「まちづくり」と景観条例 -2

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豊島区は大規模再開発プロジェクトが、このところ めじろ押しである。

上の図は、豊島区庁舎が移転する役場+分譲マンションが合体した「豊島区再開発プロジェクト」のサイトから借用したものだが、左側に池袋東口。右側に護国寺があり、中央部分の青い部分が豊島区庁舎の移転先である。

分譲マンション部分の展示場がまもなくオープンするが、模型を見たところ再開発ビルは迫力あるスケールで壁面緑化なども採用しているようだ。

サンシャインシテイの右側に造幣局東京支局があり すでに埼玉県への移転が決まっており、その跡地は再開発される。

上図、中央に都電荒川線があり、その軌道に沿って「補助第81号線沿道まちづくり地区」がある。ここに東京都の不燃化特区が指定されており、以前から幾つも再開発プロジェクトが立ち上がっている。

又、造幣局の南側にも木造密集地帯があり、「造幣局南地区」まちづくり意向調査(アンケート)が実施されている。

上の写真を見ると さも緑のネットワークが形成されているように見えるが、雑司が谷霊園と護国寺があるから緑が多いように見えるだけ。

実感として街路樹も含めて緑のネットワークが出来ているとは思えない。

雑司が谷霊園は霊園内に幾つも道路があり、通勤、買い物、散歩と周辺住民の生活の中で開かれた霊園だが、それに対して護国寺は閉ざされた空間領域という感じがする。

個々の再開発プロジェクトが連立し、今後大きく街の景観がかわり、環境が変わっていくことだろう。

今すぐ、総合的な景観形成の指針が必要とされている。

環境面で言えば、東池袋4丁目・5丁目地区は、サンシャインシテイ・ライズタワー等の西側の再開発ビル=高層ビルのビル風に以前から悩まされている。

冬場の乾燥期で風が強い時に火災が発生すれば 見る見るうちに延焼し、場合によっては文京区側にも延焼範囲が及び家屋が焼失する危険性も孕んでいる。

「まちづくり」において道路整備も必要だが、街に必要な防災対策は、そのソフト面の整備も含めて必要不可欠で緊急性を帯びている。