

妻籠宿は路が平坦なので、少し歩いてみた
ここは長野県木曽郡南木曽町



写真は2021年10月

脇本陣

建築法務/ 建築ストック再生・活用 /長寿命化/ 環境建築 / 建築設計監理 / ㈱寺田建築事務所・一級建築士事務所
妻籠宿は路が平坦なので、少し歩いてみた
ここは長野県木曽郡南木曽町
写真は2021年10月
脇本陣
法務専門事務所とはうたっているが、昨年から設計案件が増えた。主流は増改築・改修なのだが、たまには新築もある。
今日、新築住宅の工務店の取引会社である木材屋さんと直接 材木の樹種について打合せ。柱材は国産杉材が望ましいがWW(ホワイトウッド・集成材)でも可。CLT、LVLは供給が少なくなっている。梁材は納期が充分先なのでE120等の集成材で良い。構造用合板の12mmで3×10サイズが供給が難しいので、出来れば9mmにして欲しいと言われた。しかし価格は高値安定状態との事。
そういえばCLTの会社からも木材を安定的に確保するのが難しくなっているとメールが来ていた。
懸念材料はロシア・シベリア産アカマツで、欧州から輸入されるものはレッドウッド、シベリアから輸入されるものはアカマツ呼ばれている。ロシアのウクライナ侵略が長期化してロシアへの経済制裁が厳しくなると在庫がなくなってくる可能性もあり、懸念材料との事だった。
円安、原油、ロシアの液化天然ガス(LNG)の資源の供給や値上がりによつてエネルギーコストの高騰は、建設物価を更に押し上げる可能性がある。とりわけ鉄への影響が大きいかもしれない。
サプライチェーンの国内化、内製化には障害が多い。今でも給湯器は4か月待ちとか言われている。
非住宅分野での国産木材を主流にした木構造化には、木材活用に関する林野庁・文科省等の補助金の増額が必要だと思う。そうしてこそ地域循環経済に寄与できるのではないか。
馬籠宿・馬籠館
馬籠宿下入口
旧中山道
立ちよつてアイスクリームを食べただけ、藤村記念館は坂道を歩くのでパス
ここは岐阜県中津川市との事
写真は2021年10月
2021年12月7日受注を開始したACSLが提供する小型空撮ドローン
国力が落ちた日本再生の鍵は、ものづくりの力。技術力
新製品発表会
まだ価格が高いけど・・・
振り返れば、1991年の土地バブル崩壊、1997年の金融危機、2008年のリーマンショツク、2011年の東日本大震災、2020年から続くコロナショツク、そして2022年今年のロシアによるウクライナ侵略は、原油や小麦価格の高騰を起こし、世界経済の混乱により、後にウクライナショツクと言われるようになるかもしれない。
こうした時代環境が変わる時、企業としてはピンチを迎えた時を確実にチャンスに変えて業績を伸ばしてきたのがアイリスオーヤマ。
大山健太郎会長が先代から会社の経営を引き継いだのが1964年、19歳の時と知り驚いた。この本は、よくある会社成功物語ではない。ニューノーマル時代に向けて、企業経営者の思考を軌道修正する本である。
「私に言わせれば社長の仕事とは、長期視点に立った事業構想とそれを実現するための仕組みの確立・改善です」と大山会長は書く。そして経営に大事なのはユーザーインの思想だと。
日本の現代企業の多くがアッセンブリーメーカーだが、アイリスオーヤマは内製化率が高い。だからコロナショツクの時にマスクの需要にいち早く対応できた。
「アイリスオーヤマの企業理念」
1、会社の目的は永遠に存続すること。いかなる時代環境においても利益の出せる仕組みを確立すること。
2、健全な成長を続けることにより社会貢献し、利益の還元と循環を図る。
3、働く社員にとって良い社員を目指し、会社が良くなると社員が良くなり、社員が良くなると会社が良くなる仕組みづくり。
4、顧客の創造なくして企業の発展はない。生活提案型企業として市場を創造する。
5、常に高い志をを持ち、常に未完成であることを認識し、革新成長する生命力に満ちた組織体をつくる。
