は組み込まれてこなかつた。

今でも時々いますね「建築基準法? なんでそんなもの守らなければならないんですか?」若い設計者に聞かれるとガッカリします。

この本は、保護者である娘自身が読むために買ったのかな。だって孫娘は、まだ幼稚園生だもんね。

以下 アマゾンに掲載されていた本の紹介文です。

こども六法

山崎総一郎


いじめや虐待は犯罪です。
人を殴ったり蹴ったり、お金や持ち物を奪ったり、SNSにひどい悪口を書き込んだりすれば、大人であれば警察に捕まって罰を受けます。
それは法律という社会のルールによって決められていることです。

けれど、子どもは法律を知りません。
誰か大人が気づいて助けてくれるまで、たった一人で犯罪被害に苦しんでいます。
もし法律という強い味方がいることを知っていたら、もっと多くの子どもが勇気を出して助けを求めることができ、救われるかもしれません。

そのためには、子ども、友だち、保護者、先生、誰でも読めて、法律とはどんなものかを知ることができる本が必要、そう考えて作ったのが本書です。
小学生でも読めるように漢字にはすべてルビをふり、法律のむずかしい用語もできるだけわかりやすくして、イラスト付きで解説しています。

大人でも知らないことがたくさんある法律の世界、ぜひ子どもと一緒に読んで、社会のルールについて話し合ってみてください。

【目次】
第1章 刑法
第2章 刑事訴訟法
第3章 少年法
第4章 民法
第5章 民事訴訟法
第6章 日本国憲法
第7章 いじめ防止対策推進法
いじめで悩んでいるきみに


 

「子規365日」

今日、9月19日は正岡子規の亡くなった日。

最近はテレビにもよく出られている俳人・夏井いつきさんの本。

夏井先生の琴線に触れた子規の句を一日一句選び出し、それぞれに短いエッセイが添えられている。

最近仕事の移動中に少しずつ読んでいた。

一日一日の俳句と夏井先生が添えた文書は短く、電車の中で読むには打ってつけだった。

今回あらためていいなと思った子規の俳句を幾つか記す。

「赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり」

晩秋の筑波山を背景に、赤蜻蛉(あかとんぼ)が飛んでいる。赤蜻蛉が、こんなにも美しいものであったのかという、いつか見た風景とあのときの感動を呼び起こす。

「其(その)人の名もありそうな花野哉」

子規ほど恋愛に縁の無かった人はいない。23歳で結核と診断され36歳で亡くなるまで、病床にあることが多かった。萩、野菊、桔梗、撫子などの秋草が咲きひろがる「花野」。その広い野の何処かに、恋するあの人の「名」も咲いているのではないかという子規のピュアな想いに触れ、子規との距離が短くなった。

大塚天祖神社御祭礼

9月14日、15日は大塚天祖神社御祭礼

今日は神輿と山車の町内巡行だった。

今年 神輿を担いでくれた人の多くは、町内に住む東南アジアからの留学生。町会内には、利便性が良い為かアパートも多く。10年ほど前は数える程度だったが、現在は色々な国の人が定住している。よく道を聞かれるが英語では足りず、最近は「ポケトーク」が必要だと思っている。案内表示も中国語・ハングル・英語では足りない。

先だって民泊事業を断念した事業者から、「外国人が来るのが反対なのか、これからも増える」と言われたが、これまでに接したことが無かった色々な国の人達が急激に増え、戸惑いと一抹の不安があるが、決して外国人が来ることに反対していた訳ではない。反対は反対だったが、共存するためのルールについて話し合いを進めている中で民泊事業者が中止にしたに過ぎない。

豊島区の民泊条例では、民泊事業者が一定の範囲の人達に通告さえすればよい届出で、住民無視の条例になっている。これでは共存するための過程が欠落しており、かえって あとから軋轢を生んでしまう可能性がある。

