「東京箱庭鉄道」 原 宏一著  -1

hakoniwa

 

最近、原宏一のファンになり著作をまとめて読んでいる。

建築事務所のサイトで こうした本を紹介するのは場違いかも知れないが、原宏一の「東京箱庭鉄道」は、小説の中に具体的な路線案が三案も地図入りで出ており、何れも魅力があり東京の「まちづくり」に有益だと思う。

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上の地図は その中の「新宿路線案」

新宿の都庁・新宿駅南口・新宿三町目・歌舞伎町・新宿高層ビル街を周回する4kmの路線案で、ビルの三階ぐらいの高さを「ゆりかもめ」のような新交通システムで結ぶというビジネス街と歓楽街を結ぶ魅力溢れる路線案で なんだか乗客も多く見込めそうな=収益性も高そうな案。

近接ビルの三階部分に駅をつくり、直接乗り入れたりすると近未来的な立体的都市構造が出来上がる。

その昔、新宿西口の大学近くから歩き、西口の小便横丁で安酒を飲み、先輩に歌舞伎町まで走らされた事を思い出した。歌舞伎町に着いたころには結構酔っ払ってしまうのだが、西口と東口は近くて遠いというか、新宿大ガードまで迂回するので結構遠いのだ。

事業予算400億円だけど経済波及効果も高いし、東京都がその気になれば出来そうな路線だと思うし、実現して欲しいものだ。

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上の地図は「世田谷路線案」

東急田園都市線・二子玉川駅と小田急線の成城学園駅を結ぶ4kmの路線案

昭和44年まで二子玉川駅と砧本村駅までの2.2kmは、東急電鉄砧線として線路があった。

東京都というところは、中心に向かって縦軸の電車や道路があるが横軸に結ぶ電車や道路が少ない。こういう横軸を結ぶ交通網の整備は必要だ。

新交通システムでなくても、例えばコミュニティーバスなんかでも良いかも知れない。