つまり起業家精神を持ち続ける事。
爺と婆の小さな会社の経営者だけど、この本でアイリスの全体像に触れる事ができた。とても内容豊富て刺激的だった。
珍しく電車で埼玉県庁に行ったので帰路、埼玉会館に寄り道
綺麗なプロポーションに惚れ惚れ
打ち込みタイルとコンクリート打ち放しの対比が絶妙
1966年、前川国男氏設計
築56年かぁ~
凄いよなあ。存在感が半端でない
前川建築の定番・エスプラナードから会議室棟
エスプラナードから大ホール
「エスプラナード」は「散策路」という概念に「囲まれながらも周囲の道とつながり開いた屋上広場・中庭」という概念が加味された、都市の中での建築が果たし得る役割。公共広場のあり方を示している。JR浦和西口から埼玉県庁に至る道筋。市街地の中の公共施設としては魅力的な建築
前川建築といえば外観を彩る打ち込みタイル。コンクリート一体化した大判のタイル。
近くでみると決して均一ではなく、目地が通っているわけでもなく、一枚一枚焼きムラがあるし、結構凸凹。でも魅力的な風合いを醸し出している。
埼玉県庁 第一庁舎・写真は東玄関側(浦和駅側)
昭和26年から昭和30年に建設された本庁舎
RC地上5F、地下1F、延べ床面積22,836㎡
平成8、9年に耐震診断が行われ構造耐震指標Is値が0.16~0.54だったと報告書にある
平成21年から平成23年にかけて行われた耐震補強工事の結果Is値は0.75~0.89に
アウトフレーム型耐震補強
西玄関側
写真は2021年10月
食事処
岐阜県中津川市加子母の付知峡にある一軒宿。営業は基本的に4月から11月まで。冬季(12月から翌年3月まで)は積雪のため休業。
電気が来ていないので、灯りは日中は自家発電、夜間はランプを使用。ランプは石油なので室内に置くと結構臭い。尚 携帯電話はつながらない。テレビもない。
入浴時間は冷泉を沸かしているため午前7時から午後8半まで。浴槽は下から沸かす五右衛門風呂で高野槙で出来ているとき聞いた。
料理は野草の天麩羅や岩魚の塩焼き等 夕食・朝食ともに美味しい。建物は古びているが掃除は隅々まで行き届いている。
旅館の御夫婦と息子さんで切り盛りされているが、とてもフレンドリーだった。
付知峡 今はまだ深い雪の中
岐阜県中津川市付知峡のランプの宿・渡合温泉
撮影は2021年10月
椅子に座っているのは加子母の中島工務店社長
朝の目覚めに自家製甘酒をいただく
「戦争を知っている世代が政治の中枢のうちは心配ない。平和について議論する必要もない。戦争を知らない世代が政治の中枢になつたときは とても危ない。」田中角栄
田中角栄元首相。ロッキード事件で逮捕され起訴され、晩節を汚す結果にはなったが。その誠実さには、貧しさの体験とともに、一庶民一兵卒として満州に渡り戦場の苦渋を味わった経験がにじみ出ていると感じます。
言論の自由は尊く、脆い。
今こそ声をあげよう「戦争反対」と
八甲田ロープ―ウェー山麓駅
晩秋の八甲田。きれいだけど、さすがに物悲しくもある
山頂駅
風が強く寒かつたし、防寒具も着てなかつたので速効で下山した
青森は水が美味しい。だからか御飯も美味しい。酒も旨い。食材が新鮮。そして人が優しいし思いやりがある。青森が好きになった。
青森在住の妻の友人夫婦と前の晩に会食。東京に戻る新幹線の時間までの数時間で行けるドライブコースを作ってもらい八甲田山へ行った。
青森駅近くで車を借り、国道103号線を南下した。上の写真は萱野高原あたり。そこから青森田代十和田線・国道40号線に向かった。
ようするに八甲田山死の彷徨と言われている歩兵第5連隊第二大隊が遭難したルートを進んだ。途中幾つかの露営地を経由し、又兵衛の茶屋で、妻の友人に進められた「きのこ鍋」を食し、国道394号線に入り酸ヶ湯温泉を素通りし八甲田ロープ―ウェーに乗り青森市内に戻った。約4時間ぐらいの八甲田山一周コース。
