WALKAR2

3日間の出張から昨晩帰宅。加齢とともに体力不足を実感。とりわけ日頃の運動不足もあり一日中立っていたり、現場を歩き回るのがしんどい。後日にこたえる。

出張先のクライアントから、来年度の新規案件の相談があり、あまりの敷地面積の大きさと建物の棟数が多いのにたじろぎ検討しますとしか言えなかった。

自転車とか電動キックボードとかあれば移動しやすいかなと漠然と考えていた。

歩いて脚力を回復することより楽する方法しか考えつかない。

そしてネット検索して見つけたのがWORKER2。重量2.9k。航続距離7km。 

持ち運びできるようだ。

爺婆でも乗れるかしら

受注生産のようで、ある程度注文がまとまらないとロット生産が出来ないようだ。

体重制限があり、デブが乗ると故障が早いかもしれない。

https://www.cocoamotors.com

「すべての、白いものたちの」ハン・ガン

ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン氏(韓江)の「すべての、白いものたちの」を読んでみた。

名前さえ知らなかった韓国の文学者。

驚きの本だった。

まるで詩のように美しい言葉。

訳文がすぐれているからかもしれない。

余白がたまらない。

まるでフォトエッセーのようでもあるが、文庫版ではその良さは出ないのではないかと思った。

おくるみ、産着、雪、骨、灰、白く笑う、米と飯。生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。

65の物語が捧げる、はかなくも偉大な命への祈りの物語。

この本を読んでいると、自分の境遇、過去の体験と自然に重ね合わせていた。

文庫化にあたり、訳者の斎藤真理子による「『すべての、白いものたちの』への補足」、平野啓一郎による解説「恢復と自己貸与」が収録されている。

ウェスティン都ホテル京都 -5

村野藤吾さんは屋根にこだわりがあった。

内樋だから、メンテナンス的には支障もあるようだ

まるで折り紙のように薄く連続する屋根

屋根の形がそのまま廊下の天井に。

左側の下がり壁は、スプリンクラー設備の為にあとから天井をこしらえた。

何故これほど屋根を薄く見せたいと思ったのだろうか

ウエスティン都ホテル京都 -4

8053号室。この部屋は村野藤吾スペシャルとして、ほぼ改修しないで残した宿泊室と聞いた。希望があれば宿泊可能との事。

他の改修後の宿泊室は「日本を代表する建築家・村野藤吾氏の優美さや曲線美をインテリア等で表現し、エレガントモダンな空間を演出」とHPに記載されているが、写真を見る限りでは、似て非なるもの。

ウェスティン都ホテル京都 -2

京都モダン建築祭の企画参加にて撮影

西館宴会ロビーの階段

村野藤吾の階段は、軽さを強く意識している。

初段を床から離すようにデザインし

ササラ桁を天井から吊る構造にしている

下から見た時の段裏の見せ方も強く意識している

天井から吊っている

通称 ハートの階段

ウエスティン都ホテル京都 -1

ウエスティン都ホテル外観(公式HPより借用)

ウエスティン都ホテル京都は、1890年4月、油商の西村仁兵衛がこの華頂山麓に保養遊園地「吉水園」を創業。その園内に1900年「都ホテル」を創業したのが始まり。京都で最も古いホテルの一つ。

1900年に創業し、2020年(令和2年)で創業130周年を迎えたウェスティン都ホテル京都。近鉄グループの運営だが、マリオットと業務提携しているので2018年からの大規模改修には、マリオットの施設基準、デザイナーの意思が強く反映している。

歴史を重ねたこの建物の品格は、日本の近代建築の礎を築いた建築家・故村野藤吾氏の設計で、学生時代から このホテル内にある村野数寄屋の佳水園を見てみたいと思っていた。

10月に続き、再び京都へ

11月から開催されている京都モダン建築祭の企画「ウエスティン都ホテル・村野藤吾の名作ホテル特別案内、アフタヌーンティー付き」の参加に合せてもらうために日程を調整してもらった。

10時、ウェスティン都ホテル京都の東館1階メインロビーに集合

この時間に京都の現地に来るためには、自宅を朝5時に出なければならない。

3階のBAR麓座に移動してホテルの人からガイダンスを受ける。

如何に村野藤吾建築のエッセンスを継承しているかという説明

この後、ホテル内を案内してもらった

よさげなBAR

既存RC造の開口補強工法

既存コンクリートの構造体に新たに開口を作りたい場合。鉄筋を切断する為に開口補強が必要な場合が多々ある。今回、開口寸法・厚み等が同一条件で幾つかの工法を比較した。耐震壁で開口両面施工を前提にしている。

