東大(本郷)にある伊藤国際学術研究センター
香山壽夫氏(東大名誉教授)の設計
「桜広場」を中心に展開する
街に向かって開かれた知的な出会いの場
この広場の下には約500人収容の講堂が配され、広場へ突き出した2つのトップライトは講堂に自然光を取り込むとともに広場を照らす光の筒となる
地下2階の伊藤謝恩ホール
http://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/index.html
建築法務/ 建築ストック再生・活用 /長寿命化/ 環境建築 / 建築設計監理 / ㈱寺田建築事務所・一級建築士事務所
東大(本郷)にある伊藤国際学術研究センター
香山壽夫氏(東大名誉教授)の設計
「桜広場」を中心に展開する
街に向かって開かれた知的な出会いの場
この広場の下には約500人収容の講堂が配され、広場へ突き出した2つのトップライトは講堂に自然光を取り込むとともに広場を照らす光の筒となる
地下2階の伊藤謝恩ホール
http://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/index.html
築50年弱の木造2階建て住宅
外壁は、懐かしきラワン羽目板(t=12)にオイルペイント塗り
塗膜があちこちはがれかかっている
内壁を壊して、断熱材を取り除いた状態
ラワン羽目板はシミだらけだが 意外にも腐朽はあまり見られなかった
外壁のラワン羽目板の内側には、防水シートのようなものは貼っていなく、羽目板の下はグラスウールが貼られていたが、写真のようにシミで黒ずみ、黴臭かった。
床下は土のままなのだが、土台・基礎廻りの状態は健全で、一部柱材が蟻害にあっていただけだった。
この建物は解体され あらたな住宅が建てられるのだが、もう少し以前に、詳細な調査をして外壁・断熱関係をリニューアルしたら長寿命化できたのではないかという感想をもった。
勿論 設備関係の機器も年期がきているようには思ったが・・
調査も国土交通省のガイドラインに沿った程度のインスペクション。すなわち現在通常行われている調査で、このような建物の状況を把握できたかというと疑問があり、住宅医協会で行っているような詳細調査をしなければ、全体の状況を把握できなかったのではないかと思う。
松竹梅でたとえるなら、通常のインスペクションが「梅」で、住宅医協会の調査は「松」
築32年木造平屋建て住宅の床下
大引き、束は、見てのとおり 白蟻でボロボロ
この家は、床暖房をしているゾーンのみが白蟻被害にあっていた。
床暖房部分の床構成は、室内側からカーペット、電気床暖パネル、合板、根太、床下部分に断熱材としてグラスウールが施工されていた。
床下には、捨コンが施されていて床下温度が19度、湿度54%だった。思っていたよりドライ。
床暖をしていないゾーンの床下の状態
ざっくり見たところ腐朽箇所や白蟻被害は見当たらない。
床下に捨コンは一応しているようなのだが、端部は土が露わになっている。
この床暖をしていない和室の床下温度は21度、湿度60%だった。
床暖をしていない状態で温度も低く、湿度も低い床暖をしているゾーンが白蟻被害にあっている。
また北側の台所の床下は、もっと湿度が高かったのに床下に腐朽は見られなかった。
床暖房をつけた時に床下の温度が上昇しても、湿度はあまり高くならない状態が予想される。それが白蟻達の世界では ハワイのようなものだったのではないかと想像してみる。
今、国土交通省・国土技術政策総合研究所の中古住宅、ストック再生に向けた既存住宅等の性能評価技術開発プロジェクトの一環である既存木造住宅の劣化実態調査に参加している。
解体前の既存住宅の周辺環境や建物周囲の局地環境、建築各部のつくり(材料構法)及び表層に現れている変状等の目視調査(現況調査)を行い、解体中に壁体内等の隠蔽された構造躯体等の劣化状況の調査(劣化調査)を行うもので、断続的に調査の予定が入る。
写真は、築29年の木造2階建ての住宅で、スケルトンリフォーム(構造体以外は解体)を行う住宅の水回り基礎部の写真。
台所流し台の下部にあたる基礎の入隅部に蟻道があったが、土台の米栂防虫防腐処理土台でブロックされていた。右側下部の排水管後施工の隙間から侵入したものとみられるが、黒蟻もいたから彼らが白蟻を食べてしまったのかも知れない。
土台は、日立電線の米栂防虫防蟻処理土台で、床下が土のままで防湿対策はこれといって行っていなかったが腐朽部分はなかった。南側の木材の吸水率は15%程度で北側水回りの土台吸水率は28%程度あった。
劣化状態は概ね良好で、築30年前後でスケルトンリフォームをするのは、建物の長寿命化のために懸命だと思った。
