知人と建築についてメールでやりとりしていて、何故か「好きな建築ベスト10」というのが送られてきた。年代差があるので好みの建築も自ずと違うが、私の好きな建築と被ったのは3件だった。私は「好きな建築ベスト10」というように整理したことがなく、すぐ思いつくのは5件ぐらいだが、後は絞り切れない。
私と好みが被ったひとつがジェフリー・バワだった。
そこで、もう10年近く前の本だが、「熱帯建築家 ジェフリー・バウの冒険」を取り出してきた。昔の本を探し出すのが一手間。全ての本を開架式で見れるようにしたい。
この本の隈研吾の解説では「建築の時代から、庭の時代へと転換している」と冒頭に書くが、今振り返ると「建築という制度、建築という時代」から抜け出せていないのは彼自身なのではないかと思った。
ジェフリー・バウといえば、アジアンリゾートに強い影響を与えた。基本的にスリランカの建築家であり、アジア全般で活躍したわけではないが、バリ島の高級別荘地、パトラジンパを通じてバリ島に紹介されアジアンリゾートに影響を与えたと言われている。
バウは、理論には懐疑的だったと言う。
「俺の作品を見に来て感じろよ。」
そんなメッセージがスリランカから聞こえてくる。