長谷寺 -2

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本堂へと続く長い登廊(階段)

蹴上(段差)は低く、平地を歩く感覚に近い

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この登廊からの風景が変化して楽しい

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登廊から陀羅尼堂を見る

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宗宝蔵あたり

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この登廊は、平安時代・長暦3年(1039年)

春日大社の社司中臣信清が子の病気平癒の

御礼に作ったものと造ったと記されている

108間、399段

上中下の三廊に分かれている

下・中廊は、明治27年(1894年)再建

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女人高野 室生寺 -3

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国宝・五重塔

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本堂左脇の石段を登ると五重塔が上から段々姿を現してくる

思っていたよりこじんまりとしている。

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高さ16.1m、平面が方2.45m

屋外に立つ五重塔としては我国で最も小さいらしい

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五重塔が全容を現すのは、狭い塔の広場に登りつめてから

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 平成10年9月22日近畿地方を襲った台風7号によって

塔の西北側の庇は初層から五層まで破壊された

平成11年2月半ばから平成12年9月まで保存修理工事が行われ

ふたたび五重塔は優美で端正な姿を取り戻した。

女人高野 室生寺 -2

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国宝・金堂

正面五軒、側面五軒

単層寄棟造の杮葺き

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重文・弥勒堂

正面三軒の単層入母屋造

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国宝・潅頂堂(本堂)

正面五軒、奥行五軒

単層入母屋造の桧皮葺き

延慶元年(1308年)建立

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【室生寺建物配置】

室生寺のよさは、狭い山あいの斜面を利用して

建物が自由に配置されていることだ。

平地の「伽藍形式の美」とは異なる「美」であり

ひとつひとつの堂塔が単独で美しい環境を作りながら

全体をいっそう美しいものにしている。

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金堂を石段の上から見る

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本堂

左の階段は五重塔に至る石段

大野寺

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朝、NHKテレビのニュースを見ていたら

奈良・大野寺のしだれ桜を放映していた。

先週、大阪出張の帰路 いつもの新幹線で帰ってくるのではなく

奈良飛鳥路を経由して帰ってきた。

大野寺にも 寄ってきたところだった。

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この大野寺は、寺院は何てことないのだが、

境内の小糸しだれ桜と宇陀川を隔てた磨崖仏が有名

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全長14mに近い磨崖仏弥勒立像

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境内は まるで桃源郷のような世界

後出し確認申請

既存の建築物の「用途変更」は、ちまたに建築基準法違反の案件がゴロゴロしているなかで中々厄介な問題を秘めている。

あるビルの所有者からの相談

新たに中古で3階建ての飲食店ビルを買ったが、よくよく調べてみたら、そのビルの2階と3階の用途は「事務所」で建築確認申請を出してあり完了検査済証も取得している。2階、3階部分は現在「飲食店」で使用されており用途変更確認申請の手続きはしてなかったようだ。

消防の検査は受けているので、防災設備は法に適合している思うが、後出しで用途変更の確認申請が出せるかという内容だった。

オーナー曰く「法は遵守したい」と・・・よくよく聞くと、ビルを新たに飲食店として借りたいというチェーン店から用途変更が出ていないのはまずいと言われ動き出したとのこと。

用途変更申請そのものが忘れやすい(意図的に?)手続きらしく、店舗の内装が完成して消防に防火対象物設置届を提出しに行ったら、「用途変更は出したの?」「出さないと営業出来ないよ」と言われ慌てて相談に来られたことがあった。

行政や消防に連絡をとり状況を説明して「良いことをするのだから」と説得して「後出し用途変更申請」を受付けた事例は、指定確認検査機関に勤務していた時にあった。

今回の事例は、長い年月のあいだ「手続き違反」が放置されていた建物の「後出し申請」(実態違反は調査してみないと結論を出せないが)

たぶん行政に相談したら 以下のような回答があるのではないか。

  1. 確認申請完了時点の状態に復旧し、それを確認検査後、用途変更申請を受け付ける
  2. 次回の確認申請(増築・用途変更等)の時点で、既存が適合であることが証明できれば受け付ける

これはこれで至極ごもっともな見解ではある。

1,については、 今更、一旦事務所にもどすなど、無駄な工事費をかけるなんて非経済的と所有者は言うだろうし、中々納得はしないだろう。

2,については、当分新たな建築行為・用途変更の予定がない場合はどうするの? 違反建築物を放置していても良いと言うようにも聞こえる。実態違反が少なさそうだったら、当面は執行猶予状態だと行政は言うのだろうか。

