今日は、都内某ホテルの地階飲食店テナントの入れ替えに伴う設備用配管の為のコンクリートのコア抜きに終日立会。
たかがコア抜き数本の為に、何故立ち会わなければならないのか。
天の声「RC壁に穴開けて構造的に大丈夫なのか、エビデンスは?」
天の声「ちゃんと検討書と施工写真とか残しておきなさい」
天の声「鉄筋を切った時の補強方法はどうするのか」
と言った。声のもとで、私に相談が来たのは、かれこれ2か月前
担当「設備用配管のスリーブを抜きたいので構造的見解とコア抜き、施工記録の写真、補強方法の検討書とか、まとめて頼めない?」
私「出来るし手配も出来るけど、うちは工事会社・現場監督じゃないんで、鉄筋探査、コア抜き、足場、天井の解体とか必要なので、それらに全部立ち会うのは時間的に無理かも」
担当「じゃ天井解体は、テナント内装工事会社に頼み、足場も別に手配するから」
私「了解」
ということで、構造的検討とか補強方法の検討も済み、本日無事 新規コア抜き完了。
たかがコア抜きだけど、区画隣のテナントは営業中なので午前中9時半から11時半。午後15時から17時までの変則的な工事時間。
今回新たにダイヤコアドリル用真空パッドという道具を知った。これはコアドリルを所定の位置にセツトするときドリルで穿孔する必要があるのだけど、このドリルで穿孔する時の振動が結構響く。そこで真空パッドを使用して吸着して固定するという道具。
真空パッドの吸着面。ゴムの中をコンプレッサーで真空にする。
もうひとつ、新たに知った道具は、HILTI PX-10というトランスポインター。
これは壁の反対側からしかコア抜きがしずらいときに、壁反対側から位置を発信し、反対側で受信して位置を決めるときに使う。今回別の壁のコア抜きに利用した。
常に道具は進化する。
ということで、工事現場はエアコンが無いので、とても暑かったが夕方5時にコア抜き、片付け完了。写真も撮影したし、明日から報告書をまとめなきゃ。
そうそう。築30年のRC造なので、頼まれてもいないのに圧縮強度と中性化試験用に、もう1本コアを抜いた。まあ資料にはなるし、後学の為に。