ちびっ子達が山車を引いている

元気な ちび達を見ているのは楽しい

町会の爺にかわり神輿を担いでくれた留学生たちに感謝

今回 民泊に反対する活動をした関係で 今まで話したことが無かった人達と会話したり、挨拶すことが増えた。コミュニティーの形成は、時間ときっかけが必要なのだとあらためて思った。

カッコイイゾ !! 兄貴たち

9月12日に配信された吉幾三の方言ラップ「TSUGARU」

吉幾三兄貴の新しい方言ラップは強烈

字幕がなければ ほとんどわからないけど

 

こちらは矢沢永吉の7年ぶりのニューアルバム

「いつか、その日が来る日まで」

「向き合え。感じろ。震えろ。これがYAZAWAのど真ん中」

予約していたので 毎日聞いている

吉幾三も矢沢永吉も自分より少し年上で兄貴ぶんだけど

カッコよすぎる!!

爺だからと まだまだおとなしくはしていられない

台風15号被害

昨日9月12日に東京文化会館から東京国立博物館にいたる木立の中を歩きました。

なにやら秋特有の銀杏の臭いが立ちこめていました。

随分と早くに臭いがするなと思い樹木の下を見ると まだ青い銀杏の実が一面に落ちていました。

折れた樹木や枝が片付け始められていました。

台風15号による千葉県を始めとした各地の被害は甚大です。停電が未だに解消されない事。何日にも経ってからしか被災状況を主要メディアが報道しない事。災害が多い国なのに教訓が生かされない事。この国の将来を考えると憂鬱になります。

鳥の餌だけは、早めに提供したようです。

東京国立博物館・特別展「三国志」

上野駅で降車して東京国立博物館・特別展「三国志」に行ってみました。

9月16日までだからでしょうか、平日の午後でもわりと混雑していました。

つい最近「三国志 Three Kingdoms 全95話」をDVDで見終わったところです。

昔、横山光輝の漫画「三国志」を全巻見て以来の自分の中で沸き起こっている感覚ですが、頭の中は「三国志」で満たされています。

何にでも「天の意」であると言ってしまいそうです。

「三国志演義」の影響か一般的には曹操は「悪」で劉備は「善」のように思われているようですが、自分の中では曹操や司馬懿への関心が強くなっています。

「関羽像」

館内は展示作品は一定の条件付きで写真撮影が許可されています。

沢山撮影しましたが、数点のみ紹介します。

赤壁の戦いを想起するような矢の展示は圧巻でした。

新宿歌舞伎町俳句一家・屍派「アウトロー俳句」

新宿歌舞伎町俳句一家「屍派(しかばねは)」の「アウトロー俳句」北大路翼編を読んだ。

常日頃 親しんでいる俳句とは、まったく異なる世界を開いてくれる。

新宿歌舞伎町界隈は、学生時代から親しんだ街。美しい花も咲いているが毒花も咲いている。とっても猥雑でエネルギッシュな街。

「アウトローとは、つらさ、苦しさ、愚かさ、哀しみ、怒り、妬み、嫉みなどをすべて受け入れしまう寛容さだ。要は愚鈍で立ち回りが下手なだけかもしれないが、それを優しさだと僕は思いたい。つまり、不良は優しくなければいけないのだ」と書く

屍派は、有季定型にこだわらい。季語よりも季感、定型よりも自分のリズムを大事にする。

この句集にある句は、ひとつひとつ刺激的である。自分はアウトローではないと信じ込んでいる人には とりわけ劇薬だ。

 