関連の条文を調べたのだが、用途変更確認申請に関しては、いまひとつ申請時期が明確ではない。 用途変更確認申請は、法第6条等の「準用」だが、 用途変更においてはそもそも「建築等の工事を着手する前に」に該当する部分がないので、 後出しの確認申請が有効と考えることも出来なくはなさそう。

確認申請・完了届をせずに「使用」しているわけだから、 建築基準法違反で罰則に該当することは明白だ。 それでも罰則を覚悟した上で、確認申請を後出しするということは、見上げた心がけと言える。

手続き上も実態上も適合状態にする=「良いことをする」のであるから「後出し申請」に、行政が弾力的に対応してくれれば 世の中から違反建築物は少しは減ると思うのだが。

建築計画概要書・台帳証明@福岡市

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福岡市の庁舎は、繁華街である天神に近く とても立派

建築計画概要書の閲覧・建築確認記載台帳証明の発行窓口は、住宅都市局建築指導部建築指導課(本庁舎4階)

建築確認記載台帳は昭和25年から保管。建築計画概要書は平成11年度分から閲覧が可能。

台帳証明書の発行には,2~3日程度を要するが、申請者が遠隔地の場合は郵送もしてくれる(有料)

窓口の職員の人達が、とても親切

倉敷アイビースクエア -1

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倉敷アイビースクエアは、ストック活用・建築再生の先駆的建物

明治22年に竣工した紡績工場を1974年に客室数180室のホテルにコンバージョン

もう40年経ったんだね・・・

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敷地内にある児島虎次郎記念館

児島虎次郎記念館は、倉敷紡績の製品倉庫として

明治39年(1906年)に竣工した煉瓦造瓦葺の建屋

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案内図

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江戸時代には、倉敷代官陣屋があった

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「特定住宅」は現実的な提案・・・小規模シェアハウス・グループホーム

先頃 国交省が出した「事業者が運営するシェアハウスは寄宿舎」という技術的助言を見直そうという動きが国交省内部にあるらしい。

確かに脱法ハウスや不健全なシェアハウスは問題だけど、戸建て住宅を利用した小規模のシェアハウス、グループホーム、グループリビングまで「寄宿舎」=特殊建築物にすると建築ストックの活用は難しくなる。

千葉大学の小林秀樹教授が「特定住宅」という住宅と特殊建築物の中間的な用途を提案をしている。

詳しくは下記のサイトを見てください

http://share-issue.org/archives/20131210-proposal-on-classification-of-housing/

table-of-elements

この「特定住宅」という用途は、地方自治体でも設定できるし 空き家の再利用にもつながる現実的提案だと思った。

 

 

 

エル・グレコ

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エル・グレコ(EL GRECO)

この喫茶店は、私の学生時代からある店

所属していた研究室で

この倉敷の運河沿いの美観地区を調査した縁もあり

若い時から幾度も訪れている

蔦が覆うと窓も見えなくなるような建物に変身する

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昔は、エル・グレコの絵が壁面に多数飾ってあったように思ったが

今は とてもシンプル

資料によると

大正15年(1926年)に奨農土地株式会社の

本社事務所として建てられたとある。

喫茶店となつたのは戦後

「建築リノベーション事例と実務」@日経アーキテクチュア

無題

改修/増改築/保存・再生。国内の建築32事例を収録している。

実務上の要点、用途転用、既存不適格、耐震改修、関連法規や技術を解説しており、日経アーキテクチュアが注目してきた2008年から2010年に完了した最新事例を収録している。

「建築再生」業務を行ううえでの必読書といえる。

■目次

・Section 1 用途転用をともなう改修

・Section 2 耐震補強をともなう改修

・Section 3 時の痕跡を活かす改修

・Section 4 街の魅力を上げる改修

noma-noma@愛媛のま果樹園

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松山市街の大街道アーケードを歩いていて

全身みかんの店舗を見つけた

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この店のスタンドで飲んだ

「せとか」は最高に美味しかった

水も氷も加えない100%フレッシュジュース

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みかんの種類が沢山売られていて興味をそそられる

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全国配送もしてくれる

このアーケードには幾つもの「みかん屋」さんがあつたが

ここが一番 訴求力があった

不動産登記法の「床面積」

建築基準法の「床面積」と不動産登記簿の「床面積」(建物表示登記をする際の面積)では その基準が異なり同じ面積ではないと よく言われるけど どこがどのように違うのか。

