2023年秋に、池松壮亮主演で映画化された同名映画の原作本で、ジャズ・ピアニスト・南博が綴る修業時代の青春回想記。
真面目なクラシックピアノ志望の青年は、ある日ふと聴いたジャズに魅せられ、人生が一変していく。
学校をスピンアウトして小岩のキャバレー、六本木のバー、そして銀座の超高級クラブでの掛け持ちピアニスト生活。
1980年代バブルの時代。欲望と札束が飛び交う夜の銀座で、青年は人生を学んでゆく。のだが肝心の部分は「モニャモニャ」と書かれている。そして銀座に別れを告げて、あこがれのアメリカへのジャズ留学を決意するまでが回想されている。
私は、東京では東京駅から浜松町の間の会社に勤めていたので、銀座の街の雰囲気にはなじみがあるが、今の銀座には、あの頃の大人の世界は無くなったようにも感じる。
仕事に追われていると こんな郷愁を誘う本が読みたくなる。
尚、私は、南博のジャズピアノはあまり好きではない。