学術調査的手法での調査参加は久しぶりというか学生時代以来。一兵卒としてフィールドワークに参加して汗をかくのは楽しい。
住宅医スクール2014・第5回講義での岐阜県立森林文化アカデミーの辻準教授が話された「ヒートショックは、交通事故の3倍の危険度」には、ちと驚いた。
「建物性能と死亡者数」を比べた時
それぞれの原因が単体ではなく複合的な要因という事もあるかもしれないが、室内温度差によるヒートショックの死亡者が多いという事実には驚いた。
ヒートショック対策としては、生活空間全体を暖かくするための断熱性能の向上、トイレ・洗面・浴室に暖房設備を設置する等の対策が必要で、辻先生は「現代は、住まいは冬を旨とすべし!!」と強調されていた。
新築であれ、リノベであれ、建物の温熱環境・省エネについて説明責任が必要となっている時代。
見てくれだけでなく、性能をきちんと評価する眼を消費者は持ってほしいものだ。
小規模マンションの計画では、もともと敷地が狭く、そこに建蔽率いっぱいで建物が計画され、緑地やゴミ置場も必要ということで集合住宅用変圧器(パットマウント)の設置場所に苦慮する。
過密都市東京ならではの設計上の悩みでもある。
小規模マンション(20戸~30戸程度)の電気容量は、電灯が50KVAを超え、動力は10KVA以下(ELV、増圧ポンプ等)という特徴がある。
事務所・店舗等の動力が多い傾向の建物とは異なる特徴を持っている。
ところでこの集合住宅用変圧器(パットマウント)は、建築設備であり、高さが1.2mを超えているので建築基準法施行令第130条の12の後退距離の算定の特例を受けられない。
つまりパットマウントの道路側の位置が、道路斜線制限の最小後退距離となる。
2013年度の国交省による指定確認検査機関の処分で、「建築物の各部の高さの制限に係る建築物の後退距離の算定において、建築基準法施行令(以下「令」という。)第 130 条の 12 に定める特例の対象とはならない変圧器の存在を見落としたまま令第 135 条の 6 に定める基準を適用したため、結果として高さ制限に適合しない計画となっていたこと)を看過し、建築基準法第 53 条及び第 56 条の規定に適合していない建築計画に対し確認済証を交付した。」事などが処分理由とされた事案があり、パットマウントの位置が注目を浴びた。
単身者用マンション(1K・1LDK)などでは、一住戸が30A程度でもよい時代があったが、昨今の電気器具の消費傾向が反映してか1Kでも東京電力は40A(契約容量ではない)と言うし、同時使用率を考慮してもすぐ50KVAを超えてしまう。IHコンロを使う場合は、もっと受電容量が増える。
とういうように高圧受電となった場合の対応は、建物内に東電借室 (電気室)、集合住宅用変圧器(パットマウント)方式、施設柱方式となるが、初めに書いたように設置場所や最少後退距離の問題があり、色々と苦慮する。
店舗・事務所等の事業用「低圧弾力供給」は、電灯が50KVAが超えると適用できない。そこで出てくるのが共同住宅用の「低圧架空2条引き込み」である。
東電に建築場所を確認してもらい、「低圧架空2条引き込み」(電灯線を二条、動力を一条)でOKが出れば、敷地内に立つのは引き込み柱だけとなる。
もっとも「低圧架空2条引き込み協議・事前確認票」という書類に必要事項を記載し、図面などを添付してFAXして、東電が現地調査をして約4週間程度の時間が経たないと可能性の可否が判明しない。
意匠設計者のプロデュース力が低下している・・・
「知らない・書けない・解らない」というのは困ったものだ。
MEALS
朝食の風景
フレッシュでボリュームもあり
レベルが高い
1Fプランは、こんな感じ
中央上部がMEALS
BAR
リーズナブルな料金設定
ウイスキーも30種類以上用意されているらしい
前日のチェックインが遅く疲れていたので利用せず
旅人、住む人、ギャラリーに来た人
様々な出会いの可能性が生まれる空間
箱物建築家では作るのは難しかったリノベ
空間プロデューサーの果たす役割は大きい
1F廊下・エントランス方向を見る
基準階のプラン
左側が学生寮、中央がホテル、右側がシェアハウス
基準階廊下
エレベーターホールの前にあった
貸し出し用の備品
客室は、今時のビジネスホテルよりゆったりしたシングルルーム
ドアの鍵がオートロックではない
というぐらいが違いで設備・アイテム共に遜色なし
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2012年に改修され開館した
「金沢学生のまち市民交流館」
