「京都市建築法令実務ハンドブック」(H24.1.1)での「避難上有効なバルコニー」の取り扱い。
「解釈編」
避難専用バルコニーでない場合は、3m2以上という取り扱いを示している。
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「福岡県建築確認申請の手引き」(2010年追補版)に記載されている、H12年建告第1436 号第4号ハの「壁及び天井の室内に面する部分」「その下地」の取り扱い。
令第126条の3の規定による排煙設備を設置した部分と同告示適用部分相互間の防煙区画の取り扱いを示している。
H12年建告第1436号第4号ハ(四)を適用しようとする当該室と自然排煙設備室との壁等は、「不燃間仕切り」。出入口は「不燃戸」としている。
告示では出入口の戸の仕様については明記されていないが、最近は東京都内の特定行政庁や指定確認検査機関でも「不燃戸」で指導される傾向が増えてきているようだ。
「注)4」は、H18年に追記された。
「神戸市建築主事取扱要領(第2版)」(H24.8.18)で排煙設備の異なる室の区画について取り扱いを定めている。
例えばオープンな管理スペース(ナースステーションのようなイメージ)と廊下。すなわち居室と室の排煙区画はどのように考えるか。
飲食店で厨房と客待ちスペース(ファーストフード店をイメージ)。すなわち居室と居室の排煙区画の考え方など。
実際の設計では、連続的な空間領域は多く とても悩ましい。
告示第1436号四ハ(4)の排煙緩和居室間の場合、「開口幅の合計が1.8m程度までの場合、防煙垂れ壁のみとし、扉を設けないことができる」としている。
ということは、
神戸市ではファーストフード店の厨房と客席の間それぞれの排煙緩和は難しい。
避難上有効なバルコニーを設置することによって、2以上の直通階段の設置緩和、重複距離の制限の緩和が適用できるが、建築基準法の条文上では「避難上有効な」という判断基準が明確でなく、その目安として「建築物の防火避難規定の解説(2012)」47頁が採用される。
この「建築物の防火避難規定の解説(2012)」で目安としている2㎡以上は躯体芯か有効寸法かと聞かれた。
一応 「バルコニーの面積」だから躯体芯 床面積の算定基準に依れば良いのではと答えた。
若い設計者に
あのね、バルコニーに何を置くの?
エアコン室外機・給湯器・避難ハッチ・物干し金物・台所からの排気ルートは避難梯子の正面にならないように配置するし、吸気口の位置も考えた?
それから金属製の手すりなら控えの位置も考慮しないといけないよ。
実施設計や監理をあまりしたことがない設計者らしく 彼は口をつぐんだ。
バルコニーにそれらをプロットしてみたら、2㎡というのがどれだけ狭いかわかるよと答えた。
ビューローべりタスジャパンの編集した「確認申請・面積高さ算定ガイド」には、避難ハッチの部分の面積を除くという考えもあると言い添えた。
床面積の算定における開放性の判断については、個々の具体的ケースでは判断に迷うことがある。
「建築確認のための基準総則集団規定の適用事例」(日本建築行政会議編)で、随分と取り扱い基準が示されているのだが、さらに応用的な取り扱い基準を探しているいるときに知ったのが「西宮市建築基準法取扱い基準」だ。
1)ふきさらしの廊下に柱や飾り柱(壁 W=500以下)があっても相互の有効間隔が2m以上あること。
2)ふきさらしの廊下・バルコニーの形状によるh1 ,h2の取り方・・手摺の笠木部分から上をh1にしているが、笠木の下が十分開放されていて、その下に壁状のものがある手摺など様々な形態がある。
3)ふきさらし廊下に面したアルコーブの場合は、開放性を阻害する門・塀等がなければ奥行き2mまでは床面積に算入しない。・・・1m程度の門扉でも開放性を阻害していると考えるのか?
