「世界で一番美しい・名作住宅の解剖図鑑」増補改訂版 中山繁信他著

もともとは2014年に出版されていた本だが、増補改訂版が2022年12月に出版された。

写真ではなくイラストで近代住宅の遺産を解剖して見せ、中山繁信さんしか出来ない本に仕上がっている。本屋の店頭にあったので、懐かしくも楽しみながら読むことが出来た。

ライト、コルビュジエ、ミース、イームズ、アアルト、カーン、バラガン、ムーア、フラー、アスプルンドほか巨匠たちが残した住宅遺産を厳選して集録している。

イラストで解説することで写真では写すことができない屋根をはがした状態で上から覗いてみたり、建物を輪切りにして上下階のつながりを確認したりできることで深く理解できる。

日本や世界中にある巨匠建築家による名作住宅はもちろんのこと古代から現代までの日本住宅の潮流、世界中にある地域に根ざした環境共生建築の仕組までもわかるようになっている。

住宅建築の入門書のようにも思うが、巨匠たちの作品を通じて近代住宅の歴史振り返ってみると中々味わい深い。

地方巡業の旅 -29 食堂

出張が続くと食事をどうするかは、とても大事な問題

朝食はホテルで摂るとして、昼食や夕食をどうするか

最近は、夕食はスーパーマーケットでサラダ、果物、惣菜等を買い込んできてホテルの客室で食べることが多いが、昼は外食で済ますことも多い。

写真はJR常磐線勝田駅前(北口)にある、

今や絶滅危惧種の昭和遺産・駅前食堂「勝田亭」

少しお兄さん、お姉さんだと思われる老夫婦が切り盛りしている

オムライスを食べた。

何だか懐かしい味がした。

プリスクール

プリスクールとは、欧米では5歳以下の子供が通う幼稚園や保育所を指すらしいが、日本では、概ね3歳から就学前の子供を対象に、主として英語を基本とした環境で保育又は教育を行う施設の総称として使われている。インターナショナルスクール(幼稚部)、キンダーガーデンなどと呼ばれている施設もある。

プリスクールの構成は「英語環境」「少人数制」「外国人講師(海外の幼稚園教諭又は保育士資格)と英語の話せる日本人スタッフが特徴となっている。

建築基準法の用途で言うとインターナショナルスクールの一種で「各種学校」や「無認可保育施設」の届出がないなものは「学習塾の類」として扱う事が多いが、これがまた実態が良くわからない。

一般的なオフイスをインターナショナルスクールとして賃借し、その後プリスクールとして事業を行い、知らぬ間に「無認可保育園」として届出していた事例がある。消防の定期点検で用途違反が判明し児童福祉法に規定される保育所への是正命令が発出された事例がある。

プリスクールが増えている要因として、東京の急速な国際化があげられるだろう。

東京都豊島区でも人口の10%は外国人で、エリア別でみると東池袋1丁目、池袋1丁目、池袋2丁目あたりでは25%程度になっているとの事だ。あと港区愛宕2丁目で約40%、港区赤坂1丁目で約32%、新宿区百人町2丁目、大久保2丁目でも約32%が外国人登録がされている。

200㎡以下だから用途変更申請は不要、用途は事務所の類ということで放置しておくわけにはいかない。施設が1階だけにあるならともかく、2階、3階、地階などにある場合には子供達の避難安全性を充分確保する必要がある。

とかく実態がわからず、用途判別があいまいになっているものは定期的な査察が必要だと思う。

「澤野工房物語」

昨年からsawanoのジャズに嵌まっている

大阪新世界の下駄屋の4代目が始めたジャズレーベル

その「hand-made JAZZ 澤野工房」の物語

澤野工房との出会いは、YouTubeで聞いた一曲から

ロベルト・オルサー・トリオのCELESTE(チェレステ)の中の最初の曲

Deliverance

なんて美しく清らかな音なんだろう。こんなジャズがあったのか

それから澤野のJAZZを買い求め聞いている

今や朝のまどろみの中で聞く音楽も仕事のBGMも「澤野」だ。

澤野工房のビジネスモデルには、共感できることが多い

「これからの時代、最大公約数的な商品ってあり得ないと思うんです。みんながみんな同じ方向を向くことは絶対ないのだから、こちらを向いてくれる人だけはきっちり届けなければいけない。うちにしかない商品を提供し続けなければいけない」これは同感。うちにしかできない事、他の設計者が苦手の事を仕事としている。