民泊はやってこない

本日、8月26日 民泊事業者から町会長に連絡があり、「民泊を断念する」との連絡がありました。

予想に反して、「事業中止」の連絡でした。

やはり市民がまとまつて意見を言うのは、パワーになると言う事でしょうか。

まずは、心配の種が減りました。

【小布施・竹風堂の栗氷水】

民泊事業者に追加で要望しようと思っていた事項。

近所のお兄様・お姉様(私より一回り以上年長の方々の事)と立ち話していて追加しようと思っていた事を備忘録的に記載しておく。

「地域のローカルルールを守る」

  1. 町会に入会する
  2. 神社の祭礼・こども神輿等への寄付(大塚天祖神社の氏子となる)
  3. 自分の家の前の道路の掃除をする。(私道で共有持ち分となっている為)
  4. 雪かきをする(年に数回だが陽が当たらないので溶けづらいため。これも私道の為)

 

夏だ 祭りだ 盆踊り

恒例 サンシャインの盆踊り大会

8/1~8/3まで開催

サンシャインビルとプリンスホテルの狭間の

屋上で繰り広げられる夏祭り

久しぶりに二人の孫娘もやってきて

射的・輪投げ・スマートホールすくいに興じ

かき氷を食べて大満足

民泊がやってくる -5


下記は、私が起案して第二回事業者説明会において 読み上げ(一部配布)して事業者側に伝えた要望事項


【東池袋4丁目住宅宿泊事業についての要望書】

1、 チェクイン時間の厳守

事業者は、7月20日の説明会においてチェックインは16時からとし、飛行機の遅延があった場合は その限りでないと説明したが、類似民泊施設のチェックイン時間を確認したところ16時から23時というのが大多数であった。

当該建物は家主不在型で一棟貸しである。

事業者は宿泊定員について10名と説明したが、宿泊利用室が4室あり、床面積が105㎡程度あるため20人以上の利用が可能であり、明らかな過少申告だと他の事業者から指摘された。

大多数の人員が一度にチェックインする場合、夜半にキャリーバックをひいて通行するのは騒音となる。又路上に滞留し会話するのも騒音となる。

当該地は、地下鉄の駅や幹線道路から近いが、夜間は極めて静かな住宅地であるため、上記の事象は、深夜の騒音源となりうる。

住宅宿泊客のチェックイン時間は16時から21時とすることを要望する。

2、 対面での鍵渡しの徹底

キーボックスでの鍵の受け渡しは、開錠ができない、パスワードが違っていた等の要因により住宅宿泊客が長い時間路上に滞留する可能性があるので必ず対面で鍵渡しを行ってほしい。

3、 「中庭」での喫煙の禁止

事業者は、室内及び路上での喫煙は禁止すると説明するが、「中庭」での喫煙はあると説明する。事業者の説明する「中庭」は、敷地内ではあるが道路に隣接している為に、実質は路上で喫煙するのと変わりがないのだから全面禁煙を要望する。

4、 夜間窓開放の制限

21時以降、外部に面する窓を開放し内部の音を拡散させない事を要望する。

5、 事業ゴミ回収を徹底し、一般ゴミとして搬出しない事。

事業者は、宿泊利用者が排出した可燃・不燃ゴミは全て事業ゴミとして清掃業者が処分すると説明するが、他の住宅宿泊施設の使用実態によると一般ゴミ収集場所に、指定日以外に可燃・不燃ゴミ混合で排出している事例が多いのでゴミ排出については徹底して欲しい。

6、 清掃業者等の車両は、長時間路上に停車させない事。

他の住宅宿泊施設の使用実態によると、清掃業者等が長時間(1時間)路上に停車し、周辺住民の通行の妨げとなっている事から 停車時間は10分以下とし、それ以上の場合は、近くの有料駐車場を利用するようにしてください。

7、 初期消火

当該計画地は、木造密集地区であり、地域のほとんどが消防自動車か進入できない狭隘道路である。よって万が一火災が発生した時は、隣接した建物に延焼を及ぼさないように初期消火が非常に大切である。

住宅宿泊事業を行う場合は、自動火災報知機の設置が必要となるが、これは利用者に火災の発生を知らせるものでしかない。

事業者は、消火器を設置し、利用方法を多言語で表示すると説明しているが、多言語・多文化の宿泊利用者が一時的に滞在する民泊の場合、宿泊利用者が消火器による初期消火を充分に行えるとは到底思えない。