4)屋外階段のささら桁、手摺が廊下の開放性に支障がない場合・・・手摺が縦格子状のものなら良いようだ。
5)屋外階段に接する吹きさらし廊下・・壁等がある場合は床面積に算入するというのは一般的な判断
6)隣地境界線までの距離、対面する建築物の部分までの距離について近隣商業地域・商業地域とその他の地域とで分けているのは、賢明な判断だと思う。用途地域によっても都市の密集度は異なり、特定行政庁内一律ではなく西宮市のように二種類の取り扱いがあっても良いように思う。
平成12年建設省告示第1436号第四号ハ(4)には「床面積が100m2以下で、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ったもの」とある。
設計上迷う箇所として次のような諸点があ。
建築物の避難階以外の階においては、避難階又は地上に通ずる直通階段を居室の各部分から定められた歩行距離以内に設置しなければならない。
と施行令第120条にあるが、
実務上は一体どこを基点にすれば良いのか、居室の中での最短距離なのか、最長距離なのか、あるいは避難検証法で二つの出口がある場合の最大歩行距離をどう取ったら良いかなどと悩んだことはないだろうか。
歩行距離の測り方などみても ざっくりとした法律なんだなと 今更ながら思う。
各地の特定行政庁の取扱いなどを参考にしてみる。
倉庫は、建築基準法施行令第126条の2で排煙設備は適用外となっている。
自己用の倉庫や冷凍倉庫等が純然たる倉庫にあたり、貸し倉庫・倉庫業を営む倉庫・物流センター等で物品の仕分け作業をする為に常時在室者がいる場合は、居室として排煙設備を設置するか、避難安全検証を行う。
この常時在室者がいる場合の、倉庫の在館者密度は告示第1441号に示されていない。
そこで在館者密度の設定には 幾つかの方法がある。
建築基準法施行令第122条で、「避難階段の設置」が規定されており、15階以上の階又は地下3階以下の階に通じる直通階段は、特別避難階段としなければならない。
避難階段には次の二つの形式がある。
① 屋内避難階段
② 屋外避難階段
特別避難階段の形式は
① 屋内階段+付室(又はバルコニー)
② 屋外階段は設けることは出来ない。
以下 特別避難階段をめぐる問題や質問をあれこれとまとめてみた。
兵庫県「西宮市建築基準法取い基準(2012年)」の小屋裏等に関する取扱いを見ると、平成12年の施行通知(H12,6,1 建設省住指発第652号)は、「従来の通達等による物置等を設置する場合の木造建築物の耐震壁の配置規定の整備を行ったものである。よって物置等を設置する場合の形態制限については従来の通達等を含めた以下の取扱いによる。」とし、あくまでも法律改正経過の文脈の中で考えている。
これは、これで妥当な取扱いだと思う。
その結果、西宮市では小屋裏物置の取扱いについての建物用途は、「専用住宅・兼用住宅又は、併用住宅、長屋、共同住宅の住戸の部分とする。」として住宅系の建物用途に限定している。
西宮市の取扱いでは、小屋裏物置の「開口部については、換気用のガラリ以外は、換気という趣旨から収納空間として必要最小限とする。」とあり、現状では一般的な取扱いだとおもうが、その開口部の数値的目安は示していない。
準耐火建築物に小屋裏物置を設置する場合の技術的基準を示しているが、他の特定行政庁では、ここまで厳密な技術的基準を明確にしておらず、色々な意見がある項目である。
先般、小屋裏物置(床面積・階への非算入)は住宅系に限定したものか、あるいは他の建築用途(例えば店舗等)にも適用できるのかという質問があった。
東京都江戸川区の取扱いでは、建物用途は問わないと文書化されているが、都内でも特定行政庁によって取扱いが異なるようである。
又全国的にも住宅系の建物用途に取扱いを限定しているところもあり(兵庫県西宮市他)、その説明を聞くと一理ありと感じる。
そこで、小屋裏物置の床面積・階への非算入について歴史的経過を辿りながら検討をしてみたいと思う。
建基令第128条の敷地内の通路の取扱いについては、「防火避難規定の解説」100頁に示されている。(下図)
屋外避難階段からの敷地内屋外通路は、「下記の要件を満たし、かつ、避難上支障がない場合は敷地内通路として取り扱うことができる」とある。
東京のような過密都市・狭小敷地で建築計画を考えていると、敷地内通路を別個に確保する事が難しいことがある。
「防火避難規定の解説」でも「一般的には開放性のあるピロティなどが該当する。」としている。
この「外気に十分開放されている」というくだりは、厳しくも柔軟にも取り扱える箇所かもしれない。
四日市市の建築基準法の取扱いでも、幾つかの具体的な取扱いを定めている。
上図は、「防火避難規定の解説」とほぼ同じなのだが、「通路部分には非常用の照明装置を設けること(採光上有効に直接外気に開放された部分を除く)」という一文が加えられている。