1、鋼板接着工法

鋼板接着工法は、構造物に鋼板をアンカーボルトで固定し、空隙にエポキシ樹脂を注入し、鋼板をコンクリートに接着する工法で、鋼板とコンクリート躯体の間にエポキシ樹脂を注入することで一体化を図り、構造物の耐力及び剛性の向上を指向している。
本件で検討した場合、必要な鋼板は割と大きく、1枚の鋼板の重量も重くなるため現場での取り扱いに難がある。又アンカーボルトを数多く穿孔させないとならない。しかも壁の両面に施行しなければならないので、他のテナントが可動中の建物で施工するには振動、騒音の発生があり採用が難しい。

2、CFラミネート工法

CFラミネート工法は、構造部材のコンクリート表面に、CFラミネートを粘性の高いエポキシ樹脂系接着剤を用いて貼り付ける補強方法です。
アンカーボルトを使用しないため振動、騒音は少なく。ラミネートが50mm幅の帯状の素材の為に施工現場での取り扱いは容易です。


ただし、欠損した鉄筋の剛性をラミネートの接着力で置換する為に、補強範囲が広く必要になり、開口部の周囲にそれだけの施工スペースが必要となるが、そのスペースが確保できるかが課題。

3、リダブル工法

この工法は、鋼板接着工法とCFラミネート工法を組み合わせた工法です。炭素繊維シート、炭素繊維プレート及び端部専用定着金物を用いて補強するものです。
アンカーボルト穿孔の騒音、前述の補強工法に比べて振動は少なくなり、補強範囲も狭いものとなります。
ただ、メーカーが炭素シート50m巻、接着剤18kg缶のみでしか販売しない為に、施工箇所が少ない場合は、少量の材料と短時間の施工時間で済む場合でも高上りのものとなります。

既存コンクリートの開口補強は、比較的大きな場合、例えばエレベーターシャフトの床開口の場合は、スラブをカットして鉄骨梁など補強するなどすればよいのだが、梁、壁、床で空調ダクトとか換気ダクトとかの新設スリーブを抜く場合の補強方法は、色々と検討の余地がある。

「十一人の賊軍」

また映画を観てしまった。本を読むより映画館で映像を見ている方が目に負担が少ないように思う。もっとも音が少しうるさい。

戊辰戦争時、東北諸藩は奥羽越列藩同盟を結んで新政府軍に対抗したが、新発田藩(現在の新潟県新発田市)が新政府側に付く裏切り事件があった。新発田藩の日和見的対応がベースのチャンバラ集団抗争劇。

壊すための映画のセット。実にお金かかっているなと思う。

この映画の脚本は「日本侠客伝」「仁義なき戦い」両シリーズで、東映の黄金期を築いた脚本家の故・笠原和夫が残した原案を、60年後によみがえらせたものだという。

子供の頃、テレビが我が家に来る前は、家族みんなで夜に映画館に繰り出すのが行楽だった。よく見たな東映やくざ映画。懐かしい。その脚本を書いていた笠原和夫さんの本が原本ということで面白いかもと思っていた。

監督は白石和彌。映画は長く感じたと思ったら2時間35分だった。

それぞれの正義と組織の利害がぶつかり、葛藤が生まれるさまが見どころで自分の道理が通らない中で、各自が選択を迫られる。

長岡藩のように戦場にはならず、新発田城下は無傷で、城下と領民を守ったと言われるのだけど・・・。

人は何のために生き戦うのかが、今問われているのかも知れない。

「八犬伝」

仕事が忙しい忙しいと言いつつ映画館に行ってしまう。シニア割引だから安いしね。

月予定表に、見たい映画の封切り日を書いておくので、この映画も見に行く日を微調整中だった。そのせいで深夜や早朝に仕事をしなければならなくなるのだが・・・。

小学校高学年の頃、夢中になって読んでいた「南総里見八犬伝」(なんそうさとみはっけんでん)が、よもや映画化されるなんて思っていなかった。

何となく素人的には、映像化は難しいんではないかと思っていた。また今時、中世が舞台の怨霊退治ものなんて、どうなのかなと思っていた。けど期待はしていた。

「南総里見八犬伝」は、江戸時代後期に曲亭馬琴によって著わされた長編小説で後期読本となった。

文化11年(1814年)に刊行が開始され、28年をかけて天保13年(1842年)に完結した、全98巻、106冊の大作である。上田秋成の『雨月物語』などと並んで江戸時代の戯作文芸の代表作とされ、日本の長編伝奇小説の古典の一つである。この映画では、晩年は、ほとんど目が見えなかったという馬琴が描かれているのは良かった。

感想は、良くも無く、悪くも無く。というのが正直な感想。

豪華俳優陣だし、映像はきれいなんだけど、いまひとつ掘り下げて欲しいような。脚本に物足りなさを感じた。