まず、最初に不動産登記法という法律の準則では次のよう決められている。

 「建物とは、屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものをいう。」

と規定されていて、「建物」として認められるためには、これらの要件全てを満たす必要がある。

  1. 外気分断性 : 屋根及び周壁などの外気を分断するものを有すること。
  2. 定着性 : 土地に定着したものであること。
  3. 用途性 : その目的とする用途に供し得る状態にあること。
  4. 取引性 : 不動産として独立して取引の対象となり得るものであること。

 

規則第115条

第三款 建物の表示に関する登記

(建物) 第百十一条  建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。

(家屋番号) 第百十二条  家屋番号は、地番区域ごとに建物の敷地の地番と同一の番号をもって定めるものとする。ただし、二個以上の建物が一筆の土地の上に存するとき、一個の建物が二筆以上の土地の上に存するとき、その他特別の事情があるときは、敷地の地番と同一の番号に支号を付す方法その他の方法により、これを定めるものとする。 2  附属建物には、符号を付すものとする。

(建物の種類) 第百十三条  建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。 2  建物の主な用途が二以上の場合には、当該二以上の用途により建物の種類を定めるものとする。

(建物の構造) 第百十四条  建物の構造は、建物の主な部分の構成材料、屋根の種類及び階数により、次のように区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。 一  構成材料による区分 イ 木造 ロ 土蔵造 ハ 石造 ニ れんが造 ホ コンクリートブロック造 ヘ 鉄骨造 ト 鉄筋コンクリート造 チ 鉄骨鉄筋コンクリート造 二  屋根の種類による区分 イ かわらぶき ロ スレートぶき ハ 亜鉛メッキ鋼板ぶき ニ 草ぶき ホ 陸屋根 三  階数による区分 イ 平家建 ロ 二階建(三階建以上の建物にあっては、これに準ずるものとする。)

(建物の床面積) 第百十五条  建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。

 

又、不動産登記事務取扱手続準則第82条には下記のように記載している。

 

不動産登記事務取扱手続準則第82条

(建物の床面積の定め方) 第82条

建物の床面積は,規則第115条に定めるところによるほか,次に掲げるところにより定めるものとする。

一 天井の高さ1.5メートル未満の地階及び屋階(特殊階)は,床面積に算入しない。ただし,1室の一部が天井の高さ1.5メートル未満であっても,その部分は,当該1室の面積に算入する。

二 停車場の上屋を有する乗降場及び荷物積卸場の床面積は,その上屋の占める部分の乗降場及び荷物積卸場の面積により計算する。

三 野球場,競馬場又はこれらに類する施設の観覧席は,屋根の設備のある部分の面積を床面積として計算する。

四 地下停車場,地下駐車場及び地下街の建物の床面積は,壁又は柱等により区画された部分の面積により定める。ただし,常時一般に開放されている通路及び階段の部分を除く。

五 停車場の地下道設備(地下停車場のものを含む。)は,床面積に算入しない。

六 階段室,エレベーター室又はこれに準ずるものは,床を有するものとみなして各階の床面積に算入する。

七 建物に附属する屋外の階段は,床面積に算入しない。

八 建物の一部が上階まで吹抜になっている場合には,その吹抜の部分は,上階の床面積に算入しない。

九 柱又は壁が傾斜している場合の床面積は,各階の床面の接着する壁その他の区画の中心線で囲まれた部分による。

十 建物の内部に煙突又はダストシュートがある場合(その一部が外側に及んでいるものを含む。)には,その部分は各階の床面積に算入し,外側にあるときは算入しない。

十一 出窓は,その高さ1.5メートル以上のものでその下部が床面と同一の高さにあるものに限り,床面積に算入する。

【外気分断性】

建物の内部に外気が自由に出入りすることを防止するための屋根及び周壁等の存在をいう。これは、建物の用途に見合った生活空間が屋根及び周壁等によって確保されていることを必要とするものだが、必ずしも物理的なものに限定する趣旨ではなく 用途に応じて判断することになる。

屋根と柱のみのカーポートは、周壁等が存在せず外気分断性が無いので建物として認められない。

【定着性】

建物は、土地の定着物だから、物理的に土地に固着している必要があり、かつ、 永続的に土地に定着して使用されることが必要。

基礎工事のされていない組み立て式の物置等は、簡単に動かすことができるので 定着性がなく建物として認められない。

【用途性】

建物は一定の用途の為に人工的に造られるものだから、その用途に見合った一定規模の生活空間が確保されている必要がある。このことを「人貨滞留性」というそうです。

【取引性】

不動産として売買ができるかどうか。

こうして不動産登記法の「床面積」について詳細に見てみると、建築基準法の「床面積」との差異が見えてくる。