「九十歳。何がめでたい」

 昨年、映画館で封切中に見逃したので、DVD発売とともに購入し、深夜に一人で見た。

 最近は、一人で深夜に動画を見るのが日課みたいになっている。DVDだと気になる場面や、セリフを何度も見直したりも聞き直すことができて良い。

 さて、この映画は歯に衣着せぬ物言いで人気の直木賞作家・佐藤愛子のベストセラー・エッセイ集『九十歳。何がめでたい』『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』を原作に、90歳の草笛光子が、エネルギッシュかつチャーミングに等身大の佐藤愛子を熱演している。彼女を支える時代遅れの編集者・吉川真也役に唐沢寿明、愛子の娘・響子役に
真矢ミキ、さらに豪華キャストとゲストが多数登場しているのが興味深い。

 映画『老後の資金がありません!』で老若男女の共感を呼んだ前田哲監督がメガホンをとり、笑いと共感の痛快エンターテイメントに仕上げている。

 浦和の埼玉会館・前川圀男設計の魅力的な空間 エスペラナード、共通ロビーがロケ地の一部としてて使われていた。

 とても楽しくて、じんわりくる映画。