そこで消防署への通報装置の設置。並びに初期消火を徹底するためにスプリンクーラー設備の設置を要望する。

8、 私有地利用の制限

当該計画地が接する二方向の道路は、何れも私有地(共有持ち分)であり、地目は宅地である。一般の通行の便に供する場合は 私有地利用を是認しているが、それらを逸脱する利用については認めていない。宿泊利用客が多人数で路上にたむろすることや、清掃業者等の車両が長時間駐停車し一般の通行を妨げる行為は私有権の侵害である。

又、当該建物が平成24年に改築した時、上下水道の工事の為に「私道掘削」に同意したが、これはあくまでも「専用住宅」として利用することで同意したに過ぎず、当該建物を住宅宿泊施設として利用することは当初の同意目的から逸脱しているので、再同意を求める。

9、 協定書の締結を求める

周辺住民との確約事項は、事業者と周辺住民との間で、協定書を締結することを要望する。

2019年7月29日


 

民泊がやってくる -4

7/31 2回目の事業者側からの説明会が開催された。

初回より1.5倍の大きさの会議室が満杯になるくらい周辺住民が参加した。始めて参加した人も多いようだった。

事業者側から配布されたのは、宿泊者向けの注意事項と宿泊者向け緊急連絡先の一覧の2枚だけ。前回の事業者側に要望した項目の回答は無かった。

住民側をなめているのか、あるいは誠意がないのか、はたまたこうした交渉事が不慣れなのか。

ともかく埒があかなかったが、初参加の住民も多かったので それらの方々の要望を加えて次回、住民側の要望事項に対する回答を文書行うとの確約を得て散会となった。

民泊がやってくる -3

7月29日「住宅宿泊事業の届出書受理保留のお願い」を豊島区保健所所長宛に申入れをしました。生活衛生課長・係長・担当者に対応していただき、お話しを聞いていただきました。

前回説明会で周辺住民から事業者に出された要望の回答を待っているところですが、「豊島区住宅宿泊事業の適正運営の確保に関する条例」では、事業者側に周辺住民から出された要望に回答する義務はなく、周知したという自己申告で届出を出すことができます。基本的に書類の形式的要件が整っていれば2週間ほどで受理され、民泊を開業することができます。

そこで、事業者と周辺住民との協議が整うまで住宅宿泊事業の届出の受理を保留してくださいという申入れをしました。

数日間で準備したのですが、まちづくり協議会会長、町会長を始め町会の方々、当該建物の向こう二軒両隣の賛同を得て提出しました。

「少女は悪魔を待ちわびて」

映画「事件記者」を見てから、韓国の女優シム・ウンギョンのファンになってしまった。このちょっとイモトアヤコ(井本絢子)に似た、しかし演技力抜群、歌もうまい彼女が過去に出演した映画を少しづつ見ている。

映画を見ている暇があれば仕事をしなければならないし、勉強することも山ほどあるのだが、目先の好奇心が先んじてしまう。

この映画は、幼いころに父親を殺害され、犯人へのリベンジの機会を待ち続けた少女の執念を描くクライムサスペンス(犯罪事件を扱ったスリリングな展開の物語)。2016年公開。

映画としての完成度はすこぶる高い。

以前は、韓国映画を沢山見ていたけど、この数年少し御無沙汰していたせいか見逃していた。映画の中ではニーチェの言葉が多く取り入れられているのだが、エンドロールで流れる言葉が強く残った。

「悪が勝つための条件はただ一つ。善良な人が何もしない事」

というのはアイルランド出身の18世紀の政治思想家 エドマンド・パークの言葉だということを知った。

善良な人たちがたくさんいる。しかし、どんなに善良な人たちがたくさんいても、その人たちが何もしなければ、邪悪な人たちの計画が進んでいく。

政治でも棄権者が多く投票率が低いことや、民泊問題など生活権を侵害する身近な問題でもそうだ。

大切なのは平和を求める人ではなく、平和を作りだす人である。

The only thing necessary for the triumph of evil is for good men to do nothing.
– Edmund Burke