上図の上段が駐車場の一部に避難通路を設ける場合。下段がトンネル状の通路を通って屋外の道路に出る場合の取扱いである。
建基令第23条第1項ただし書きで、屋外階段の幅を緩和しているが 踊り場の幅については明言していない。
階段及びその踊り場の幅は令第23条の表で同一になっているが、これはもともと階段の部分と踊場部分は機能上一体のものと考えているから。
小売業店舗等で階段幅が広く必要な時に、屋外階段の踊り場の幅は法文で明確でないから狭く出来ないかという質問が来ることが多い。
上記は神奈川県建築行政連絡協議会のサイトにある「屋外階段の踊り場の幅について」の取扱い。
神奈川県内の統一的な取扱基準である「神奈川県建築基準法取扱基準-面積・高さ・階数等の算定方法」(平成23年11月24日版)では、「吹きさらしの廊下、バルコニー又はベランダ」について9頁を割いて その取扱いを示している。
それだけ実際の現場では様々な事例があり、当事者達は悩む事が多いということを現している。
上図は、まず住指発第115号から基本的な説明をしている。
上図は、袖壁がある面からは考慮しない事や出隅部分の取扱いを示している
注意しないいけないのは、②の「ただし、最上階等で上部に廊下等の突出した部分がない場合で、出幅が50cm以下かつ当該廊下等の幅の1/2以下の局部的なひさし直下の床の部分は除く」とある点で、青天に近い形状で局部的な庇ならば床面積に非算入とある。
ここでは、隣地境界線までの離隔距離と、建物間の離隔距離について記載しており、神奈川県では水平距離2m(有効寸法)以上とある。
下図は、京都市建築指導部建築審査課の「開放廊下、バルコニーに設けるルーバー・格子の取扱い」である。
現在は、「京都市建築法令ハンドブック(H24.1.1)」にも 同様のものが掲載されている。
上図は、竪格子ルーバーについての取り扱いだが、格子間隔が10cm以上とあるから開放率はかなり高くなる。
天井からの垂れ壁寸法、斜めルーバーについても記載されている。
又、 床面積の不算入だけでなく、上記の場合に採光及び排煙についても記載されており、この条件での設計ならば外廊下側の居室の採光に影響しない。廊下の排煙についても開放していると見なしているようだ。
採光・排煙についても記載しているのは、行き届いた配慮だと思う。
上図は、横ルーバーの場合についての記載である。
パンチングメタルの場合の算定有効寸法についての記載がある。
横ルーバーの場合は、羽根の隙間については不問にしているようだ。
上図は、防風スクリーン、目隠しパネルの場合について記載されている。
共同住宅等の玄関前の防風スクリーン・目隠しパネルは横幅2m以内。
設置領域全体の開放性についても記載されている。
竪方向の開放性については記載があるが、横方向は防風スクリーンの設置幅2m以内で防風スクリーン間の距離は1m以上とあるから、領域の開放率は50%以上担保しようとしているように見える。
床面積の算定において、外気に有効に開放されている部分であれば非算入という事になっている。
下図は、「建築確認のための・基準総則集団規定の適用事例(2009年版)」日本建築行政会議編の中の全国的かつ一般的な取扱いを示している「吹きさらしの廊下」=いわゆる外部廊下についての解説である。
又、同書では、「ベランダ、バルコニー」についても取扱い基準を示している。
ただ、実際の設計においては、竪ルーバー・横ルーバー・意匠的なマリオン・玄関出入口部分の防風スクリーン・パンチングメタル・近隣を覗き見ない目隠しパネル・壁面緑化等 様々な付属物の設置が必要となる場合が多く、どこまでが「外気に有効に開放されている」と考えるか取扱いに迷う時がある。
また、この建築行政会議がまとめた本では、「開放部分の判断における隣地境界線からの離隔距離や同一敷地内の他の建築物又は当該建築物の他の部分からの離隔距離については、建築主事等への確認が必要である。」という記載が重要。この部分は全国的な統一的寸法が明記できなかった。
隣地境界線からの離隔距離は、首都圏では概ね50cm、地方では1m
建物間の離隔距離は、神奈川県では2m。都内は、行政では2mが多いが指定確認検査機関では1mでも認めてくれるところがある。
当然 離隔距離が多いのにはこしたことがない。
ここは、開放廊下・バルコニーだけでなく屋外階段などにも影響してくる取扱いで、個人的には東京都心部では建物間の離隔距離2mは、ちょつと厳しいというか。あまりに高密度なな地域環境では2mでなく1mでも良いのではと思う。
そんなところが、この本の編集にあたり、統一的な寸法はまとまらず主事判断になった理由かとも思う。
以下、全国の特定行政庁の特徴的な取扱いを参考にしながら考えてみる。