会社の規模は「2018年現在の澤野工房は僕と嫁さんと長女という最小限の人数」「できるだけ小さくありたい」。これも基本的な構成はうちと同じ。社員雇って大規模にやれば良いではないかと言われる。結構スケジュールが合わなくて仕事を断ることが多いからだと思うけど、スタッフを多くすると給料を稼ぐために働くようになり、自分達の好きなことが出来なくなる。小さい方がフットワークが軽いし時々チャレンジができる。部署が分かれていないので意思疎通が楽。こうしたところもかなり同じで共感できる。

そんな澤野工房物語を手引きにして、今日も新しいミュージシャンのCDを注文する。

「近畿建築行政会議 建築基準法 共通取扱い集2022(第2版)」近畿建築行政会議

2023年正月に注文し最初に読んだ本。

昨年2022年12月15日に発行された「近畿建築行政会議 建築基準法 共通取扱い集」2022(第2版)。

2014年(平成26年)5月に、この本の意匠分野が発行され、2016年(平成28年)に構造・設備分野の取扱いが発表された。そして今回、近畿建築行政会議が主体となり近畿建築確認検査協会と連携し編集委員として参画してもらい発刊に至ったと記載されている。

近畿圏内では府県市単位で発行している取扱い集等があるが、内容が重複する場合又は差がある場合等は原則としてこの本が優先する。

この取扱い集は「改訂項目一覧表」が記載されていて、第1版からの改訂がないもの、内容が改訂された項目、条項ずれや文書等を整理した項目、新規の項目、削除した項目が判るのが読者目線だと思うし第1版から第2版の差分が判るのは、とても使いやすい。

誰かが言ったが法律は「生もの」である。法の改正や取扱いが変われば、その時点で旧来の解説書の類は役に立たなくなる。変化に対応するスピードが必要で、近畿圏という多くの都道府県の特定行政庁と確認検査機関から意見を集め、内容を整理し発行に至るのは、相当のリーダーシップが必要ではないかと推測する。

新規の項目で目に留まったのは、「吹抜けを介した採光」の規定、「増築に該当しない項目」「屋根の修繕の取扱い」「排煙方式が異なる異種排煙の区画」「給水管等が防火区画を構成する床・壁と一体となる柱・はりを貫通する場合の取扱い」「法第86条の7第1項による増築又は改築を行う場合の既存エレベーターに遡及適用される規定」等が気になって注意深く読ませてもらった。

設計者にとって法律は「武器」である。日々鍛錬にいそしむ年にしたいと思う。

地方巡業の旅 -28 神社

既存建物の調査対象の近くにあるローカルな神社を訪ねることが多い。

移動の途中や仕事が終わった後に

写真は、茨城県筑西市五所宮にある「五所神社」

国道50号線から少し入る

石造鳥居は延宝2年とあるから西暦1674年、

徳川家綱の時代の創建でかなり古い

本殿

御祭神は武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比賣命とあるから

鹿島・香取・春日につながる神社のようだ

無神論者だが、神社の清浄な空気感に惹かれる

何もお願いしない

「来ましたよと」心の中で言い、参拝する

武蔵一宮 氷川神社

古い御札を納めに大宮の氷川神社に行ってきた

毎年恒例

相変わらず人が多い。

神社近くの駐車場は満車で、

いつもスタジアムに駐車して歩いてくる

参道には沢山の出店

出店を見て歩くのも楽し

何十年かぶりで射的をやってみた

去年も日光さる軍団が来ていたように思う

初詣

初詣は、1月2日午前中に、恒例の大塚天祖神社

JR大塚駅周辺には、外国人の旅行客を随分とみかけました。

正月休みというのは特に取らず、年末年始も継続して業務は行っています

従来、年末から年始にかけて用意していた「てら・アソシエイツ通信第9号」は、業務多忙の為、充分時間をとれないので2023年3月に発行を延期しました。