「温熱環境の基礎~断熱と日射熱取得~」自立循環型住宅関東ゼミ2014

自立循環型住宅研究会・関東ゼミ2014の「温熱環境の基礎~断熱と日射熱取得~」に参加してきた。

講師は、岐阜県立森林文化アカデミーの辻充孝準教授。

H25年改正省エネ基準の断熱性能と日射熱取得の計算について具体的な計算方法を学び、結果分析から実務に活かす力を身に着けるのが目的というので、3時間勉強してきた。

講習会や本ではよくわからなかった事が、辻先生の実務者サイドに立った話を聞くことで整理することができ、一層理解が深まった。

とりわけ、H25年省エネ改正の躯体性能基準である外皮平均熱還流率の詳細計算法と簡略計算法による結果の比較は、とても参考になった。

エクセルやプログラムを導入すると早急に結果は導き出されるが、理解を深めるには手計算をしてみるのが一番早い。

申請は簡略計算法(従前の仕様規定にかわるもの)で行っても、設計実務は詳細計算法(性能規定)を行い検討した方が良い。簡略計算法では1割程度安全側になる。

審査側と設計実務者と両方の立場を経験してみると、それぞれの法に対する理解の深さが異なることがよくわかる。

与条件と結果だけでプロセスはブラックボックスとなっている天空率、日影、避難検証法等と同様に省エネ法も性能規定に振れてきた。審査機関側の審査体制づくりも中々大変だろう。

モデルの外壁断熱材を変更したときの外皮平均熱還流率(UA値)、熱損失係数(Q値)、外皮平均日射熱取得率(ηA値)、夏季日射取得係数(μ値)を計算して提出(MAIL)すると、辻先生の作成したサポートツールがもらえるという、異例の宿題があるゼミなのだが、そこがかえって良いことだと思った。

「自立循環型住宅への設計ガイドライン・入門編」講習会に参加してきた

自立循環型住宅ガイドライン

4/24 「自立循環型住宅へのガイドライン・入門編」国土技術政策総合研究所・建築研究所監修の講習会に参加して来た。 「エネルギー消費50%削減を目指す住宅設計」として2005年(H17年)に発表されたガイドラインで、掲載されている情報は若干古かったが、講師の野地政宏さんの話は、実務者の側に寄り添った講義でとても有意義だった。

このガイドラインの技術的内容は、住宅金融支援機構のフラット35やエコポイント等で すでになじみのあるものが多かったが、住宅のパッシブデザインを検討する上では、とても参考になった。 建築の設計を進めていくうえで、エネルギーに関するシュミレーションツールを使いながらスタディするのは、あたりまえの時代になってきている。 野地さんは、スケッチアップを使った日照の内外部の3Dシュミ―レーションを見せてくれたが、日影図等の二次元的なものだけではなく、建築主にもわかりやすい3Dを使いこなすことが必要となるだろう。

住宅のパッシブデザインは、自然エネルギーを上手に利用していくということになる。 学生時代の民家の調査・研究から始まって、卒業時は「エネルギーと建築形態」というテーマを持っていたのだが、日常業務に追われ、いつかしか忘れていた。

3.11以降、「エネルギー」と「本当の豊かさ」について考えることが多い。

「死」を意識し始めた年齢になってきて、残された時間に何をテーマにしていくか模索中でもある。

もう、設計そのものの実務からは10年以上離れてしまったが、小さなパッシブデザインの住宅を設計し、できるだけ自分の手で施工してみたいという願いは捨てきれないでいる。

それにしても、たまの講習会に出席すると疲れる。

次回のゼミは「温熱環境の基礎~断熱と日射熱取得~」の計算方法を学ぶ。楽しみだ。