下記の記事は、2013年1月に記載した内容ですが、その後 東京都内特定行政庁の建築審査会において、スノコ状バルコニーは建築物であり、建築面積の算定の対象となる旨の裁決(22板建審請第2号審査請求事件)があり ました。また各地でスノコ状バルコニー等を敷地境界まで拡大して築造するような、良好な市街地の環境の保全上好ましくない事例が散見されていました。
現在はスノコ状バルコニー、グレーチングバルコニー等の取扱いは、建築基準法第2条第1号 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものだけでなく「これに類する構造のもの」も建築物に含まれるとされています。
よって屋根に類する構造のものに該当し、同法施行令第2条第1項第2号に基づき建築面積に算定されるとする特定行政庁が多くなっているようです。
例えば神奈川県藤沢市では2016年に取扱いを変更して建築面積算定対象としています。【2021.02.18】
【下記は2013年1月記載・現在は取扱いが変わっている特定行政庁も多いと思いますが記録として残しておきますので閲覧した方は御注意ください】
H22年9月の「神奈川県建築基準法取扱集」や「横浜市建築基準法取扱集」に「スノコ状バルコニーの取扱」は盛り込まれてない事から見て、現在のところ統一的な取扱基準はなさそうである。
H20年神奈川県指定確認検査機関連絡会・拡大小委員会+横浜市まちづくり調整局指定機関指導課をもつて組織された「横浜プロジェクト」において、H21に「スノコ状バルコニーの取り扱い」が決められた事がある。
【藤沢市】
【横浜市】
【川崎市】
【茅ヶ崎市】
【相模原市】
*その他の特定行政庁については随時ヒアリング後に追記します。
下記の記事は、2013年1月に記載した内容ですが、その後 都内特定行政庁の建築審査会において、スノコ状バルコニーは建築物であり、建築面積の算定の対象となる旨の裁決(22板建審請第2号審査請求事件)があり ました。また各地でスノコ状バルコニー等を敷地境界まで拡大して築造するような、良好な市街地の環境の保全上好ましくない事例が散見されていました。
現在はスノコ状バルコニー、グレーチングバルコニー等の取扱いは、建築基準法第2条第1号 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものだけでなく「これに類する構造のもの」も建築物に含まれるとされています。
よって屋根に類する構造のものに該当し、同法施行令第2条第1項第2号に基づき建築面積に算定されるとする特定行政庁が多くなっているようです。
全てヒアリングしたわけではありませんが、杉並区では2013年に、藤沢市では2016年に取扱いを変更して建築面積算定対象としています。【2021.02.18】
【下記は2013年1月記載・現在は取扱いが変わっている特定行政庁も多いと思いますが記録として残しておきますので閲覧した方は御注意ください】
「スノコ状バルコニーの取り扱い」は、東京都内で統一的な取り扱い基準があるわけでなく、まったく認めない特別区や建築主事もいるので計画の時点で確認が必要な事項です。
許容建築面積いっぱいだと、このスノコ状バルコニーの取扱い次第で建築面積が変わるし、審査請求の裁決で指定確認検査機関の建築確認申請処分が取消しになつた事もあります。
昭和25年制定時
(居室の採光及び換気)
居室の窓その他の開口部で採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては7分の1以上、学校、病院、診療所、寄宿舎又は下宿にあつては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上、その他の建築物にあつては10分の1以上でなければならない。但し、映画館、地下工作物内に設ける事務所、店舗その他これらに類するものの居室については、この限りでない。
(昭和25年11月23日-昭和34年12月22日)+ 建築基準法施行令 第19条 学校、病院、寄宿舎等の居室の採光
第20条 有効面積の算定方法2 居室の窓その他の開口部で換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上でなければならない。但し、適当な換気装置があつて衛生上支障がない場合においては、この限りでない。
(昭和25年11月23日-昭和34年12月22日)
3 ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は、前二項の規定の適用については、1室とみなす。
(昭和25年11月23日-昭和45年12月31日)
*****
■昭和34年の改正
(居室の採光及び換気)
