「実務者のための工事監理ガイドラインの手引き(非木造建築物編)」

 建築士法において工事監理とは「その者の責任において工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおり実施されているかいないかを確認すること」と書かれているが、具体的な確認項目や確認方法、確認範囲は定められていない。

 と言いつつ。実際既存建築物の現場を見てみると、図面との照合でさえ怪しい建物に遭遇することもある。耐震診断と同じように既存建築物の調査では「実際を正」とする。図面と現場(実際)が食い違っていることは多く、現場を自分の目で確認することは最も大事である。

 既存建築物の増改築等の工事監理では、現場に合わせて臨機応変な対応。施工会社への指示が必要となる。その為には、やはり基本を押さえておく必要がある。

 この本は、国土交通省平成21年告示98号に基づく「工事監理ガイドライン」の確認方法を例示したもの。各項目に写真も多用されわかりやすい。

 工事監理担当者必携の書。