撮影は2021年11月
今頃は、深い雪に覆われているのだろうか
晩秋の夕暮れ時
青森で一番期待していた建築だったが正直あまり印象に残らなかった。内部展示を観るときの巡回ルートがわかりづらく、何度も美術館の人に聞く始末。
雑誌で見ていたのと実際の印象は異なることが多いが、今回の収穫は弘前れんが倉庫美術館。安藤さんの国際芸術センター青森は、やっぱりTHE ANDOという感じで、凛とした美、それでいて安藤さんの建築に対する愛を感じれた。
棟方
カフェ「4匹の猫」案内
撮影は2021年10月
三内丸山遺跡の駐車場の一角にある公衆便所
こちらは青森県立美術館の公衆便所
撮影は2021年10月
縄文時遊館に戻る
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220217/k10013489271000.html
NHKの報道によると、
東京 杉並区は感染対策に役立ててもらおうと、区内の飲食店およそ4300店を対象に、二酸化炭素濃度の測定器を無償で配布する取り組みを始めた。行政も、その気になれば出来るんだね。
既にCO2モニターを設置している店舗も散見するが、CO2モニターは室内換気レベルの指標になるし、あれば数値が気になる。数値が高くなれば自ずと換気をするようになる。店も客も安心できる。
厚生労働省から良好な換気状態の基準(正常値)として二酸化炭素濃度(CO2濃度)1,000ppm以下が提示されている。飲食店のみならず全ての事業所、住宅に設置した方が良いと思う。
詳しくは下記サイト
写真は2021年11月
会社勤めの頃には何度か青森市、弘前市と仕事等で行った事があつたのだが、ほとんど日帰りだったこともあり見たい建築もろくに見れなかった。こうして仕事の合間や前後に仕事先の近くの著名な建築をみる時間を創り出せるのは、自営業者の数少ない特典だろう。
三内丸山遺跡も其の一つ。以前から一度は見ておきたいと妻と話していたので、ようやく来れたと感慨深かった。
青森駅から車だと意外と近い。午後遅くに行くことができた。
縄文時遊館からトンネル状の通路を抜けると三内丸山遺跡
尖閣諸島や鳥島、南鳥島、南大東島等の太平洋の島々に日本人の暮らした痕跡があるというのが不思議だった。漁業が目的と聞いても、あんな断崖絶壁で船着き場さえないところでと釈然としなかったが、この本を読んで長年の疑問が払拭された。
アホウドリから羽毛とり、横浜や神戸の商人を通じて欧州諸国に高値で売り、巨万の富を得た人がいたのだった。アホウドリの捕獲方法は撲殺(棍棒で殴り殺す)。例えば鳥島などは島を埋め尽くすほど生息していたらしいが略奪的な捕獲をするので数年で激減してしまう。そこで新たな無人島(アホウドリの生息地)を探したようだ。「バード・ラッシュ」に駆り立てられたことが、日本の海洋進出の引き金になった。
明治期、日本はアホウドリを含め鳥類の輸出大国で、国内の様々な鳥類も捕獲され、羽毛やはく製として輸出された。柳田国男は、武蔵野の森から小鳥たちがいなくなり、鳥の声が聞こえなくなったと書いているぐらいだ。
鳥資源が枯渇し羽毛やはく製が取れなくなった次は、鳥糞石すなわちグアノ鉱石(リン鉱石)に気づき、肥料やマッチ、火薬の原材料の採取へと変化する。行為の主体者もリン鉱石の採取の場合には、重機や汽船等を持つ商業資本にとってかわった。やがて軍需物資であるリン鉱石を求めて国家による武力進出を誘引することになった。
そういえば、戦時中でもワインの増産が求められたと聞いたことがある。ワインの醸造で得られる酒石酸(酒石酸カリウムナトリウム=ロッシェル塩)が、イヤホンやマイクなどの圧電素子として利用できたからだ。当時、通信機や聴音機の原材料として不可欠な軍需物資だった。
学問的には歴史地理学の本だけど、目から鱗のような本だった。
設計は、I.N.A新建築研究所