
なんだか最近、自分自身の各分野における中学生から高校生レベルのリテラシーを回復するために本を読んでいるような気がしてきた。
中学校1年の時の担任が理科の先生で、最初のクラブは科学部だった。生物班と化学班に分かれていて生物班は女の子ばかりで嫌だったので化学班に行った。信じられないだろうが、その頃は女の子が嫌いだったのだ。妙に女の子が大人びいている感じが嫌で距離を置いていた。中一の時の担任が生物専攻だったので、生物班に来てもらいたかったと大分経ってから聞いた。2年生から生徒会活動の比重が多くなったが、それでも科学部に所属していたので、3年時は人がいなくて部長になっていた。振り返ると何をしていたか思い出せない。色々な化学薬品を混ぜて遊んでいたような気がする。
さて、こういう本に若い時に出会いたかった。化学の基本と歴史が、とても読み易く、分かり易く、面白く語られている。
「化学」は、地球や宇宙に存在する物質の性質を知るための学問であり、物質同士の反応を研究する学問である。火、金属、アルコール、薬、麻薬、石油、そして核物質・・・。化学はありとあらゆるものを私たちに与えた。本書は、化学が人類の歴史にどのように影響を与えてきたかを紹介するサイエンスエンターテインメント!」と書かれていることに実感する。
こういう本に若い時に出会えれば、進む道も変わっただろうにと思うが、化学には縁がなかったんだろうな。
建築の世界は、当然ながらセラミックス、ガラス、金属、染料、コンクリート等の数多くの化学製品に溢れかえっている。メーカーはどこも我が社が一番と宣伝してくるが、それらを選別する基礎的知識が、私も含め建築士には欠けている面がある。何しろ高校で「化学」を履修してきた人も限られるから。
基礎的な教養・知識は、自分で努力して学ぶしかないのかもしれない。