Kanazawa Student Community Civic Center
「佐野家住宅は、木倉町から中央通りにぬける通りに面して建っています。建物は戦前に金沢近郊で多くの農地を所有していた佐野家が本宅として大正5年に建築したものです。敷地は北西側が道路に面する土地で、建物は主屋と土蔵のほか、表門と築地塀を構えています。
主屋は切妻造桟瓦葺き、妻入りの木造2階建てで、大きな妻面は束、貫を表したアズマダチの意匠とし、壁には黒漆喰を塗っております。外壁は下見板張りとし、正面2階部分に間口5間をはかる出窓を設けてキムシコを付けています。
1階の特徴的部分として、表玄関を上がり廊下を挟んで広さ2畳ほどの明かり取りを設けています。また、その横から奥にある12畳半の座敷と5畳の通り間を挟んで洋室を設けており、建築当時、洋室は座敷から見る芸伎などの踊りの舞台として使用されていたと言われています。ダイドコロの板の間部分にはイロリが残り、その床下にはハシゴで降りる深いムロがあります。また土間部分には流しと井戸が残っています。
2階は、部屋のほとんどが座敷の構えですが、特に広縁に面する10畳座敷は8畳座敷との間に雪景色の松を大胆に描いた襖を入れています。広縁の幅は1間で、現在駐車場となっている隣地に設けられていた庭園を見下ろす絶好の位置に廻っています。
佐野家住宅は近代における資産家が本宅として自分の嗜好に合わせて建築した点が特徴的で、金沢において大正、昭和の激動の時代を過ごした一資産家の生活を垣間見ることができます。また、現在の飲食店ビルや路外駐車場の多い商業地域のまちなみの中で、大正期からその姿をほとんど変えず現在地に建つ規模の大きな近代和風建築であり、表門と築地塀を構え、土蔵を備えた建ちの高いアズマダチの外観は、周辺が藩政期に武士居住地であったことを想像させます。」(金沢市指定保存建造物)
金沢学生のまち市民交流館
Kanazawa Student Community Civic Center
http://www4.city.kanazawa.lg.jp/22050/shiminkouryukan/
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今年H26年3月に改装オープンしたPasar守谷(上り線)SA
力強く構える木造大断面の構造柱によって
「恵みの森」の木立を表現しているとの事
土曜日の夜
柱列
『「守谷」の地名の由来と言われている「古来より広がる緑豊かな森」をイメージさせる「恵みの森」をコンセプトとし、木立の中に優しい木漏れ日がふりそそぐ情景を表現すること。』と丹青社のサイトには書いてあるのだけど、柱と木質系のインテリアには覆われているのだが、表層的。
樹木は、「根・樹幹・葉」によって構成されているが、
強調されているのは樹幹のみで、天井に「葉」のような緑色の三角形を散りばめているだけ。
これでは冬枯の森
屋根も木質大断面で「葉」を表現すればより一層「恵の森」というコンセプトが強調されたように思う。
とても惜しい気がする
「法令に基づく申請」は、行政不服審査法第2条で不服審査の対象となる「不作為」についての定義として 規定されている用語だが、「法令に基づく申請」についての明確な定義はない。
「申請」については、行政手続法第2条で以下のように定義されている。
「法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を 付与する処分(以下「許認可等」という。)を
求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされ ているものをいう」
ここから「法令に基づいて行政庁に諾否の応答義務がある場合に、 行政庁にその応答を求める行為」と考えられる。
ここで法令、条例や細則等に基づく各種の届出が「法令に基づく申請」にあたるかどうかは議論が分かれるところ。
建築確認申請で言えば、例えば「中高層予防条例」。
これは建築関係規定ではないが、お知らせ看板=標識と報告書を提出する。条例によって規模で期間を規定しているが、例えば確認申請受付の30日前に提出するとか、何月何日に確認申請を提出してくださいと副本に記載される。またその日付を確認して指定確認検査機関は受付するようにしている。
建築関係規定ではないが行政と指定確認検査機関の紳士協定で、さも関係規定のように運用されているのが実態だ。
行政は、中高層予防条例は関係規定ではないと言う一方。実際には関係規定と同様な運用を建築主、設計者、指定確認検査機関に強いている。
これをダブルスタンダードという。