居室には採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては7分の1以上、学校、病院、診療所、寄宿舎又は下宿にあつては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上、その他の建築物にあつては10分の1以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は映画館の客席、温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りでない。
(昭和34年12月23日-昭和45年12月31日)+ 建築基準法施行令 第19条 学校、病院、寄宿舎等の居室の採光
第117条 適用の範囲
第128条の4第2項第2号2 居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。ただし、適当な換気装置があつて衛生上支障がない場合においては、この限りでない。
(昭和34年12月23日-昭和45年12月31日)
3 ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は、前二項の規定の適用については、1室とみなす。
(昭和25年11月23日-昭和45年12月31日)
*****
■昭和46年の改正
(居室の採光及び換気)
住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室には採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては7分の1以上、その他の建築物にあつては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし、地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行なう作業室その他用途上やむを得ない居室については、この限りではない。
(昭和46年1月1日-平成12年5月31日)
+ 建築基準法施行令 第19条 学校、病院、児童福祉施設等の居室の採光
第19条第2項
第20条 有効面積の算定方法
第20条第2項
第20条第3項
第128条の3の2第2号2 居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、20分の1以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては、この限りでない。
(昭和46年1月1日-現在有効)+ 建築基準法施行令 第20条の2 換気設備の技術的基準
3 別表第1(い)欄(1)項に掲げる用途に供する特殊建築物の居室又は建築物の調理室、浴室その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備若しくは器具を設けたもの(政令で定めるものを除く。)には、政令で定める技術的基準に従つて、換気設備を設けなければならない。
(昭和46年1月1日-現在有効)+ 建築基準法施行令 第20条の3 集会場、火を使用する室等に設けなければならない換気設備等
第20条の44 ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は、前三項の規定の適用については、1室とみなす。
(昭和46年1月1日-現在有効)
昭和46年の建築基準法第28条第1項の改正後の基準と改正前の基準の違いが判るだろうか。
ちょっと見には変わっていないように見える。
この違いがわかった人は、相当法律を読む力がある。
昭和46年の改正前は、住宅、学校、病院、寄宿舎等に類する建物の居室もそれ以外の用途の建築物に対しても、ただし書きに該当する居室以外、全ての居室に採光のための窓をとることを義務付けている。
昭和46年の改正後は住宅、学校、病院、診療所、下宿その他これらに類する建築物の居室には採光のための窓両者とも採光が義務付けられている。それ以外の建築物 例えば、店舗、事務所、工場等の建物については、法的には採光のための窓を設ける必要がなくなつた。
建築基準法の採光基準のこのような改正は、大型物販店舗等の大規模建築物がつくられ始め、大型物販店舗のような広がりの大きいスペースでは、採光のために設けた窓が無用の長物化し、実際の売場の明るさは照明器具設備で充分確保できるようになっていたこと、そして、それを支える照明器具設備の発達がその背景にあった。
最終的に、採光が義務付けられたのは、住居系の建物で、居室規模が小さく、昼間なら照明器具を点灯しなくても窓からの採光で充分明るさが確保できる用途の建物だった。
そして平成12年に煩雑な採光補正係数が導入された。
そのときより人工照明は更に発達している。
都心部では木造三階建て等では1階部分の自然採光を確保する事は、中々難しくなった。
この辺で もう一度 法第28条を見直してはどうだろうか。