夜の日本橋を歩く

ようやく晴れ間の日が続き、外に出たくなった。

夜の日本橋を歩く

三越日本橋店

洋服類は 見事にシニア以上向けで客層がはっきりしている

夜、このあたりを歩くのは10数年ぶりかな

マンダリンオリエンタルホテル2F・千疋屋総本店の前

ちょっぴり懐かしい

しかしこの辺を歩く人は、みんなお洒落。

普段、池袋・大塚・新宿を中心に動いているが

 たまに、かしを変えると刺激に満ちている

民泊がやってくる -2

民泊事業者の説明会の翌日 地元の区議会議員に連絡を取った。

そこで目白5丁目の住民から「違法民泊から住民の生活を守る陳情」が今年の6月に提出されており7月の区議会で継続審査になっているという情報を得たので、区議会事務局で その陳情書を見せてもらった。

そこには民泊が周辺住民の生活権を著しく侵害しているという実態が写真付きで生々しく報告されていた。

民泊で発生したゴミは、全て事業系廃棄物として業者が搬出することになっているが、ペットボトル(中国語)、弁当、空き缶等の廃棄物がゴミ収集日以外の日に不法投棄されている。民泊施設管理者に注意喚起しても一向に改善されない。

クリーニング業者が狭い私道を塞ぐ形で1時間ほど駐車するので、通行が困難になる。

夜間 民泊利用者の室内の窓が常時開放され話声や騒ぐ声が大きい。

民泊利用者が路上喫煙を行い、煙草の吸殻をゴミ集積場所に投げ捨てるために危険である。

民泊利用者が私道を無断利用する。等々

幾ら事業者が民泊利用者に注意喚起の文書を配布したところで、あまり効果はなく、我々の危惧している事がそのまま発生しているのが実態である。

続く

民泊がやってくる -1

自宅兼事務所の道路を挟んだ向い側の家が民泊の届出の準備をしている。

先週、町会長から聞いて驚いた。

民泊予定建物は、以前木造2階建てだったが、売却され平成24年4月に現在の建物、鉄骨造2階建て105.25㎡(31.8坪)が新築された。敷地面積は99.17㎡(30坪)。家の間取りは見たことがないが、たぶん3LDKぐらいだと思う。築年数は7年。あまり近所付き合いのない人だったが、6月末に売却し転居していた。新しい所有者は豊島区内の不動産会社。

町会の要望で7月20日(土)の夜に集会場で事業者から説明を聞いた。

周辺住民が30人ぐらい集まった。

仕事として全国のホテル・ゲストハウスに関わってきたが、民泊には関わってこなかった。とりわけ民泊新法になってからは民泊からプチホテルへの変更には関係していたが、関係者から民泊はビジネスにならないと聞いていたので 手続き関係等について詳しく調べたことが無かった。

そこで豊島区の民泊条例について「手引き」等を読んでみた。

豊島区の民泊条例では、周辺住民の説明会を開催する義務がなく、届出の7日前に事業者が説明資料をポスティング等により周知すればよい。

事業者からの説明では、概ね20mの範囲の居住者には すでにポスティングしたと名簿と配布地図を示されたが、我が家には事前に配布されていなかった。その事を強く言うと「配布した」と強弁した。

しかし他者から、既に建物を取り壊して更地になっている所も配布したと名簿と地図に記載されているが、郵便ポストも無い所にどうやって配布したのかと問われて事業者は黙ってしまった。

事業者側は三名の出席があったが、チェックイン時間や喫煙の有無など説明の食い違いが目立ち、周辺住民からの意見・要望に対し事業者側から回答することを確約した。

続く