「豊臣家の包丁人」木下昌輝 著

NHK大河「豊臣兄弟!」便乗投稿ではないが、この「豊臣家の包丁人」は視点が新鮮。

 何しろ大角与左衛門という豊臣家2代(秀吉、秀頼)に包丁人として使え、大阪城の台所に火をつけて、その功績で家康に奉公しようとし、後世「天下の御悪人」と評される大角与左衛門を軸に膨らました小説なので、興味津々で読んだ。

 こういう歴史に埋もれた人に焦点をあて、長編小説に仕上げる力量は並大抵のものではないと思う。しかも一種のグルメ小説になっているし。

 私は、NHK大河「豊臣兄弟!」を観ていないけど、この「豊臣家の包丁人」を原作にして脚本作ったドラマもありかなと思った。

 「料理は人と人の心をつなぐ」というのはその通りだと思う。私達ジジババも「食」を大事にして「人と人の心をつなぐ」ように努めている。

 心理学で言うと、美味しいものを食べると幸せな気分になり、その時の会話や一緒にいた人の印象も良くなると言われている。このように何かの印象が、何の関係もない物事に無意識のうちに結びつくことを「連合の法則」というのだそうだ。

 アメリカの心理学者、グレゴリー・ラズランは、美味しい食事をしながら交渉をすると、この連合の法則が働き、取引に良い効果をもたらすと書いている。これを「ランチョン・テクニック」と名付けている。

 先人たちは、心理学者の分析より、はるか以前から「ランチョン・テクニック」の重要性を認識し実践していた。恐るべし。

 まあ「美味しい食事」をするというのが基本で「不味い」のは逆効果なので、くれぐれも御注意を。